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千葉銀行不正融資並びに不正業務に関する質問主意書

衆議院 第30回 第3号

提出者
衆議院
提出日
1958年10月25日
内閣転送 1958年10月29日
答弁書受領日
1958年11月4日
提出から10日
答弁の項目数
0
質問 816字/答弁 735字

質問本文

衆議院議長 星島二※(注) 殿

千葉銀行不正融資並びに不正業務に関する質問主意書

一 千葉銀行が坂内ミノブ、レインボー社長との間に不正事件があり、当時国会において問題となつたが、国会解散のため継続審査をしていないところ、その後当時の古荘頭取が検察当局から背任罪で起訴されている事実にかんがみ、不正融資が行われたことは公知の事実となつている。よつて、その詳細を説明せられたい。

二 大蔵省は、銀行業務に関し直接監督の任にあるが、かかる大口不正融資に対して事前に発見し、防止できる立場にありながら、これを怠つたのはいかなる理由であるか。相互銀行や信用金庫以下の金融機関には一千万円以上の融資を行うことを原則的に禁じながら、銀行に対して野放しにしているのは、片手落の感があるが、大蔵省当局の所信を質したい。

三 近時銀行が担保物件の処分に際し、銀行と裏腹をなす不動産会社を設立し、これと結託し、銀行の重役や又は前重役や主要行員であつた者が、幹部にすわり、血の涙で取り上げた土地であくどいもうけをしている事実は枚挙にいとまがないが、かかることは銀行法第五条の精神に違背する逸脱不正業務であると思うが、これに対し大蔵省当局はいかなる対策をもつて、かかる脱法行為を取り締つているか承りたい。

四 昨年十一月坂内ミノブ所有の箱根の土地が、第一担保設定者たる東京銀行の申立により競売に付されたところ、第二担保の設定者たる千葉銀行が不正融資事件で坂内から被つた損害の穴埋と言う口実のもとに六千万円で落札した経緯があつたところ、千葉銀行はこの土地を法外な高価で処分し不当利益を得んとしている事実を聞き及んでいる。かかることは本来の銀行業務の範囲を逸脱した行為と思われるが、監督の任にある大蔵省はいかなる考えでいるか、その所信を承りたい。

また千葉銀行が裏付けなくして坂内から被つた損害はいかなる金額になつているか、あわせて詳細に承りたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一 千葉銀行から株式会社レインボーに融資がなされたことは事実であるが、本件については検察当局が背任罪として起訴し、現に裁判所において公判中であるので、不正融資であるかどうかはその判決の結果を待ちたい。

二 千葉銀行のレインボーに対する融資については、銀行検査の結果等に基きその是正方を厳重に指示したところであるが、改善の実をあげえなかつたことは遺憾である。

銀行の貸出が小数の大口貸出先にかたよることは、銀行経営の健全性維持の見地から避けるべきことであり、大蔵省においても銀行検査及び行政指導を通じ機会あるごとに注意を与えている。ただ、わが国経済の現状においては、企業の自己資本の蓄積がいまだ不十分であり、また資本市場の発達も十分でないため、企業はその所要資金の大部分を金融機関からの借入に依存せざるをえない状況であつて、銀行の大口貸出を一挙に是正することは困難であり、企業自己資本の充実と並行して、徐々に適正化を図る必要があると考える。

三 銀行が担保物件の処分につき傍系会社を利用し、また銀行の前重役等が当該会社に幹部として就任している事例はあるが、これは担保物件の処分を容易にし、銀行が自ら不動産業務類似の業務を行うことを避けるための措置であつて、必ずしも不適当なこととは思われず、銀行法第五条に違背するものではない。

四 千葉銀行が坂内ミノブ所有の箱根の土地を落札の上高価に処分することがあつても、その差額は債権について償却を必要とする場合その財源を充実するものであるから、特に問題にすべきことではない。

千葉銀行が坂内から被つた損害については、目下担保物件の処分も未了のことでもあり、損害額の未確定な現状においては、これを公にすることはできない。

右答弁する。

衆議院の原文

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