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太陽光発電と建築基準法に関する質問主意書
衆議院 第219回 第83号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
建築基準法は、建物の構造に関する最低限の基準を定めることで、敷地・構造・設備・用途に関する耐震性や防火性などの安全性を確保し、人々の命、健康、財産を護ることを目的とした法である。
太陽光発電施設は、設置方法に応じて「建築物」か「工作物(電気工作物)」かに分けられ、建築基準法や電気事業法の適用範囲か否かが決められる。
架台の下を「屋内的用途に利用しない」土地に自立して設置される場合は、工作物とされ、建築基準法は適用されない。電気事業法に基づく安全基準を満たすことのみが求められる。
これは、平成二十三年三月二十五日、国土交通省住宅局建築指導課長名の、「太陽光発電設備等に係る建築基準法の取扱いについて」通達に基づく措置である。その結果、工事完了後の行政や第三者機関による安全検査の受検義務から除外され、建築確認等も不要となった。
建築基準法が定める構造耐力、防火性、耐久性、安全性などの要求基準を満たす必要がなくなり、設計強度の適合可否の確認は業者側に委ねられている。
このため、建築基準法の要求基準を満たさないまま、斜面に太陽光パネルが設置されるといった事例が全国で多数見られるに至っている。
また、例えば釧路湿原国立公園の内外で大規模太陽光発電所の建設が相次ぎ、自然保護の観点から大きな問題となっている。福島市の先達山に建設された大規模太陽光発電所では山肌が大きく露出した。太陽光パネルの反射光により交通事故を誘発しかねない例もある。
そこで以下、質問する。
一 電気事業法に基づく安全基準見直しでは不十分であり、前述の国交省課長通達を根本的に見直す必要があると考える。政府の見解を伺う。
二 無秩序な太陽光パネルの設置に歯止めを掛けるべく、山肌の切り崩しに関する規制や動植物への配慮義務などについて、国が早急に指針を示さねばならない。政府の見解を問う。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の「電気事業法に基づく安全基準見直しでは不十分」の意味するところが必ずしも明らかではないが、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)における建築物とは、同法第二条第一号において、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱又は壁を有するもの等とされているところ、御指摘の「国交省課長通達」は、当該通達における「土地に自立して設置する太陽光発電設備」のうち、「太陽光発電設備自体のメンテナンスを除いて架台下の空間に人が立ち入らないものであって、かつ、架台下の空間を居住、執務、作業、集会、娯楽、物品の保管又は格納その他の屋内的用途に供しないもの」については、屋根として機能する部分を有しないと解されることから、当該建築物に該当しないことを示したものであり、この考え方については、現在においても変わっておらず、当該通達を見直す必要はないと考えている。
二について
お尋ねについては、令和七年十一月七日の衆議院予算委員会において、高市内閣総理大臣が「再生可能エネルギーにつきましては、地域との共生を図りながら導入拡大を進める必要がございます。今、全国各地で、このメガソーラーの建設によって森林伐採ですとか、あと不適切な開発によって環境破壊が起きたり、また災害リスクなどの懸念が見られております。私のふるさとである奈良県でも問題が発生しております。政府としては、安全、景観、自然環境などに関係する規制の総点検を行いまして、連立政権合意にも基づいて、この不適切なメガソーラーを法的に規制する、そういう施策を実行してまいります。」と答弁したとおりであり、御指摘の「太陽光発電施設」の設置の在り方については、同年九月二十四日に立ち上げた「太陽光発電事業の更なる地域共生・規律強化に向けた関係省庁連絡会議」において、必要な検討を進めているところである。