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国立難病研究所(仮称)設置等に関する質問

参議院 第113回 第6号

提出者
参議院
提出日
1988年8月29日
内閣転送 1988年8月31日
答弁書受領日
1988年9月6日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 852字/答弁 606字

質問本文

国立難病研究所(仮称)設置等に関する質問主意書

最近、慢性病及び難病等が増加し、これが医療費増大の一因になつている。

一方、我が国には漢方医学をはじめとする東洋医学やインド医学、また、種々の健康法等も続々と紹介され、今後とも日本の繁栄とともにこれらの傾向は増大するものと思われる。

こうした状況に伴つて、国内において民間療法や健康法(病気予防法)の普及が目覚ましく、いわゆる西洋医学では治療困難とされる難病も治癒している例が増えていると聞く。しかしながら、このままの状態を放置すれば、今後国民がこれらの民間療法等にまどわされる可能性も大きい。

以上の状況を踏まえ、次のとおり質問する。

一 今後、特定疾患や長期服薬を要する慢性的難病の増加傾向を政府はどのように認識しているか。また、その分野での医療費の動向はどうか。

二 今後、医療費を抑制するには病気になつてからの治療よりも疾病の発生予防や健康増進などが有用と考えられる。この点については従来その取り組みが遅れていると思うが、政府の見解並びに対策はどうか。

三 民間療法には優れた効果のあるものもあるが、なかには効果の疑わしいもの、あるいは治療費が割高であるもの等弊害のあるものも少なくない。国民はその療法の是非や妥当性を適確に判断できないので、国家機関でその面のチェックを行うことは、今後の国民保健上、重要課題と考える。政府は、具体的に何らかの施策を考えているか。

四 政府は現代医療の大宗を西洋医学に置いているが、同医学が治療困難としている疾患に対しては、東洋医学や民間療法等の適用可能性を検討すべきではないか。

五 右に対する具体的な方策として、国立難病研究所(仮称)を設置し、政府の監督のもとに当該治療法の臨床実験等を行つてその妥当性を検討してはどうか。

六 今後日本は、医療の面でも世界のリーディングカントリーの一つとなつていかなければならない。その場合、外国等の治療法も広く受け入れる雅量が必要と思うが、政府の見解を伺いたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

人口の高齢化等に伴い、慢性疾患等の患者数及び医療費は増大しており、これが国民医療費増大の一つの要因になつていると認識している。

二について

疾病予防を図るとともに国民が健やかな生活を営み、社会を活力あるものとしていくためには生涯を通じた健康づくりが重要であると認識しており、老人保健法(昭和五十七年法律第八十号)に基づく保健事業の推進、食生活の改善、運動習慣の普及等の施策に積極的に取り組んでいるところである。

三について

人の健康に害を及ぼすおそれのない医業類似行為については、最高裁判所大法廷判決(昭和三十五年一月二十七日)に基づき、取締りの対象とならないこととなつており、個々にみて人の健康に害を及ぼすおそれがあると判断される医業類似行為については、現に取締りを行つているところである。

四及び五について

医業類似行為の医学的効果については、従来から調査研究を行つてきたところであり、一部の難病については、東洋医学的手法の治療効果について研究を行つているところであるが、御指摘のような国立の研究所の設置は考えていない。

六について

医行為は、治療の目的を達する可能性のあるものであれば、一般に応用されていない療法であつても、主治の医師の判断により治療方法として採用することができることとされており、内外を問わず疾病に効果的な治療法の開発、研究がより一層進められることを期待しているところである。

参議院の原文

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