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国公立大学の共通第一次学力試験に関する質問

参議院 第100回 第17号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
1983年11月14日
内閣転送 1983年11月16日
答弁書受領日
1983年11月22日
提出から8日
答弁の項目数
7
質問 2,210字/答弁 1,430字

質問本文

国公立大学の共通第一次学力試験に関する質問主意書

国公立大学の共通第一次学力試験は、昭和五十四年度から実施され、今年で五年目を迎えた。共通一次による入試制度については、全国の国公立大学が共通一次という一つの物差しによつてランク付け、序列化されたこと、あるいは、共通一次の実施期日、受験科目等の関係で、駆け足の授業を余儀なくされたり学校行事に支障が出るなど、高校教育にも悪影響が及んでいる。さらに受験生にとつては、進路決定やマークシート対策のために、従来にも増して受験産業に頼らざるを得ない状況にあること、五教科七科目という多くの科目の勉強を強いられるとともに、一次、二次と二度の試験が課せられ負担が増したこと、それに伴い私立大学との併願が困難になつたばかりか、一・二期校制の廃止により国公立大学の受験の機会が一回に限定されたことなど多くの問題点が指摘されている。

また、最近発表された五十九年度の共通一次志願状況をみると、前年度より約千八百人減の三十六万八百四十六人であり、特に、現役の志願率は、三年連続ダウンし一五・五%と過去最低となり、「国公立離れ」を裏付けている。

これに対し、国立大学協会、文部省、大学入試センター等における若干の改革の動きについて、種々報じられているので、その改革の方向と目途について早急に国民に明らかにするため、以下の諸点について、政府の見解を伺いたい。

一 共通一次を過去五年間実施した結果、共通一次による入試制度で評価すべき点及び問題点をそれぞれ大学側、高校側、受験生の立場に分けて示されたい。

二 共通一次を制度化する際、五十二年四月二十一日の本院文教委員会においては、「この入試制度の改善措置については、その実施結果を踏まえた見直しのため、適当な時期に国会に報告すること。」という附帯決議が行われている。共通一次の問題点が多々指摘されている現在、政府は国会に報告しなければならないと考えるが、いつ、どのような形で国会に報告するつもりか伺いたい。

三 共通一次の現役志願率は年々ダウンし、五十九年度は過去最低となり、「国公立離れ」を裏付けている。こうした傾向をどのように評価しているか。また、その原因をどのように考えているか伺いたい。

四 受験生の負担軽減を図るために、共通一次の受験科目数の軽減は重要と思われる。本年三月十八日の衆議院文教委員会において、文部省大学局長は、受験科目数の軽減について六十一年度からの改正を目指し、五十八年度中に結論を出す旨答弁した。受験科目数軽減の必要性、改正の方向とその時期、それらについて結論を出す時期を示されたい。

五 前記四とも関係するが、各大学が特色を発揮し、大学の序列化を防ぐためには、各大学が自主的に受験科目を選択できるいわゆるアラカルト方式が重要と思われる。「アラカルト方式」に対する考え方、現在の検討段階、今後の改善の方向について伺いたい。

なお、昨年十二月二十四日の本院予算委員会において文部省大学局長は、「五教科七科目の科目の選定につきまして大学に自主的な選択を認めるという方向で六十年度以降運営したい」と答弁しているが、六十年度以降「アラカルト方式」に移行するつもりか伺いたい。

六 新聞報道によると文部省は、国公立大の複数受験を可能にするため、全大学をいくつかのグループに分け、二次試験の実施日をおのおのずらすという「グループ試験制度」を六十一年度から実施する方針を固め、国立大学協会に提示したとのことである。その具体的内容、現在の検討状況、改善の時期等を示されたい。

なお、受験機会の拡大の立場から、二次募集の制度の拡充も必要と思われるが、その現状と拡充方策について伺いたい。

七 (一) 国立大学協会理事会において、六十年度以降の共通一次の実施期日を現行より二週間程度繰り下げる案が決定されたとのことである。出願から合格発表に至るまで国公立大学の入試スケジュールはどうなるのか。また、それが正式決定されるのはいつになるか伺いたい。

(二) 約二週間の実施期日繰下げは大同小異とも思えるが、そのメリット、デメリットを示されたい。

(三) 実施期日の繰下げに伴い、共通一次の平均点や標準偏差は、中間集計をもとに暫定値として中間発表するとのことであるが、その方法、内容、中間発表の時期を伺いたい。

また、中間発表における平均点や標準偏差は、正確性、信憑性等で問題があると思われるが、見解を伺いたい。

中間発表の内容、時期、正確性などが不十分な場合、受験生は受験産業の情報に一層依存せざるを得ない状況が危惧されるが、見通しを伺いたい。

(四) 全国普通科高校長会をはじめ二月以降の実施を希望する意見が多いが、それに対する見解を伺いたい。

八 本年三月二十四日の本院文教委員会において文部省大学局長は、共通一次の成績によつて二次試験の受験者を絞る「足切り」について、極力廃止の方向で指導する旨答弁した。「足切り」の現状と廃止のための指導方針を示されたい。

九 職業高校出身者、身体障害者、社会人、帰国子女、留学生等を国公立大学も積極的に受け入れる必要があると思われる。その必要性、現状、対策について伺いたい。

十 受験地獄の緩和、我が国の高等教育の発展のためには、大学間格差の解消が不可欠と思われるが、対策を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

国公立大学の共通第一次学力試験(以下「共通一次試験」という。)については、共通一次試験の実施以前に行われていた各大学の入試問題にみられたいわゆる難問、奇問が無くなり、適切な問題が出題されるようになつたこと、それにより高等学校における教育の正常な発展に寄与していること、第二次の学力検査等における面接、小論文等の活用、推薦入学及び第二次募集の実施等、種々工夫、改善が図られていることなどの点で評価を受けており、一方、教科・科目数の減、実施時期の繰下げ等その改善について意見が出されている。

二について

共通一次試験の実施状況等については、文教委員会等における質疑を通じ、また、資料の提出等により適宜説明しているところであるが、今後とも、遺漏のないよう適切に対処してまいりたい。

三について

高等学校卒業見込者の共通一次試験志願率は若干低下しつつあるが、これについては、専修学校等その進路に選択の幅のある大都市圏で下がつているものの、その他の地域においてはそのような傾向がみられないなどの状況にあり、「国公立離れ」か否かについては、にわかに判断できないものと考える。

四から七までについて

国立大学の入試の在り方については、現在、国立大学協会において入試に関連する諸問題について検討するための第二常置委員会のほか、入試改善特別委員会を設け、大学入試センターとの連携の下に、全国高等学校長協会等の意見を聴取しながら検討を進めているところであり、その結論を待つて適切に対処してまいりたい。

八について

二段階選抜については、「大学入学者選抜実施要項(以下「要項」という。)」に定めるところにより入学志願者の数が入学定員を大幅に上回り、第二次の学力検査等を適切に実施することが困難であるため、特に必要がある場合に実施することができることとなつている。

その実施状況は、昭和五十四年度には十九大学四十学部が実施し、約一万三千人の受験生が不合格となつているが、昭和五十八年度では十四大学二十八学部で実施し、約六千人の受験者が不合格となつている。

このように二段階選抜の実施大学、学部及び不合格者数は共通一次試験の発足当初に比べ少なくなつているが、今後とも、要項の説明会、学長会議等において、二段階選抜の趣旨の徹底を図り適切な運営について指導してまいりたい。

九について

大学入学者について、大学教育を受けるにふさわしい能力・適性等を備えた者を公平に選抜するため、職業高校出身者、身体障害者、社会人、帰国子女等を積極的に受け入れるよう要項に明記し、各大学を指導しているところである。

昭和五十七年度では、職業高校出身者で推薦による入学者約六百名、身体障害者約四十名、帰国子女約三十名、社会人約四百名などが国公立大学に受け入れられている。

これらの入学者数は年々増加傾向にあり、今後とも、各大学に対し、これらの者の受入れについて努力するよう指導してまいりたい。

十について

大学間格差の解消に資するため、就職時におけるいわゆる指定校制の是正を働き掛けるとともに、地方の国立大学の整備、私立大学に対する助成の充実などの施策を通じ、各大学の特色ある発展を期しているところである。

また、過熱した受験競争を緩和するためには、入学者選抜方法の改善を進める一方、社会一般の有名校偏重の風潮を是正するとともに、高等学校における進路指導の一層の充実を図ることが必要であると考える。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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