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子どものアレルギー対策に関する質問主意書

衆議院 第170回 第214号承知していない ×1検討してまいりたい ×1

提出者
日本共産党
提出日
2008年11月7日
内閣転送 2008年11月12日
答弁書受領日
2008年11月18日
提出から11日
答弁の項目数
11
質問 2,253字/答弁 2,353字

質問本文

平成一九年四月、文部科学省が「アレルギー疾患に関する調査研究報告書」を発表した。全国の公立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校三万六八三〇校を対象とし一二七七万三五五四人の児童生徒から回答を得たうち、アレルギー疾患有病率はぜん息で五.七%の七三万四六六人をこえ、食物アレルギーは二.六%の三二万九四二三人にのぼっている。ぜん息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、食物アレルギーを合計すれば、のべ三三八万二一四三人にものぼり、どこの学校や学級にもアレルギーをもつ子どもはいる、という前提に立った取り組みが求められている。

とりわけ、アレルギーの中には、アナフィラキシーなど、場合によっては生命に関わるという重大な疾患、特性も含まれており、緊急時の対応などができるように学校全体で認識を共有しておく必要がある。こうした点で、(財)日本学校保健会が今年三月発表した「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」は、わかりやすい工夫もされており、重要な試みと受けとめるが、各学校には二部ずつ配布されるのみであり、それも市町村段階では八月末で半数の学校には届いてさえいなかったという。縦割り行政の弊害で、幼稚園には配布されるが保育所には配布されておらず、最も大事な乳幼児期の対応が後手にまわるおそれがある。

抜本的な改善と対策の強化を期待して、以下、質問する。

一 「ガイドライン」の活用と徹底について

1 ガイドラインが、どこにどのように普及されているか、またその費用はいくらか。

2 学校全体、地域全体でアレルギーについて理解し、支えていくためには普及版を全保護者や学校保健関係者に配布し、学校説明会やPTAなどで随時説明や、相談体制をとる必要があると思うがどうか。

3 アナフィラキシーなど緊急時の対応などについては医療行為を含む場合もあり、法的整備や、教職員の研修についてはどのようになっているか。

4 「一〇月の入学時検診のとき、子どもがアレルギーだと話すと『ここはアレルギーの話をする場ではない』と言われ、話し合いの場が直前までもたれなかった」など、保育所や幼稚園から小学校、そして進級進学、と変わるたびごとに一から説明して理解を求めなければならない。連携体制について検討するべきではないか。

5 長期継続的に治療を必要とする保護者の経済負担を軽減するために、アレルギー疾患を学校病指定とすべきと考えるが、どのような検討がされているか。

二 乳幼児期の対応について

1 乳幼児検診は今、どのようになっており、その中でアレルギーを発見したり、相談を受ける体制はどのようになっているのか。もしなければ、検討するべきと考えるがどうか。

2 幼稚園、保育所などにおいてもガイドラインを徹底し、生かすべきと考えるがどうか。

三 アレルギーの子どもをもつ家庭の負担軽減について

アレルギーの子どもを抱える保護者は、毎日の食事に気を抜けないために、経済的精神的負担がはかり知れない。そのうえ、周囲の理解がないために、たびたび保護者自身の同行や努力を求められ仕事を続けられなくなる。保護者のアンケートなどを実施し、悩みや要求に即した相談体制や支援体制をとるべきと考えるがどうか。

都道府県や市町村などで独自にアレルギーの子どもに係る医療費などについて補助しているところがあるか。国としてはどのような支援をしているか。

四 負荷試験など、専門医療機関の普及と周知について

現在、アレルギーの原因物質を特定するための負荷試験を実施できるところは全国にどのくらいあるのか。身近な医療機関で、負荷試験を可能にするために国としてどう取り組むのか。

現在では、遠隔地に出向き、入院を要するということで保護者の負担も大きいがどう考えるか。

五 学校などがアレルギー対策で行う設備や人員配置に対する国の支援について

アトピー性皮膚炎にとって、温水シャワー浴が効果的であるということ、温水シャワーを設置している学校の割合は一四.八%に留まっていることが報告されているが、こうした設備については学校の判断にまかせられ、財政支援もない。何らかの支援策を検討する考えはないか。

アレルギー対策において、養護教諭の役割は非常に大きいと思うが、増員や位置づけについてどのように考えているか。

六 学校給食について

1 献立表に使用食品を表示している学校は、小学校で六七.一%、中学校で五三.一%に留まっている。一定の目安を示し促進するべきと思うがどうか。

2 代替食、特別食で対応しているのは小学校で二〇.八%、中学校で一五.〇%に留まっている。そもそも、これらは完全給食を行っている学校に限られ、中学校では完全給食が七六.三%に留まっていることも反映している。こうした結果をふまえ、文部科学省は、複雑化し、今後も増える可能性の高い食物アレルギー対策のため、今後の学校給食について、

�@ 新規のものは、単独校方式とする。

�A センター方式でも、外注や外部委託を見直し、安全安心の食材購入や、アレルギー対策においても目の届く体制とする。

�B 燃油高騰や食材費の高騰で、給食そのものを一部弁当に置き換えたり、メニューを変えるなど、現場でも苦労している(そういう中で特別食などの対応はますます困難になる)状況をふまえ、給食に係る補助を増やす。

など父母の負担増にならない支援策を、検討する考えはないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の1について

文部科学省としては、御指摘の「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」(以下「アレルギー疾患ガイドライン」という。)については、財団法人日本学校保健会(以下「保健会」という。)から、各都道府県教育委員会等を通じて、すべての幼稚園、小中学校、高等学校、共同調理場等に配布されているものと承知している。また、文部科学省において、各都道府県医師会及び各郡市区医師会に対しアレルギー疾患ガイドラインを配布するとともに、社団法人日本医師会に対し、同会会員への周知及び普及について協力を依頼している。アレルギー疾患ガイドラインの作成経費は、約三千二百万円である。

一の2及び3について

文部科学省としては、保健会において、アレルギー疾患ガイドラインに加え、教職員、保護者及び主治医用の「学校生活管理指導表(アレルギー疾患用)活用のしおり」を作成し、ホームページに掲載し誰もが閲覧できるようにしているものと承知している。

また、文部科学省としては、学校における説明会の実施や相談体制の確立等により、アレルギー疾患への対応の充実を図ることが重要であると考えており、教職員等を対象とした「学校におけるアレルギー疾患に対する取組に関する講習会」(以下「アレルギー疾患講習会」という。)を開催することとしている。

厚生労働省としては、アナフィラキシーショック症状の児童生徒がアドレナリン自己注射薬を注射することができない場合において、その現場に居合わせた教職員が救命を目的として注射することは、医師法(昭和二十三年法律第二百一号)に違反しないものと考えている。このことについては、アレルギー疾患ガイドラインに記載されており、アレルギー疾患講習会においても説明することとしている。

一の4について

学校において定期の健康診断を行ったときには、アレルギー疾患に関する情報も健康診断票に記載し、進学又は転学の際には、健康診断票を進学先又は転学先に送付することとされているところである。

また、保育所においても、アレルギー疾患に関する情報については、保育所保育指針(平成二十年厚生労働省告示第百四十一号)の制定により、平成二十一年四月以後、保育所児童保育要録に記載し、保育所から小学校へ送付することとされたところである。

一の5について

文部科学省としては、アレルギー疾患については、治療に長期間を要すること等から、御指摘の「学校病」に加えることについては、地方公共団体の財政負担を勘案しつつ、慎重に検討する必要があるものと考えている。

二の1について

厚生労働省としては、市町村における乳幼児を対象とした健康診査において、アレルギー疾患を含めた各種疾患の早期発見に努めるとともに、当該健康診査の結果等を踏まえ、適切な事後指導を行っているものと承知している。

二の2について

文部科学省としては、幼稚園に対しては、保健会からアレルギー疾患ガイドラインが配布されているものと承知しており、また、アレルギー疾患講習会は、幼稚園の教職員等も対象としている。

また、厚生労働省としては、保育所におけるアレルギー疾患ガイドラインの活用について、今後検討していくこととしたいと考えている。

三について

厚生労働省としては、アレルギー疾患に係る相談については、保健所において健康相談等が適切に実施されているものと承知している。また、厚生労働省としては、地方公共団体におけるアレルギー疾患の乳幼児等に対する治療費の助成については把握していないが、アレルギー性気管支炎やアレルギー性細気管支炎については、小児慢性特定疾患治療研究事業の対象として、治療費の一部を助成しているところである。

四について

厚生労働省としては、御指摘の負荷試験をより多くの医療機関で実施できるようにすべきとの要望を踏まえ、平成二十年度の診療報酬改定では、「小児食物アレルギー負荷検査」について、入院患者だけでなく、外来患者についても診療報酬の算定対象としたところである。また、その算定に係る施設基準を満たしている旨を社会保険事務局に届け出た保険医療機関の数は、平成十九年七月一日現在で四百二十三である。

五について

文部科学省としては、アトピー性皮膚炎の児童生徒への対策として温水シャワーを設置している学校の事例を収集し、各学校に対してその周知を図ってまいりたいと考えている。また、養護教諭は、学校におけるアレルギー疾患への対応の中心的な役割を担っており、その定数については、これまでも改善を図ってきたところであるが、今後の定数の在り方については検討してまいりたい。

六の1について

文部科学省としては、平成十九年三月に作成した教職員用指導資料「食に関する指導の手引」において、食物アレルギーを有する児童生徒の家庭に対しては、事前に学校給食における使用食品等を周知し、保護者の注意を喚起することとしている。また、アレルギー疾患ガイドラインにおいても、献立の詳細な内容の保護者及び学級担任への提示がすべての対応の基本であると示されているところである。文部科学省としては、今後とも、学校給食の献立表への使用食品の表示を促進してまいりたいと考えている。

六の2について

文部科学省としては、学校給食の実施方法については、学校の立地状況、児童生徒の状況、各地方公共団体の財政状況等に配慮しつつ、各学校の設置者が適切に判断すべきものと考えているが、学校給食の実施に当たっては、食物アレルギーを有する児童生徒に配慮すべきものと考えている。

また、政府としては、本年度、物価上昇に対応して、学校給食に係る保護者負担の軽減等のための特別交付税措置を行うこととしている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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