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国連安全保障理事会決議六七八の効力に関する質問
参議院 第120回 第14号
質問本文
国連安全保障理事会決議六七八の効力に関する質問主意書
日本政府は、国連安全保障理事会決議六七八がイラクに対する武力行使を容認したものだとの解釈をとっているようだが、仮にその解釈が正しいとしても、それから派生する効力に関しては様々な問題が生じる。よって政府の見解を明らかにするために、以下質問する。
一 以下について政府の見解を明らかにされたい。
1 同決議に基づいて国連加盟諸国が参戦する際には、イラクに対して開戦宣言及び最後通牒を発しなければならないのか。
2 同決議に従って多国籍軍はイラクに対する武力攻撃を行っているが、これに対して日本を含む国連加盟諸国は戦時中立を主張できるのか否か。また日本政府は戦時中立を主張する意志があるのか。
3 2に関して国連非加盟諸国は戦時中立を主張できるのか。
4 国連加盟諸国が戦時中立を主張する場合、日本政府はこれを認めるのか。
5 国連非加盟諸国が戦時中立を主張する場合、日本政府はこれを認めるのか。
6 武力行使の対象は、クウェートを占領しているイラク軍に対してだけなのか、イラク本土もその対象に含まれるのか。
7 同決議によれば、国連加盟諸国は全て多国籍軍に対して協力する義務があるのか否か。
8 国際法及び慣行で認められた交戦国の諸権利は、イラク及び「多国籍軍」の双方に対して認められるのか。あるいはいずれか一方に対してのみ認められるのであれば、それはどちらの方か。
9 今後、イラクに対するあらゆる武力行使が同決議に基づくものであるのか否かをどのように区別するのか。
10 現在アメリカ合衆国が同決議に従ってイラクに対して武力行使を行っているが、日本もその「交戦地域」に含まれるのか。
11 イスラエルが、今後イラクに対して武力行使を行った場合、日本政府はこれを同決議に基づくものと認めるのか否か。
12 現在、イランは湾岸戦争に対して中立的な態度をとっているが、日本政府はイランを戦時中立と認識しているのか。あるいはこのイランの態度を多国籍軍への非協力と認識しているのか。
二 一の1~9に関して安保理の解釈は示されているのか。示されているのなら、その解釈の内容及び示された時期についてそれぞれ明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一の1から5まで、8、10及び12について
中立法規を含むいわゆる戦時国際法は、戦争が政策遂行の一つの手段として認められていた時代に発達してきたものである。国際連合憲章の下においては、同憲章の下において認められるものを別にすれば、武力の行使自体が禁止されており、この結果、伝統的な意味での戦争というものは認められなくなった。国際法におけるこのような戦争観の変化の結果、戦時国際法のうち、戦争開始の手続、中立国の義務、戦闘行為を適法に行い得る地域とそれ以外の地域の区別等、戦争が違法でないことを前提とした国際法規がそのまま適用される余地はなくなっている。他方、従来の戦時国際法のうち、害敵手段の制限や戦争犠牲者の保護等に係る国際法規は、国際連合憲章の下でも、武力衝突が生じた場合には適用されるものと解される。
一の6及び9について
国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)決議六七八によりクウェイト政府に協力している国際連合加盟国(以下「加盟国」という。)に認められている武力の行使は、安保理決議六六〇及び累次の安保理関連諸決議を堅持かつ実施し、当該地域における国際の平和及び安全を回復するために必要と認められるものであり、そのようなものである限り、クウェイト領域内に限定されるものではなく、イラク領域内での武力の行使も排除されていないものと解される。
一の7について
安保理決議六七八主文第三項は、同決議主文第二項を履行するために採られた行動に対し、適切な支援を与えることをすべての国家に対し要請しており、加盟国は、安保理決議六七八に基づいて採られている行動に対して、可能な範囲内で適切な支援を行う一般的義務を負っている。
一の11について
仮定に基づく御質問に対する答弁は差し控えたい。
二について
御質問が安保理の機関としての解釈に関するものであるならば、現在までのところ、安保理としての見解は特に示されていない。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。