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米ソ首脳会談と今後のわが国の外交・防衛政策の展開に関する質問

参議院 第103回 第13号検討してまいりたい ×1

提出者
参議院
提出日
1985年11月28日
内閣転送 1985年11月30日
答弁書受領日
1985年12月17日
提出から19日
答弁の項目数
9
質問 1,390字/答弁 1,151字

質問本文

米ソ首脳会談と今後のわが国の外交・防衛政策の展開に関する質問主意書

ジュネーブの米ソ首脳会談は、対決から対話への序章に過ぎないとしても、わが国としては、今後の外交、防衛政策の展開に当たつては、一層の創造性と主体性を堅持する必要があると考えるが、それらに関連して質問する。

一 ジュネーブで開始された「米ソ対話」の今後は、必ずしも甘い観測を許さないとしても、米ソの間にあつて、わが国は、今こそ平和・軍縮外交の新たな創造的展開をめざすべきであると考える。

明年の東京サミットをも控えて、世界的な対話と軍縮の促進、アジア地域の緊張緩和を漸進的に実現するために、政府は具体的にどのような外交展開を考えているのか伺いたい。

二 米・ソ間の新たな緊張緩和がゆるやかに進展すれば、様々なレベルからする米国の対日防衛要請は弱まると考えるか。

三 それとも、米国の国防費は漸減されても、対日防衛分担の要請は、逆に強まると考えるか。

四 中期防衛力整備計画は、米・ソ間の動向等にはかかわりなく、当初の計画通りに実現をめざす考えか。

五 対ソ外交の新たな展開は、わが国にとつての重要な課題であるが、まず原則的な方針として、今後の日ソ関係の打開に当たつては、広範な経済・技術協力、文化交流等を包括する中で、領土問題の漸進的打開の方向を探ろうとする考えか。

また、日ソ間の長期経済協力協定については、今後、肯定的に考慮する余地があるのか。

六 昭和三十一年十月、モスクワで署名された「日ソ共同宣言」の第九項に関連して確認しておきたい。第九項は、単に日ソ平和条約締結のための継続交渉、並びに平和条約締結後の歯舞群島及び色丹島の日本への引渡しについて触れているだけだが、松本・グロムイコ往復書簡では、領土問題の継続審議が日ソ交渉の前提条件とされているが、そのような理解で良いのか。

また、この書簡の外交交渉上の有効性については、どう考えるか。

七 ソ連政府は、松本・グロムイコ書簡については、どのように理解しているのか。

八 従来一貫して、「日ソ間に領土問題は存在しない。」と強硬に主張しているソ連側に対して、今後強靱な交渉を展開しようとする場合、政府はどのような論理構成で臨む考えか。

九 今回の米ソ首脳会談では、朝鮮問題については言及されなかつたのか。

十 米ソ首脳会談と並行して行われたシュルツ・シュワルナゼ会談では、朝鮮問題はどのように扱われたのか。

十一 米ソ首脳会談後行われた日本政府への様々な説明の中では、朝鮮問題についてどの程度の内容が明らかにされたのか。

十二 米ソ首脳会談の結果を待つていたかのように、東独のホーネッカー議長の西独訪問が発表されたが、政府は、南北朝鮮首脳会談の可能性やそのための前提条件等については、どのように考えているか。

十三 米ソ首脳会談で、最も鋭く対立したのはSDI問題とされているが、政府は、米国政府が要請しているSDIへの研究参加については、結局どのようにする考えなのか。また、政府としての正式な意向はいつ頃、どのようなルートと方法で米国側に伝達するのか。

十四 米ソ首脳会談や米ソ外相会談では、アジア地域の中距離核ミサイルの削減問題は、どの程度話し合われたのか。また、欧州配備の中距離核ミサイルの問題との関連については、どのように承知しているか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、世界の平和が核を含む力の均衡により維持されているという現実を踏まえ、この均衡の水準を確実な保障の下に可能な限り引き下げるべく、東西間の対話を通ずる軍備管理交渉の促進を働きかけていく所存である。

また、アジアを含む世界各地の地域問題についても、その平和的解決等に向けて環境づくりに努めていく所存である。

二から四までについて

将来の米国の対日政策の動向につき、あらかじめ仮定に基づいて種々述べることは差し控えたいが、いずれにせよ、中期防衛力整備計画は、「防衛計画の大綱」に定める平時から我が国が保有しておくべき必要最小限の防衛力の水準の達成を図ることを目標として策定したものであり、これを着実に実施してまいりたいと考えている。

五について

ソ連との間で領土問題を解決して平和条約を締結し、真の相互理解に基づく長期的に安定した関係を確立することが、従来から一貫した政府の対ソ外交の基本方針である。

ソ連との間に長期経済協力協定を締結することは現在考えていない。

六及び七について

松本・グロムイコ書簡は、日ソ双方が正常な外交関係再開後「領土問題を含む平和条約締結に関する交渉を継続する」ことに合意したものである。同書簡は日ソ共同宣言と一体をなす重要な外交文書であり、政府は、これら関連文書により平和条約の締結交渉の中に領土問題が含まれるごとが明確にされているとの立場を一貫してとつている。

他方、ソ連側は、現在では、日本との間に領土問題は存在しないとの立場を主張し、本件交渉の継続を拒否しており、極めて遺憾であると考える。

八について

政府としては、ソ連側が現在のかたくなな姿勢を改め、領土問題の解決に向かつて努力することなくして、日ソ間に真の相互理解を確立するための土台は築き得ないことを粘り強く主張してまいりたい。

九から十一までについて

朝鮮問題については、シュルツ国務長官とシェヴァルナッゼ外務大臣との間で南北対話の重要性が話題となつたと聞いている。

十二について

朝鮮半島の問題は第一義的に南北両当事者の直接対話により平和的に解決されなければならないというのが我が国の基本的立場であり、かかる観点から、仮に将来南北首脳会談が実現することになるとすれば好ましいことと考える。

十三について

SDI研究参加問題については、現在、我が国としての対応振りを慎重に検討中である。

十四について

米ソ首脳会談においては、核兵器の削減につきレーガン大統領より説明があり、その中で中距離核戦力の問題についても言及されたと承知している。

なお、米国は、十一月一日に提示した提案において、従来どおり中距離核戦力問題の全世界的な解決を主張しており、現在もこの主張に変わりはないと承知している。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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