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大利根土地改良区の塩害に関する質問主意書

衆議院 第25回 第2号

提出者
衆議院
提出日
1956年12月11日
内閣転送 1956年12月12日
答弁書受領日
1956年12月13日
提出から2日
答弁の項目数
3
質問 467字/答弁 715字

質問本文

衆議院議長 ※(注)谷秀次 殿

大利根土地改良区の塩害に関する質問主意書

一 本年八月千葉県匝瑳郡の共興、野田、須賀、栄、白浜及び東陽地区における水田の一部に、大利根土地改良区より送水されたかんがい用水に塩分の多量に含有せるものがかん注され、その結果、その地区の水稲に葉鞘変色の障害が発生し、なかんずく稔実不良の激じん地は無収穫の状態で、その総被害面積は約二百町歩に達している。政府は、これについて被害発生の状況及び調査を行つたかどうか。

一 塩害の生じた原因については、土地改良事業として最重要施設であるべき吸入取入口の不完備と、揚水中の用水の適否試験を全然施行せずして送水した業務上の欠陥より生じたものと断定されており、この点については開設当時指摘されていたにもかかわらず、指導に当つた関係官署の者が絶対安心と保証したといわれる。この行政指導に誤りがないかどうか。

一 この被害に対し、千葉県当局が農業共済組合からの共済金をもつて損害補償を考えている。

塩害によるこれら災害に国としてどのような損害補償が講じ得るか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

大利根土地改良事業は昭和九年度に県営として着工され、昭和二十五年度に完了したもので、その受益面積七千町歩に対する補給水として黒部川(利根川支流)よりポンプ揚水を行うものであつて、昭和二十六年よりかんがいを開始し現在に至つている。御質問の三点については、次のとおりである。

一 被害発生の状況調査について

一般作物調査、農作物共済制度上の調査等のほかは、国は特別の調査を行つていない。しかしながら本事業は県営をもつて昭和二十五年度に完了しその後は県庁の指導の下に土地改良区が当該施設の利用と管理を行うことになつているので、千葉県当局より被害状況の調査報告をうけた。

二 塩害の生じた原因について

塩害の原因については一般にかんがい用水の塩分濃度及びそのかんがい時間が大きく影響するものであるが、本事業地域に於ては土質、最近における地下水位等の立地条件の影響もあると考えられ、今のところ明確ではないが、本事業の施行に当つてはすでに塩害の防止についてじゆうぶん研究を重ねたことであり、又揚水開始以来三十年度までは何等塩害はおこらなかつたことからみて、施設設置についての誤りはないと考えている。塩害発生時の施設の利用状態については現在県及び土地改良区に問い合せ中であるが、塩害防止対策としては利根川の塩分濃度の時間的変化とにらみ合わせてポンプの運転操作を行うことが適切であると思われるので、県庁に対してこの点十分な指導を行うこととしている。

三 損害に対する対策について

共済組合からの共済金のほかは、国として損害補償は考えていない。なお塩害発生時の施設の利用管理等の究明の結果により、利用管理の指導等適切な措置を講じたい。

右答弁する。

衆議院の原文

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