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平和条約の発効に伴う特定資産の処置に関する質問主意書

参議院 第13回 第5号

提出者
参議院
提出日
1952年4月10日
内閣転送 1952年4月16日
答弁書受領日
1952年4月22日
提出から12日
答弁の項目数
0
質問 712字/答弁 771字

質問本文

昭和二十年九月二十二日連合軍総司令部覚書「金融取引の統制に関する件」によつて、本州、北海道、四国、九州及び附属島嶼以外に在る日本国民の財産、権利は一切在外資産として定義づけられ、今日もなお「為替管理法」によつてその処分権が停止せられており、且つそれ等の大部分は対日平和条約によつて連合国の留置、清算するところと規定せられているが、一方において平和条約上の特例もあり、その尽くが連合国の没収するところとならないことは明らかなところである。

従つてこれ等連合国によつて留置清算せられない日本国民の財産、権利は、平和条約の発効後速やかに一切の制限を解除し自由処分が許さるべきものと思料するが、政府の方針はどうか。引揚者をはじめ利害関係者も多いことであるから、制限解除の時期、方法その他左記の事例について詳細且つ具体的に回答せられたい。

(一) 本邦通貨で表示された財産、権利

1.有価証券

2.小切手

送金手形

為替手形

約束手形

支払指図書

送金指図書

3.債務証書

郵便貯金

郵便年金

銀行預金

保険契約

合資会社、合名会社、株式合資会社、有限会社、組合等に対する持分

(二) 軍票その他本邦通貨以外の通貨で表示された財産、権利

(三) 平和条約と外地に本店を有する閉鎖機関の整理との関係

1.債務弁済の優先順位

2.外地勤務社員の未払給与、退職手当、身元保証金、社員貯金、預け金等

(四) 輸入制限により上陸地税関において保管中の証券等の諸財産

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参議院の原文・経過

政府答弁書

一 本邦為替管理の建前からいえば、本邦通貨で表示された有価証券、小切手、債務証書等の輸入を無制限に許可するわけには行かないが、連合国によつて留置清算せられない日本国民のこれら財産で従来その輸入若しくは支払等が制限されていたものについては、当該国と条約が発効した後にできる限りその制限を解除し若しくは緩和したいと考えている。しかしながら、この場合にも具体的な制限の解除若しくは緩和に当つては個々の事例についてその実情を確認した上これを行うこととし、かかる制限の解除若しくは緩和を悪用して本来の為替管理の建前をみだすことのないように措置することが必要であると考えている。

二 軍票、その他本邦通貨以外の通貨で表示された請求権については、連合国による留置清算の対象から除外されるか否か疑問である。除外された場合の日本内地への輸入及び支払については、軍票及び旧占領地通貨を除き、前記一と同様に取り扱うつもりである。

(一) 外地に本店を有する閉鎖機関の在外債務の弁済の順位は、当該機関の本邦内における一般債務に次ぐもので社債の弁済及び株主への配分に優先する結果となる。

(二) 外地に本店を有する閉鎖機関の外地勤務社員の未払給与、退職手当、身元保証金、社員貯金、預け金等については、それらがその機関の本邦内の店舗に係る債務である場合、既に国内債務として弁済の対象となつているが、外地の本店その他の営業所に係る債務である場合は、原則として(一)の趣旨に従い、処理することとなる。

現在税関において保管中の証券等は、条約発効後すみやかに所有者に返還する準備をすすめているが、税関の事務上の関係もあり、実際に所有者に返還されるのは本年度末頃になる見込である。

なお、返還された証券等をそのまま有効として取り扱うか否かについては、現在においては確答し得ない。

参議院の原文

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