Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第156回

結核診断に関する質問主意書

参議院 第156回 第22号

提出者
参議院
提出日
2003年4月17日
内閣転送 2003年4月21日
答弁書受領日
2003年5月30日
提出から43日
答弁の項目数
8
質問 1,455字/答弁 2,161字

質問本文

二〇〇三年四月から子供に対する結核対策は、乳幼児に対するツベルクリン反応検査とBCG予防接種の実施は以前からのままであるが、小学校一年・中学校一年生に対しては、ツベルクリン反応検査とそれに基づくBCG予防接種の廃止に代えて学校での健康診断の強化などに変わることが決まった。

「学校保健法施行規則の一部を改正する省令案」に関するパブリックコメントの結果(二〇〇三年一月一七日)を公表した文部科学省のホームページによれば、「厚生労働省の厚生科学審議会感染症分科会の提言においても、ツベルクリン反応検査の中止に伴い、結核罹患を疑わせる者については、早期発見の仕組みを検討することが必要とされており、また、児童生徒が、万が一、結核に罹患した場合には、健康上だけでなく教育上も重大な影響があり、今後も、結核は児童生徒の重大な健康課題であることから、感染者及び発病者の早期発見・早期治療のため、定期健康診断において、問診を行い、対象者を絞り込んで重点的な検査を実施することとしました」とある。

この中で、主に児童生徒における改正点について質問する。

一、文部科学省では、小中学校での罹患状況の過去の統計を把握した上で、どのような見解を持っているのか明らかにされたい。

二、集団的健診では患者の発見及び診断は、非現実的かつ非効率的で無理であると思料する。したがって、学校保健上、結核対策の重点を「定期健康診断における結核健診マニュアル」に置いてエネルギーを注いでも、「労多くして益無し」になることが心配される。

今回の学校健診で結核患者の早期発見・早期治療はどの程度可能だと考えているか明らかにされたい。

三、「学校保健法施行規則の一部を改正する省令案」に関するパブリックコメントの中で、「問診を実施するに当たってプライバシーの保護ができるのか」との疑問がある。地域の罹患状況は診察医師から保健所に届け出されており、これまでの患者についても把握している。にもかかわらず問診を実施することについては、プライバシーの侵害について危惧する声が多い。さらには、不確実な調査で精密検査に回されたり、無駄なX線撮影や予防内服が行われることも心配されるが、この点についての見解を示されたい。

四、これらの学校健診に伴う、問診票による人権侵害の起きるリスク、健診に伴う医療行為による責任は、一義的には、「定期健康診断における結核健診マニュアル」を作成した文部科学大臣にあるのか、若しくは教育委員会及び学校にあるのか、明らかにされたい。

五、児童、生徒の結核対策についての予算措置はどのようになるのか示されたい。

六、「学校保健法施行規則の一部を改正する省令案」に関するパブリックコメントの中で、「新たな結核の健康診断では精密検査の対象者を拾いすぎる可能性があるのではないか」との疑問に対して、文部科学省は「新たな結核の健康診断の実施状況について、適切に評価してまいります」としているが、「適切に」の内容はどのようなものか。評価委員会のようなものを設置するのか、設置するとしたらその構成はどのようになるのか。また、現場の意見はどのように反映させるのか明らかにされたい。

七、BCG再接種廃止に伴い、就学時健診での予防接種歴のチェックが厳しくなると思われるが、この点についての見解を示されたい。

八、乳幼児については、ツベルクリン反応検査を行わないで、直接BCG予防接種をする方向のようであるが、この点についての見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

学校においては半世紀以上にわたり徹底した結核対策を実施してきたことにより、小学校及び中学校の児童生徒のり患者の数は著しく減少していると認識しており、今後とも、児童生徒の健康の保持増進を図るとともに学校教育の円滑な実施のため、引き続き結核対策に取り組んでいくことが重要であると考えている。

二について

「結核部会・感染症部会の共同調査審議に係る合同委員会報告書」(平成十四年六月五日厚生科学審議会感染症分科会結核部会・感染症部会の共同調査審議に係る合同委員会)において、結核の早期発見の仕組みの検討を行う必要があると提言されたことを受け、文部科学省においては、有識者からなる「学校における結核対策に関する協力者会議」を開催し、小学校及び中学校における新たな結核対策について検討を行ってきたところである。同会議の最終報告(平成十四年八月二十八日)では、これまで一律に実施してきたツベルクリン反応検査を中止するとともに、結核の早期発見の機会を引き続き学校保健の場において確保するため、問診等により対象者を絞り込んだ上で精密検査を行うことが提言されたところであり、この提言を踏まえて結核の有無の検査を行うことが、結核の早期発見・早期治療に資するものと考えている。

三について

文部科学省においては、「学校保健法施行規則の一部改正等について」(平成十五年一月十七日付け文部科学省スポーツ・青少年局長通知)、「定期健康診断における結核健診マニュアル」(以下「マニュアル」という。)等を通じて、結核の有無の検査の実施に当たってはプライバシーの保護に十分配慮するよう、都道府県の教育委員会等に対して指導しているところであり、プライバシーの保護については適切に配慮されるものと考えている。

また、エックス線直接撮影を含め、精密検査については、学校保健法施行規則(昭和三十三年文部省令第十八号)第五条第五項第三号に基づき、問診を踏まえて学校医等において必要と認める者であって、結核に関し専門的知識を有する者等の意見により、当該者の在学する学校の設置者において必要と認めるものに対して行うこととしているとともに、文部科学省においては、マニュアルを通じて、結核の専門家等により構成される結核対策委員会において、精密検査等の指示等に関する専門的な検討を行うよう、都道府県の教育委員会等に対して指導しているところであり、適切に検査及び事後措置が実施されるものと考えている。

四について

御指摘のような点については、個別の事例に応じて判断すべきものと考えている。

五について

学校保健法(昭和三十三年法律第五十六号)第六条に基づく児童生徒等の健康診断に係る経費については、学校の設置者が負担しているところである。また、文部科学省においては、従来より、結核に関する知識の普及啓発の取組を行っているところであるが、平成十五年度予算においては、新たな結核対策の円滑な実施に資するための普及啓発資料の作成に必要な予算を確保しているところである。

六について

精密検査の実施に関しては、三についてで述べたとおり、適切に行われるものと考えている。

また、御指摘のパブリックコメントに対する文部科学省の回答は、新たに導入された結核の有無の検査に関する仕組みに基づく健康診断の実施状況について、適切に評価していく考えを示しているものであるが、その具体的な評価方法については、今後、検討していくこととしている。

七について

学校保健法第四条に基づく就学時の健康診断においては、従来より、市町村の教育委員会が、経皮接種用乾燥BCGワクチン(以下「BCGワクチン」という。)の接種を含め、健康診断の当日までに受けた予防接種法(昭和二十三年法律第六十八号)及び結核予防法(昭和二十六年法律第九十六号)の規定による定期の予防接種の種別及び接種年月日を把握することとしており、今後とも、市町村の教育委員会において、適切に把握されるものと考えている。

八について

ツベルクリン反応検査は、結核に感染していないことを確認するために行われるものであり、乳幼児については、結核予防法上、ツベルクリン反応検査を行い、その結果が陰性である者に対してのみBCGワクチンの接種を行うこととされているが、現在、ツベルクリン反応検査を経ることなく、直接BCGワクチンの接種を行うことについて検討を行っているところであり、その理由は次のとおりである。

1 乳幼児期に結核にり患する者の割合が低下していることに伴い、ツベルクリン反応検査の結果が偽陽性である者(結核に感染していないにもかかわらずツベルクリン反応検査の結果が陽性となる者をいう。)が増加しているが、これらの者は結核に感染しているものとして不要な精密検査又は予防内服を受けている可能性があるとともに、これらの者に対しては結核の予防にBCGワクチンの接種が効果的であるにもかかわらず、これを受けないまま結核に感染する可能性があること。

2 既に結核に感染している乳幼児にBCGワクチンの接種を行うことにより、まれに副作用が発生することがあるが、その場合でも副作用の大部分は経過を観察するのみでよい程度であることが明らかになったこと。

参議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2008年11月7日 高橋 千鶴子(日本共産党) 答弁 2008年11月18日
提出 2010年11月19日 江口 克彦 答弁 2010年11月30日
参議院 第176回 第114号お答えすることは困難 ×2
提出 2011年5月9日 木村 太郎(自由民主党・無所属の会) 答弁 2011年5月17日
衆議院 第177回 第167号承知していない ×1
提出 2024年6月18日 吉田 はるみ(立憲民主党・無所属) 答弁 2024年6月28日
提出 2020年2月26日 森山 浩行(立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム) 答弁 2020年3月6日

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる