Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 衆議院 第94回

鈴木内閣の憲法についての考え方に関する再質問主意書

衆議院 第94回 第29号お答えすることは困難 ×1

提出者
衆議院
提出日
1981年4月17日
内閣転送 1981年4月18日
答弁書受領日
1981年5月15日
提出から28日
答弁の項目数
4
質問 1,370字/答弁 1,353字

質問本文

衆議院議長 福田 一 殿

鈴木内閣の憲法についての考え方に関する再質問主意書

昭和五十六年三月二十日提出の前記質問主意書に対し同年四月十四日答弁があつたが、二十数日を要したのに反し質問が要点をしばりすぎたためかその内容は極めて不十分であり、誤謬があるのでここに再質問書を提出する。

一 政府は一 ― 4において「憲法問題に関する内閣の方針は、全閣僚が一致して支持しており、内閣の不統一はない。」と答弁しているが、質問者が求めているのは昭和五十六年二月十七日予算委員会において、中川国務大臣が「ただし、いま憲法を改正するとは、鈴木内閣のもとでは言いません。しかし私は、立候補するときから、憲法改正を国民にうたつて当選してきておりますから、政治家の信条としては、わが党が改憲政党であるのと同じく、政治家としては改憲の思想を持つております。」と答弁していることについての内閣の考え方なのである。

1 これはただ、いまはこれはないというだけで、憲法改正の政治家の信念を主張したもので、本質的に鈴木内閣の憲法は改正しないという方針にそぐわないものではないか。

2 国務大臣として、国会において憲法改正論者であると述べることは全く自由であり、この点に関しては何等制限ないと考えるのか。

以上1、2の点につき明確な答弁を求める。

二 憲法定着に関して

質問者が求めているのは鈴木内閣のこの点に関する統一した考え方であつて、いろいろな見方があることをもつて足るものではない。

従つて

1 内閣としては、第九条を含めて現行憲法が国民の間に定着していると考えるのか、考えないのか。

2 国民の間で有効に機能してきたことは事実であると述べているのか抽象的で不分明である。具体的に事例を挙げて答えられたい。

三 交戦権について

「相手国兵力の殺傷及び破壊、相手国の領土の占領、そこにおける占領行政、中立国船舶の臨検、敵性船舶のだ捕等を行うことを含む」と答弁しているが、

1 この中自衛権がある以上相手国兵力の殺傷及び破壊等は当然その内容に含まれるのではないか。

自衛権を行使すれば交戦権中できるものとこれを行使しても許されないものとを区別して説明して欲しい。

2 中立国船舶の臨検は、昭和五十六年四月七日衆議院内閣委員会において鈴切委員の質問に答えて、可能であると答えているのではないか。とすれば本答弁書の答弁と異なるのではないか。

四 有事について

「一般的には自衛隊法第七十六条の規定により防衛出動が命ぜられるような事態をいうことが多いと考えられる。」と答弁している。

1 これは、それ以外の場合をも含む趣旨と当然考えられるが、それらの場合はいかなる場合なのか、詳細に述べられたい。

2 また、同法第七十六条に関連する法律の条文として自衛隊法中合計十二の条文を挙げているが、第百三条の防衛出動時における物資の収用等につき、同条第六項で「第一項又は第二項の規定による処分については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。」とある。

(一) これはいかなる理由によるのか。

(二) 不当に国民の財産権等を侵害するものではないか。

(三) これに罰則をつけることを考えているが、罰則をつけることは基本的人権の侵害になると思うが、いかがか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

質問者において御指摘のとおり、当該国務大臣は、「憲法を改正するとは、鈴木内閣のもとでは言いません。」と明言しており、現内閣の方針に従つていることに疑問の余地はない。

なお、憲法改正に関する論議は、もともと自由に行われて差し支えないものであるが、内閣として憲法改正を取り上げないという方針を現にとつている以上、国務大臣である者は、国務大臣として内閣の方針に従うべきことは当然であるとともに、個人的見解を述べる場合にも、内閣の方針について誤解を生ずるおそれがないように慎重であるべきことは、従前から述べているところである。

二について

「定着」という言葉の意味するところは必ずしも明確でないので、先の内閣衆質九四第一八号の答弁書の二についての3においては、定着しているかどうかについていろいろな見方があると述べるとともに、現行憲法が成立後三十数年間、国民の間で有効に機能してきたという事実を述べたものである。号

三について

1 憲法第九条第二項の「交戦権」とは、戦いを交える権利という意味ではなく、交戦国が国際法上有する種々の権利の総称であつて、このような意味の交戦権が否認されていると解している。

他方、我が国は、自衛権の行使に当たつては、我が国を防衛するため必要最小限度の実力を行使することが当然に認められているのであつて、その行使として相手国兵力の殺傷及び破壊等を行うことは、交戦権の行使として相手国兵力の殺傷及び破壊等を行うこととは別の観念のものである。実際上、自衛権の行使としての実力の行使の態様がいかなるものになるかについては、具体的な状況に応じて異なると考えられるから、一概に述べることは困難であるが、例えば、相手国の領土の占領、そこにおける占領行政などは、自衛のための必要最小限度を超えるものと考えている。

2 御指摘の昭和五十六年四月七日の衆議院内閣委員会における答弁においては、御指摘の中立国船舶の臨検が一般的に可能であるということを述べたものではなく、「ある国がわが国に対して現に武力攻撃を加えているわけでございますから、その国のために働いているその船舶に対して臨検等の必要な措置をとることは、自衛権の行使として認められる限度内のものであればそれはできるのではないか」ということを述べたものであり、先の内閣衆質九四第一八号の答弁書の三についてにおいて述べた趣旨と異なるものではない。号

四について

1 「有事」という言葉は、先の内閣衆質九四第一八号の答弁書の四についてにおいて述べたとおり法令上の用語ではなく、その意味を一義的なものとして説明することは適当でないと考える。号

2 自衛隊法第百三条第六項の規定は、当該処分が緊急事態に対処するためのものであることにかんがみ、行政不服審査法の定める手続によることが適当でないという理由に基づくものであつて、御指摘のような問題はないと考える。

また、防衛庁においては、有事法制研究の一環として、同条の規定による物資の保管命令に従わない者に対する罰則規定を設けることの必要性、有効性等について検討していくこととしているが、この検討に当たつては、基本的人権の尊重との関連において慎重な配慮が必要であることはいうまでもない。

右答弁する。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 1981年3月20日 稲葉誠一 答弁 1981年4月14日
衆議院 第94回 第18号お答えすることは困難 ×1
提出 1982年8月6日 稲葉誠一 答弁 1982年9月3日
衆議院 第96回 第22号
提出 1982年6月3日 稲葉誠一 答弁 1982年6月29日
衆議院 第96回 第13号
提出 2017年5月1日 小西 洋之 答弁 2017年5月12日
参議院 第193回 第95号
提出 1995年11月29日 田 英夫 答弁 1995年12月12日
参議院 第134回 第4号承知していない ×3
提出 1980年9月29日 楢崎弥之助 答弁 1980年10月14日
衆議院 第93回 第1号
提出 1982年6月24日 小沢和秋 答弁 1982年7月2日
衆議院 第96回 第18号

件名の語が重なる質問主意書

提出 1984年12月21日 立木 洋 答弁 1985年1月11日
参議院 第102回 第12号検討してまいりたい ×3
提出 1982年1月14日 黒柳 明 答弁 1982年1月26日
参議院 第96回 第3号承知していない ×1

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる