ことばで探す › 参議院 第123回
イラン軍機によるイラク領爆撃と国連安保理決議六七八に関する質問
参議院 第123回 第19号
質問本文
イラン軍機によるイラク領爆撃と国連安保理決議六七八に関する質問主意書
本年四月五日にイラン空軍機が、イラク領内を爆撃した。周知の通り、イラクに対しては国連安保理決議六七八に基づくとする武力行使が行われており、これに関して私は「国連安全保障理事会決議六七八の効力に関する質問」(九一年二月一四日)において「今後、イラクに対するあらゆる武力行使が同決議に基づくものであるのか否かをどのように区別するのか」と指摘したが、政府の答弁(九一年三月八日)ではこの点について明言を避けている。
同決議は、第二項において国連加盟国に「必要とされる総ての手段」(日本政府はこれに武力の使用が含まれるという見解をとっている)の使用を許可しており、さらに第二項に基づく活動に対して適切な支援をするよう全加盟国に要請している。同決議が今なお有効であるなら、同決議第二項に基づく武力行使に対して日本はこれに対して適切な支援を行う義務が現在も存在する。従って日本は、イランのイラク領域爆撃が同決議第二項に基づくものであるか、二国間の武力紛争に過ぎないのかを判断する必要がある。
また日本は同決議が採択された当時(九〇年一一月二九日)は安保理理事国ではなかったが、本年一月一日に非常任理事国に就任したことにより、決議の有権的解釈を行い得る機関の一構成員になったゆえ、決議の解釈につき意見を表明する立場にある。
よって政府の見解を明らかにするために以下質問する。
一 同決議は今なお有効なのか。また無効であるなら、それはいつの時点からか。
二 今回のイラン空軍機によるイラク領爆撃は、同決議第二項の「必要な総ての手段(all necessary means)」に該当するのか否か。またその根拠について明らかにされたい。
三 同決議が今なお有効であるなら、日本政府としては同決議の無効化に向けて何らかの努力をする意志があるのか。
右質問する。
政府答弁書
一について
一般論としては、国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)において有効に成立した決議が、決議自体の特段の定め又は安保理の別途の決議によることなく無効になるとは考え難いが、安保理決議が実施に移された結果、決議の目的が達成されれば、その決議の役割は果たされたことになると考えられる。
安保理決議六七八は、国際の平和と安全を回復するために、あらゆる必要な手段を採る権限をクウェイト政府に協力している国際連合加盟国に与えること等を内容とするものであるが、同決議に基づいていわゆる「多国籍軍」の活動が行われた結果、イラク軍はクウェイトから撤退した。
二について
御指摘の爆撃については、イラン政府自身が、イラン反体制派によってイラク領内からイランに対して行われた攻撃に対する措置であるとの立場を明らかにしていることにかんがみれば、同措置は、安保理決議六七八に基づくものとは解されない。
三について
我が国としては、イラクが安保理決議六七八により完全な遵守が求められている諸決議を含め、関連安保理決議を速やかに履行するよう強く求めていく所存である。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。