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徴兵制問題に関する質問主意書

衆議院 第92回 第4号

提出者
衆議院
提出日
1980年7月25日
内閣転送 1980年7月26日
答弁書受領日
1980年8月15日
提出から21日
答弁の項目数
3
質問 740字/答弁 508字

質問本文

衆議院議長 福田 一 殿

徴兵制問題に関する質問主意書

徴兵制問題に関する左記の質問に対して回答されたい。

一 徴兵制度とはいかなるものであるのかその確定した見解を明示されたい。そして、現行憲法のもとでは果たして、徴兵制度が施行できるのかどうか、その可否について回答されたい。また、いずれの場合においても可否の根拠となつた条文との関連及び解釈を明らかにされたい。

二 徴兵制度には、大きく分けて平和時からの常時徴兵制度と戦時における有事徴兵制度の二つがあると思われるが、憲法、自衛隊法等現状の日本の法体系において

�@ 常時徴兵制度は可能なのかどうか。

�A 有事徴兵制度は可能なのかどうか。

それぞれの可否について、条文上の関連を明らかにされたい。また、�@、�Aいずれも法理上の限界があるとした場合、それは、政府においては、将来にわたつて政策上もとりえない措置としているのかどうかを明示されたい。

三 自衛隊の現状は、平和時においてさえ、欠員状況の現状があるなど志願制が限界にきている。加えて、戦時には損耗率の激しい戦闘を予想せざるを得ないとすれば、この損耗率に見合つた相応の兵力増強計画として、現行の志願制を補充強化するいかなる方策を政府はとつているのか。また、その方策が徴兵制をしくことなしに可能であると考えているのかどうか。

四 徴兵制度をかりに施行する場合には

�@ 憲法の改正が必要になるのかどうか。

�A 徴兵制度のための新たな法律が必要なのかどうか。

�B 現行の自衛隊法との関連はどうなるのか。

五 戦時を想定した有事徴兵制度を施行するとした場合、その強制措置を可能とする法律として、どのようなものを予想、研究、準備しているのか明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一及び二について

一般に、徴兵制度とは、国民をして兵役に服する義務を強制的に負わせる国民皆兵制度であつて、軍隊を常設し、これに要する兵員を毎年徴集し、一定期間訓練して、新陳交代させ、戦時編制の要員として備えるものをいうと理解している。

このような徴兵制度は、我が憲法の秩序の下では、社会の構成員が社会生活を営むについて、公共の福祉に照らし当然に負担すべきものとして社会的に認められるようなものでないのに、兵役といわれる役務の提供を義務として課されるという点にその本質があり、平時であると有事であるとを問わず、憲法第十三条、第十八条などの規定の趣旨からみて、許容されるものではないと考える。

三について

現在、自衛隊に欠員のあることは御指摘のとおりであるが、これは志願制が限界にきていることによるものとは考えていない。所要の要員の確保については、事態が緊迫してくれば、未充足の人員を早急に募集するとともに、防衛出動下令後は、予備自衛官を招集して行うこととしており、徴兵制度をしくことは全く考えていない。

四及び五について

前述のように、徴兵制度をしくことは考えていないので、そのための検討は行つていない。

右答弁する。

衆議院の原文

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