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歯科医師の医科研修に関する質問主意書

参議院 第155回 第14号個別の事案 ×1

提出者
参議院
提出日
2002年12月12日
内閣転送 2002年12月13日
答弁書受領日
2003年1月28日
提出から47日
答弁の項目数
3
質問 1,431字/答弁 638字

質問本文

札幌の救急救命センターでは、北海道大学歯学部及び札幌市立病院の要望により、院内のレジデント教育委員会の了承を得て、平成九年一月より歯科口腔外科研修医の救命救急センターでの研修を受け入れることとなった。

歯科口腔外科での業としての診療領域の対象は、原則として口蓋、頬粘膜、上下歯槽、硬口蓋、舌前三分の二、口蓋底、軟口蓋、顎骨(顎関節を含む)、唾液腺(耳下腺を除く)を加える部分であり、歯科口腔外科医はそれらの部位の疾患、外傷、悪性腫瘍に対応している。また、悪性腫瘍の治療、その他治療上全身的な管理を要する患者(例えば糖尿病や高血圧を持病として持つ患者など)の治療に当たっては、歯科医師は適宜、医師との連携を取る必要があるとされている。このように、歯科口腔外科医師はこの領域における外科的治療も含めた治療を行っている。

歯科口腔外科領域の治療においては生命維持のため、気道確保の技術の習得や、全身麻酔技術の習得、局所麻酔剤使用に伴うアナフィラキシーショックにも迅速に対応する必要がある。また、全身的な患者管理も求められている。さらには、歯科口腔外科に入院中の患者が、突然、心筋梗塞や、脳内出血などを起こした場合にはその症状から病状を診断し、当該医師の応援を受けるとともに、その医師が来るまでの間の応急処置を行うことは、歯科医師といえども当然のことである。しかし、平成十三年六月、某新聞社が、右記救急救命センターについて内部告発に基づく「歯科医師、資格外診療」という記事を掲載した。その後、保健所が同センターを監査し、厚生労働省の強い要請による刑事告発となった。そして警察による強制捜査から、関係者に対する事情聴取が行われ、平成十四年二月十二日、歯科研修医は不起訴となったが同センター部長が医師法第十七条違反で起訴された。

そこで以下質問する。

一 札幌保健所が「歯科医師が歯科口腔外科の研修の一環として、歯科に属さない疾患にかかわる診察、点滴、採血、処置及び注射などの医行為を行う」ことの是非について厚生労働省に回答を求めた際、「歯科に属さない疾患にかかわる医行為を業として行うことは医師法第十七条に違反する。」との見解を出した。しかしその後、平成十四年四月二十三日付けで厚生労働省医政局医事課長通知(第〇四二三〇〇二号)・厚生労働省医政局歯科保健課長通知(第〇四二三〇〇四号)が出され、そこには「歯科医師が、救急救命処置に関する対応能力の向上を図るために医科の診療分野において研修することは、一般的に医師法に違反するものではない」とある。とすると、厚生労働省は前述の札幌保健所への回答は「研修の一環」ということを踏まえていなかったということなのか。

二 本裁判の検察の冒頭陳述において、厚生労働省医事課長は「絶対的医行為」とは「単純な補助的行為と見なし得る程度を超え、かつ、医師が常に自ら行わなければならないほど高度に危険な行為」であり、その行為として、①気管挿管、②中心静脈路確保、挿入したカテーテルの抜去、③動脈に挿入したカテーテルの抜去、④手術又は輸血の同意を得るための説明行為、⑤手術における助手行為、⑥触診としている。これは厚生労働省の見解と解釈してよいのか。

三 歯科医の医科研修はどこまで認められるのか。また、法律により歯科医の医科研修を規定したとしても現場での裁量にゆだねざる得ない場面もあると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

歯科医師の研修に係る札幌市からの疑義照会に対する御指摘の回答は、研修中の歯科医師が、客観的に歯科に属さない疾病に関し、医師の指示の下に単純な補助的行為を行うのではなく、これを超えた医行為を行った場合は、医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第十七条に違反する旨を述べているものである。

二について

厚生労働省としては、ある行為が医師が常に自ら行わなければならない「絶対的医行為」に該当するか否かについては、当該行為が単純な補助的行為の範囲を超えているか否か及び医師が常に自ら行わなければならないほどに高度に危険な行為であるか否かに応じて判断する必要があると考えており、平成十四年九月二十日の証人尋問において同省医政局医事課長は、これと同趣旨の証言を行ったところである。御指摘の①から⑥までの行為が「絶対的医行為」に該当するか否かについても、右のような考え方を踏まえ、個別具体的な行為の内容に即して判断する必要があると考えている。

三について

歯科医師の医科領域における研修に関しては、一についてで述べたように、研修中の歯科医師が、客観的に歯科に属さない疾病に関し、医師の指示の下での単純な補助的行為等を行うことも許容されるものであるが、御指摘の「現場での裁量」といった問題も含め、研修の具体的な方法等については、現在、厚生労働科学研究として「歯科医師の救命救急研修ガイドライン策定に関する研究」が行われているところであり、その結果を踏まえて適切に対応してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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