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相互銀行の経営陣刷新についての大蔵当局の不法不当干渉に関する質問主意書

衆議院 第46回 第6号

提出者
衆議院
提出日
1964年4月23日
内閣転送 1964年4月25日
答弁書受領日
1964年5月1日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 1,082字/答弁 598字

質問本文

衆議院議長 ※(注)田 中 殿

相互銀行の経営陣刷新についての大蔵当局の不法不当干渉に関する質問主意書

相互銀行の経営陣刷新に当たり、金融機関の公共性にかんがみ、その機能を十分に発揮させるため、大蔵当局が行政指導を行なうことは、ある程度やむを得ないものとしても、この場合、大蔵当局としては、あくまでも良識と節度をわきまえいやしくも不法不当干渉にわたることがないよう厳に留意すべきものと考える。

ついては、次の諸点につき、政府の再考と善処を求めるとともに、これに対する政府の見解を承わりたい。

一 大蔵当局が、銀行の経営面ないし、業務面に対し、監督上必要な行政指導を行なうことは、銀行法の補完措置として事実上是認されるところであるが、銀行といえども株式会社組織に基づく純然たる私企業であるから、会社法及び銀行法の規定に抵触するおそれのあるような行政指導は断じて許されるべきでないと考えるがどうか。

二 会社法上会社の取締役は株主総会において選任すべきことになつているので、銀行法上も大蔵大臣が監督権の発動として措置できるのは、取締役の改任を命令し得るにとどまり、特定の人物を取締役に選任すべき旨を命令することは許されていない。いわんや法律的根拠のない行政指導により、特定の人物を取締役に選任すべき旨を強要するがごときは、私企業の自主性を侵害し、会社法及び銀行法の規定に違反する不法不当な越権行為と考えるがどうか。

三 相互銀行と地域社会との密接不離な関係にかんがみ、取締役の人選に当たつては、地元各界の有力者の意見を十分に尊重すべきであり、大蔵当局がこれを無視して一方的に特定の人物を押し付けるがごときは、上記のように不法不当干渉にわたる行政指導と認められるから、すみやかにこれを撤回すべきであると考えるがどうか。

四 金融機関として十全の機能を発揮させるためには、何よりもまず行内の人の和を保つことが肝要と認められるので、取締役の人選に当たつては、職員の総意を十分に尊重するとともに、可及的に有能な職員の登用につき配意すべきものと考えるがどうか。

五 取締役中特に社長の地位はきわめて重要であり、社長の人選いかんは他銀行による系列支配等好ましくない結果をもたらし、地域社会における当該銀行の自主性を喪失させ、ひいては地場金融の円滑なる疏通を害するにいたるおそれが多分にあると認められるから、少なくとも社長の人選に当たつては地元各界の有力者の意見、行内職員の総意等に基づいて自主的に推薦された真に人格高潔な地元人物中より物色すべきものと考えるがどうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一、貴見のとおりと考える。

二、三、相互銀行の取締役は商法の規定に基づいて株主総会において選任されるべきものであり、大蔵省が行政指導によつて特定の人物を取締役に選任すべきことを強要することはありえない。しかしながら、相互銀行の業務の公共性にかんがみ、その経営の執行体制については、監督官庁である大蔵省としては特に重大な関心をもたざるを得ないところであつて、銀行経営の健全性を確保するため、例えば銀行検査の結果等に基づいて経営陣のあり方等について勧告を行ない、又はその人選について必要な助言等を行なうことは、商法及び銀行法の規定に違反する不法不当な越権行為ではないと考える。

四、有能な職員を役員に登用することは、相互銀行の経営の充実強化を図るうえに、一般的には好ましいことと考えられるが、その選任は株主総会においてなされるべきものである。

五、相互銀行が地域的金融機関としてその機能を円滑に発揮していくためには、地元との円満な協調と信頼の関係がなければならないことはいうまでもない。しかしながら、相互銀行経営の健全性を確保し、業務の公共性を発揮するためには、相互銀行の経営陣特に社長については、中正公明な人格を有し、かつ金融業務に精通した人物を広く求めることが何よりも肝要であつて、このような適格者が得られるならば地元との円滑な関係が樹立され、地元金融の疏通を期し得るものと考える。

右答弁する。

衆議院の原文

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