Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第130回

難病対策に関する質問

参議院 第130回 第5号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×2

提出者
参議院
提出日
1994年7月22日
内閣転送 1994年7月22日
答弁書受領日
1994年8月23日
提出から32日
答弁の項目数
10
質問 1,643字/答弁 2,533字

質問本文

難病対策に関する質問主意書

昭和四十七年に政府の「難病対策要綱」が策定されて以降二十年余を経過したが、いわゆる難病や慢性疾患に苦しむ患者や家族は、今日なお、肉体的・精神的、さらには経済的に大きな負担を感じている。また、特定疾患治療研究事業や身体障害者福祉法、障害年金のいずれの対象にもならず、各種制度、施策の谷間に置かれている患者も少なくない。

こうした実態を踏まえ、現行施策を抜本的に見直し、患者やその家族が必要な保健・医療・福祉サービスを安心して受けられ、クオリティ・オブ・ライフを維持・向上できるような総合的かつ体系的な難病対策を確立する必要がある。こうした観点から以下質問する。

一 現在、公衆衛生審議会成人病難病対策部会に設置された難病対策専門委員会において、二十一世紀に向けた総合的な難病対策が検討されていると聞くが、専門委員会における検討の状況、目途を伺いたい。

二 特定疾患治療研究事業について

1 昭和五十二年度以降毎年度一疾患ずつしか指定されていないのはなぜか。特発性間質性肺炎等すでに診断基準が確立されているものについては、年に一疾患と言わず早急に指定する必要があるのではないか。

2 この事業の対象疾病を「原因不明」のものとしているのはなぜか。原因が究明されていても、治療方法が未確立で、後遺症を残すおそれが少なくない疾病や経過が慢性にわたり、介護等の負担が重い疾病についても治療研究事業の対象とすべきではないか。

3 「患者数が少ないため、公費負担の方法により受療を促進しないと、原因の究明、治療方法の確立などに困難を来すおそれのある疾患」と言うところの患者数とは、何人程度を上限と考えているのか。治療研究事業は、実際には公費負担医療制度として機能しており、医療費の自己負担の解消という観点からは「患者数が少ない」ことを要件にする必要はないのではないか。当面、レックリングハウゼン病などの疾患を対象とすべきではないか。

三 小児慢性特定疾患治療研究事業について

1 多くの疾病の対象が二十歳未満まで延長されている中で、「下垂体性小人症を除く内分泌疾患」「糖尿病」「軟骨異栄養症を除く先天性代謝異常」「神経・筋疾患」については年齢延長が認められていないのはなぜか。これらについても、二十歳未満に延長すべきではないか。

2 慢性疾患をもつすべての子供たちに教育の機会を保障するため、養護学校の分教室や院内学級の設置、訪問教育を推進すべきではないか。また、通常の学級に在籍する子供や県外から入院する子供への弾力的な対応を行うべきではないか。

3 患者家庭の不安の軽減を図り、慢性疾患をもつ子供たちがよりよい生活を送れるように、相談・保健指導を充実するとともに、保健・医療・福祉にわたる総合的な地域ケア対策を確立すべきではないか。

また、そのための施策をエンゼルプランに盛り込むべきではないか。

四 難病や小児の慢性疾患に係る公費負担医療については、治療研究給付としてではなく、難病や慢性疾患をもつ患者の適正な医療の確保と福祉の増進を目的とする制度に再編するとともに、特定疾患治療研究事業と小児慢性特定疾患治療研究事業という二本立てで行われている現行制度を見直し、小児慢性特定疾患治療研究事業の対象疾患について、成人後も継続して医療費助成が受けられるようにすべきではないか。

五 難病患者の雇用の促進、職業リハビリテーション等の措置を積極的に進めるべきではないか。また、難病患者を「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づく適応訓練、助成金の対象とすべきではないか。

六 既存の障害児者施策との整合性に配慮しつつ、独自の基本法あるいは福祉法の制定について検討を行うべきではないか。当面、難病患者地域保健医療推進事業を抜本的に拡充し、地域医療・保健体制を強化するとともに、ホームヘルプサービス等の福祉サービスを含めた在宅ケアシステムを構築すべきではないか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

難病対策専門委員会は、総合的な難病対策を検討するため、平成五年七月、公衆衛生審議会成人病難病対策部会の下に設置され、平成六年七月十八日、現行の難病対策の評価と今後の基本的方向等を内容とする中間報告を取りまとめた。当該中間報告については、同月二十日、公衆衛生審議会成人病難病対策部会に報告され、了承されたところである。同委員会においては、本年度末を目途に最終報告を取りまとめることとしている。

二の1について

特定疾患治療研究事業の対象疾患については、診断基準が確立しているものの中から、原因究明の困難性、難治度、重症度及び患者数等を総合的に勘案し、学識経験者からなる特定疾患対策懇談会の意見を聞いて逐次追加しているところである。

二の2について

特定疾患治療研究事業は、原因が不明であり、難治度及び重症度が高く、さらに、患者数が少ない疾患について、公費負担により受療を促進することによって、その原因を究明し、もって治療方法の確立等に資することを目的としており、既に原因が究明されている疾患については、当該事業の対象となるものではない。

なお、原因となるウィルス等は判明しているが、その発症の機序が明らかでない疾患については、原因が不明であるものとして取り扱っているところである。

二の3について

特定疾患治療研究事業は、患者数が少ないため、公費負担により受療を促進しないと一定数の症例が確保できない疾患を対象とするものであり、「患者数が少ない」ことは必要な要件であると考えている。

なお、当該事業の対象となる疾患の選定に当たっては、患者数を含め、原因究明の困難性、難治度及び重症度等を総合的に勘案し、学識経験者からなる特定疾患対策懇談会の意見を踏まえ、個別に判断しているところである。

三の1について

小児慢性特定疾患治療研究事業の対象年齢を十八歳未満から二十歳未満に引き上げることについては、個々の疾患ごとに事業の趣旨、当該疾患をもつ児童の実情、当該疾患に対する医療の実態等を考慮して総合的に判断しているところである。御指摘の「下垂体性小人症を除く内分泌疾患」、「糖尿病」、「軟骨異栄養症を除く先天性代謝異常」及び「神経・筋疾患」については、今後このような観点から対象年齢を引き上げることの必要性について検討することとしている。

三の2について

学齢児童又は学齢生徒で慢性疾患の状態にある者については、その状態に応じ、都道府県及び市町村の教育委員会等の判断により、必要な期間療養に専念するよう指導するか、養護学校若しくは小学校若しくは中学校の特殊学級で教育するか又は小学校若しくは中学校の通常の学級で慢性疾患の状態に留意して指導しているところであり、適切な対応が行われていると考える。また、都道府県を越えて入院する学齢児童又は学齢生徒は、区域外就学の手続を経ることによって病院の所在する都道府県の設置する養護学校等に就学が可能となっている。

なお、平成五年六月から、文部省において病気療養児の教育に関する調査研究を行っており、その中で病気療養児に対する教育の充実方策について検討しているところである。

三の3について

慢性疾患をもつ児童に対する地域ケア対策については、「地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律」(平成六年法律第八十四号)において児童福祉法の一部が改正され、慢性疾患をもつ児童に対する療育の指導が保健所の業務として位置付けられており、政府としては法律改正の趣旨を踏まえ、その充実を図っているところである。

また、御指摘のいわゆる「エンゼルプラン」については、子育てを社会的に支援していくための総合的な計画として策定することとしており、これに盛り込むべき個々の施策については、その趣旨に照らし、今後検討してまいりたい。

四について

小児慢性特定疾患治療研究事業は、児童の健全育成を阻害する慢性特定疾患に係る医療の確立及び普及を事業の趣旨としており、治療が長期間にわたり、医療費の負担も高額となる小児の慢性疾患を対象としている。これに対して、特定疾患治療研究事業は、特定疾患の原因の究明、治療方法の確立を事業の趣旨としており、原因が不明であり、難治度及び重症度が高く、さらに、患者数が少ない疾患を対象としている。

したがって、両制度はその趣旨を異にしており、共に公費負担医療制度であるという点のみに着目して、両制度の再編を行うことは困難である。

なお、小児慢性特定疾患治療研究事業の対象疾患であって特定疾患治療研究事業の対象疾患となっていなかったもののうち、特定疾患治療研究事業の目的に合致する六疾患について、既に特定疾患治療研究事業の対象疾患としたところである。

五について

難病患者については、公共職業安定機関等において、その能力に適合する職業に就くことができるよう、個々の疾病に起因する障害の特性に配慮した職業指導等を行うとともに、事業主に対して雇用管理に関する指導を行う等の措置を実施しているところである。今後とも、難病患者の就職阻害要因、事業所での配慮事項等について、検討を重ねつつ、難病患者の雇用の促進に努めてまいりたい。

また、障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)の身体障害者の範囲は、福祉行政と職業安定行政の連携の確保等の観点から、身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)の身体障害者の範囲と同一であり、難病患者であって、障害者の雇用の促進等に関する法律及び身体障害者福祉法に定める身体障害者に該当する者は、適応訓練及び助成金の対象となるものである。

六について

御提案の難病対策の法制化や地域医療・保健体制の強化を始めとする今後の難病対策については、公衆衛生審議会成人病難病対策部会に設置された難病対策専門委員会の中間報告において、現行の難病対策要綱の取扱い、各種施策の対象者の範囲、医療費の適正な負担の在り方等について、難病対策の法制化の是非を含めて、今後検討を進めていく必要があるとされているところである。今後、同委員会における審議の結果を踏まえて、対応してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2003年3月19日 大脇 雅子 答弁 2003年4月25日
参議院 第156回 第16号検討してまいりたい ×4
提出 1979年12月4日 渡部一郎 答弁 1979年12月14日
衆議院 第90回 第1号検討してまいりたい ×1
提出 1988年8月29日 木本 平八郎 答弁 1988年9月6日
参議院 第113回 第6号
提出 1987年9月18日 喜屋武 眞榮 答弁 1987年10月2日
参議院 第109回 第15号お答えすることは困難 ×1
提出 2009年3月30日 谷 博之 答弁 2009年4月7日
参議院 第171回 第100号検討してまいりたい ×1
提出 2009年3月30日 谷 博之 答弁 2009年4月7日
参議院 第171回 第99号承知していない ×2
提出 1977年12月26日 喜屋武 眞榮 答弁 1978年1月13日
参議院 第84回 第5号お答えすることは困難 ×1
提出 2002年2月14日 小池 晃 答弁 2002年3月1日
参議院 第154回 第9号答弁書なし(未受理)

件名の語が重なる質問主意書

提出 2025年12月12日 阪口 直人(れいわ新選組) 答弁 2025年12月23日
提出 2025年3月11日 山井 和則(立憲民主党・無所属) 答弁 2025年3月21日
提出 2020年6月4日 阿部 知子(立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム) 答弁 2020年6月16日
提出 2018年11月6日 前原 誠司(国民民主党・無所属クラブ) 答弁 2018年11月16日
提出 2014年9月30日 中根 康浩(民主党・無所属クラブ) 答弁 2014年10月10日
衆議院 第187回 第4号
提出 2010年2月19日 山本 香苗 答弁 2010年3月2日
参議院 第174回 第27号検討してまいりたい ×2

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる