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中小企業向け金融機関の不正融資並びに不正業務に関する質問主意書

衆議院 第34回 第1号

提出者
衆議院
提出日
1960年2月15日
内閣転送 1960年2月17日
答弁書受領日
1960年2月23日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 961字/答弁 955字

質問本文

衆議院議長 ※(注)※(注)一※(注) 殿

中小企業向け金融機関の不正融資並びに不正業務に関する質問主意書

一 昨年十一月十二日、神奈川県警察当局は横浜銀行を捜査したが、そく聞するところによれば、これは横浜銀行大雄山支店長※(注)部君美氏が昭和二十七年ごろから次長磯崎正一氏及び支店長代理杉本重雄氏とぐるになり、富士写真フイルム株式会社等の預金を種として浮貸を行ない、三千九百十万円を横領した事件に関係があるとのことである。

この事件は長期にわたる大口の不正融資であり、預金者を不安におとしいれるものであるが、なぜかくのごとく長期にわたつて不正が発覚されなかつたのであるか。

銀行内部の監督がきわめてルーズであり、かつ大蔵当局の監督も全くあきめくらであつたと断ぜざるをえないが、この間の真相を明らかにされたい。

二 同銀行は、吉村成一氏が頭取になつて以来、横浜シルク株式会社に対する数十億円の焦付事件、川崎支店、藤沢支店、野毛支店等の公金着服預金横領事件等が続発し、今また、大雄山支店の大事件が発生したわけだが、その原因は同銀行の最高首脳陣の責任感の欠如にあると推測されている。大蔵当局はこれに対しいかなる見解を有し、かついかなる措置をとり、またとらんとしているか。

三 千葉銀行の株式会社レインボーに対する不正融資に関しては、昭和三十三年十一月四日内閣衆質三〇第三号によつて回答に接しているが、その後一年数箇月を経ている今日においては、千葉銀行としては本件に関し、すでに整理を完了していなければならないはずである。大蔵当局は、その整理を放任しているのであるか。進ちよく状況を明らかにされたい。

四 次に永代信用組合(江東区深川永代二丁目組合長山屋八万雄)は区域外の事業会社に融資し、また大蔵省の許可なくして制限以上(一千万円以上の大口融資には監督官庁の許可を要することになつている。)の融資を行なつているほか、融資先の会社を乗つ取り事実上これを支配しているケースが少なくないやに確聞している。

鎌倉ハム株式会社(横浜市戸塚区所在)及び神田青果市場の一元青果株式会社はその著例であるが、その真相を詳報されるとともに東京都に対していかなる監督指導をしているのかあわせて回答され、かつその責任を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一 横浜銀行大雄山支店において不祥事件があり、この事件の当事者である支店長がたまたま土地の素封家であつたこと等からその人物を過信し、異例の長期にわたり同一人をその職に置いていたこと等のため、これが相当長期間発見されなかつたことは、まことに遺憾である。

事件の発見後は、貸出しの回収につとめるほか、本人の私財を提供させる等の善後措置を講じてきているので、預金者に対する不安は全くない状況にある。

二 同銀行は、その健全性において、数年来急速に改善されてきており、現在特に問題とすべき状態にはない。

三 千葉銀行の株式会社レインボーに対する債権については、極力整理回収するよう指示しており、最近までで相当程度の減少をみている。しかし、債権額も相当の額に上るので、その整理回収にはかなりの時日を要するものと見込まれ、まだ全額整理完了には至つていない。大蔵省においては三十二年以後三十四年にも検査を行なうほか、債権整理状況について常時報告を徴する等特別の監督を行ない、整理の進ちよくを図つている。

四 永代信用組合の業務運営について、同組合の所管庁である東京都庁に照会したところ、次のような報告があつた。

(一) 同組合の一組合員に対する貸出し制限は、業務方法書に組合員勘定の十パーセントと定められているが、鎌倉ハム食品工業株式会社(本社 東京都中央区)及び一元青果株式会社(本社 東京都千代田区)に対する貸出し等この限度を越えるものが若干認められる。

(二) 区域外の事業会社に対する融資は認められない。

(三) 同組合が融資先の会社の乗つ取りを行なつた事実は、同組合の検査結果からではつまびらかでない。

(四) 所管信用組合の大口貸出し、区域外貸出しの規制については、ブロック別会議等の機会を利用して指導を行なうとともに、検査の際これら貸出しが発見された場合には厳重な警告を発し、事後検査を行なつて改善せしめている。

なお、信用組合に対する行政監督権限は、都道府県の範囲を越えない地域を地区とするものについては管轄都道府県知事にあるものとされており、大蔵大臣は、各都道府県知事に対し通達を発し、信用組合の監督強化を指示するとともに、検査要員の指導を行なう等金融行政の統一的運営を図るよう措置している。

右答弁する。

衆議院の原文

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