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旋網漁業の調整方針についての質問主意書
参議院 第15回 第7号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
旋網漁業は、その操業範囲が概して広汎にわたる性格のもので、利害関係も亦複雑微妙なものであるから、これを公正適切に調整するためには、確固たる方針を確立するの必要があると考えるのであるが、次の諸点についての政府の見解を、詳細且つ具体的に明示せられたい。
第一、現行取締規則運用の問題
一、許可統数の処置
(一)従来旋網漁業を営んでいた者で、戦争中の事故その他の事情から、已むを得ず廃業していたが復活せんとする場合又は漁業制度の改革により、本漁業と利害関係ありと認められる定置漁業の如きものから転換する場合は、従来の許可をそのまま認めること。
(二)従来の懸案である宮城県地域に対しては、この際、一定のワクを設け、そのワク内において増加許可を処置すること。この場合においても、前項に該当する者は、優先的に取扱うこと。
(三)その他の増統については、一応反省を求める意味において、切替許可にあたり、何等かの条件制限を附すること。
二、漁船屯数の増加に対する処置
代船により正規の増屯のあつた場合、許可統数の増加により、増屯のあつた場合、検認の結果増屯のあつた場合は、何れもその増屯を認めること。
三、今後の取扱方
(一)新規許可については、一に掲げた場合に該当し、しかも特に考慮の必要を認めるものの外は、本漁業に対する今回の措置により、一応の安定を見るまでは、原則として認めないこと。
(二)本漁業に使用する漁船を、特に他種漁業に転用せんとするものについては、厳格に検査の上、不適格のものは、改造を命じ、その間許可又は操業を一時停止すること。
(三)漁船の増屯については、漁業経営合理化の趣旨から、寧ろこれを認めて然るべきであり、特に一隻旋の場合指定中型の最高六十屯に限定せられていることは、甚だ不合理と考えるから八十屯程度までを、指定中型の取扱をなすべきこと。
第二、海区制全面実施の問題
北海道海区及び神奈川県静岡県海区は、北部太平洋海区の隣接海区であり、相互入漁の必然性あるにかかわらず、現行法上では、主管官庁を異にしていることは、不合理且つ不便であるから、速やかに、これらの全海区を指定海区に指定すべきである。特に千葉県の如きは、野島崎をもつて農林大臣の所管と知事の所管とに分離されていることは、操業上の不利甚だしきものあることを強調したい。
第三、隣接海区及び他種漁業との調整問題
全海区制実施の場合における相互入漁の調整、許可統数の調整の場合は勿論、沿岸漁業又は沖合漁業との調整にあたり、魚族繁殖保護等真に已むを得ないときの外は、禁止区域を設定しないこと。
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政府答弁書
第一 現行取締規則運用の問題
一、詐可統数について
「まき網漁業取締規則」の施行により、農林大臣の詐可漁業となつた指定中型まき網漁業については、従前知事がした許可又は起業の認可であつて、昭和二十六年一月一日以降に有効であるものについてのみ切換許可をしてきたのであるが今後は、漁業の協同化によるものについても考慮することとし、戦時中の事故その他の事情から已むを得ず廃業していたもの又は定置漁業等本漁業と関係深い漁業から転換しようとするものについても右との関連において処理致したい。
新規許可については、この他指定海区内関係府県と指定海区外関係都道府県との間に入漁の協定が整つた場合指定海区外の中型まき網漁船について考慮する外は認めない方針である。
また、宮城県その他後進の地域であつて今後増加の傾向にある地域については質問の趣旨に沿つて処理致したい。
二、漁船総トン数の増加について
まき網漁船網船の総トン数の増加については、沖合漁場への進出、経営の合理化等を勘案し、従前の総トン数の三割増の範囲内において認めることと致したい。
なお、指定中型まき網漁船又は中型まき網漁船(但し、一そうまきの場合は三十トン以上)一統を被代船として八十トン未満の大型まき網漁業を営もうとする場合にあつては、他種沿岸漁業又は他のまき網漁業との関係を考慮し、その操業について一定条件を附してこれを認めることと致したい。
この他、昭和二十六年度に実施した漁船検認の結果増トンしたものは認める方針である。
なお、本漁業と他種漁業を兼業する漁船については、操業上の危険防止等につき、慎重に検討の上、取扱いに遺憾なきを期したい。
第二 海区制全面実施又は隣接海区及び他種漁業との調整について、指定海区の指定外海区間の相互入漁又は隣接海区を指定海区に含めることについては、他種沿岸沖合漁業との関係等に種々問題があるので、早急に結論を得ることは困難であるが、隣接海区との相互入漁の促進又は北海道太平洋側の海区制及び日本海のより完全な海区制実施について慎重に検討中である。
禁止区域については、他種沿岸沖合漁業との調整に必要な海域以外には設定しない方針である。
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