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十八歳未満に保障されている児童デイサービスの小学校卒業時打ち切りに関する再質問主意書
参議院 第162回 第27号承知していない ×1
質問本文
去る五月二日に私が提出した「十八歳未満に保障されている児童デイサービスの小学校卒業時打ち切りに関する質問主意書」については、五月十三日に内閣から答弁書が提出されているが、その答弁内容に疑義があるので、再度以下質問する。
一、十八歳未満を対象とする児童デイサービスがなぜ小学校卒業時に打ち切られるのかという質問に対して、児童福祉法に児童デイサービスの定義として定められている「日常生活における基本的な動作の指導及び集団生活への適応訓練」が、小学生までにしか効果が見込まれないからという答弁が示されている。
十八歳以上を対象とするデイサービスに含まれる訓練については、身体障害者福祉法及び同法に基づく省令では「機能訓練、社会適応訓練」と、知的障害者福祉法及び同法に基づく省令では「社会生活への適応のために必要な訓練、機能訓練」と定められている。機能訓練の主要部分が日常生活動作の訓練であることや「集団生活への適応訓練」と「社会生活への適応訓練」の類似性などから、児童デイサービスと十八歳以上のデイサービスとの違いでさえそれほど大きなものとは思われないが、「日常生活における基本的な動作の指導及び集団生活への適応訓練」が、なぜ小学生までにしか効果が見込まれないと言えるのか。また、十三歳から十七歳までの児童に対し効果が見込まれる訓練とは何か、明確に示されたい。
二、十八歳未満を対象とする児童デイサービスの定義が小学生までにしか対応していないとすれば、法律として矛盾を来たし、不備があることになる。早急に児童福祉法を改正し、十三歳から十七歳までの児童に対し効果が見込まれる訓練を定義に加えるべきであるが、厚生労働省はいつからこの不備を承知していたのか、また、現在まで法改正をせずに放置している理由を示されたい。そして、改正の予定時期を明確に示されたい。
三、我が国が法治国家である以上、仮に、児童福祉法の児童デイサービスの規定に関して厚生労働省が考えるような不備が現行法にあったとしても、政府を含め、全ての国民が現行法に従う義務があると考えるが、内閣法制局の見解を明確に示されたい。
四、児童福祉法で十八歳未満と定義されている「児童」を対象とした児童デイサービスは、特段の定めがない限り他のサービスと同様に、十八歳になるまでを対象としていると読む以外にない。支援費の支給義務を地方自治体に負わせている法律の条文に「十八歳未満」という年齢が明記されているにもかかわらず、法の執行段階で、法律・政省令の委任も一切なく行政府の判断のみで他の年齢に読み替えることが、我が国の法制度上本当に可能であるのか。民主主義の基本原理である「法の支配」に抵触する重要な問題であるので、内閣法制局において慎重な検討を行った上で答弁されたい。
五、厚生労働省は、国会に対する議案提出権を持つ政府の中の一機関である。その厚生労働省自らが、法の不備を理由にして、権利性を持つ支援費の支給に関し、法に明記してある年齢を法的な根拠なく読み替えて執行している。この行為は、法に基づいて行政を執行するという民主主義の基本原理を逸脱しているおそれが強い。この問題を至急検討し、適切な対処をすべきと考えるが、行政の最高責任者である内閣総理大臣の見解を示されたい。
六、市町村の裁量で支援費の支給に一律に年齢制限を加えることが可能かという質問に対して、「提供体制の整備の状況」により可能という答弁が示されている。これは、児童デイサービスが小学生までを対象としていることを前提とした上で、全ての児童デイサービス事業者が小学生までを対象としているので小学校を卒業した児童には受けられる児童デイサービスが存在せず、したがって支援費を支給しないという内容である。
それでは、児童デイサービスが十八歳未満を対象としていることを前提とした場合、市町村の裁量で一律に年齢制限を加えることは法律上認められないということでよいか。内閣法制局が検討した法制的見解を含めて答弁されたい。
七、全国の市町村のうち、平成十五年六月六日付け厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知に示された技術的助言に従い児童デイサービスの支援費支給を小学校卒業時に打ち切っている市町村と、児童福祉法に従い児童デイサービスの支援費を十八歳になるまで支給している市町村の名前をそれぞれ示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号。以下「法」という。)に基づく児童デイサービスは、日常生活における基本的な動作の指導及び集団生活への適応訓練の実施を行うことを目的としているが、このような目的を達成するためには、心身の発達が著しく、また、適切な親子関係の形成等により社会性や情緒の安定等をはぐくむ基礎的な時期である幼児期に療育を行うことが特に効果的であると考えており、早期療育の観点から積極的に取り組むことが望ましい対象児童の範囲を示すため、「児童デイサービスに係る居宅生活支援費の支給等の対象となる児童について」(平成十五年六月六日付け障発第○六○六○○一号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知。以下「部長通知」という。)において、国が政策的に推進する児童デイサービスとしては、通園による指導になじむ幼児を原則としてその対象とし、事業の目的、地域の実情等諸般の実情を考慮して市町村(特別区を含む。以下同じ。)が適当と認める小学校又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の小学部に就学している児童(以下「小学生」という。)もその対象とすることができる旨を示しているところである。
十三歳から十八歳未満までの障害児に対する児童デイサービスによる訓練の効果は、幼児期と比較すると限定的であると考えているが、部長通知は、十三歳から十八歳未満までの障害児を一律に法の児童デイサービスの対象から除外する旨を示すものではなく、早期療育の観点から積極的に取り組むことが望ましい児童デイサービスの対象者を示したものである。
なお、部長通知において早期療育の観点から積極的に取り組むことが望ましい児童デイサービスの対象者として示したものについては、「在宅心身障害児(者)福祉対策費補助金の国庫補助基準について」(昭和六十年十二月二十三日厚生省発児第百七十八号)に基づき、国が予算補助を行う場合の補助対象としているところである。
二から五までについて
部長通知は、一についてで述べたように早期療育の観点から効果が高いと考えられる児童デイサービスの対象を示したものであり、御指摘のように行政府の判断で法律の規定を読み替えて、その対象を小学生以下に限定したものではないが、御指摘のような疑義を生じることがないよう、その表現を見直すなどの方法により、部長通知の趣旨の徹底を図ってまいりたい。
六について
市町村は、法第二十一条の十一第二項の規定に基づき、児童福祉法施行規則(昭和二十三年厚生省令第十一号)第二十一条に定める事項を勘案して居宅生活支援費の支給の要否を決定するものとしており、同条第七号では「当該申請に係る児童居宅支援の提供体制の整備の状況」が定められているところ、市町村が、利用可能な十三歳から十八歳未満までの障害児に係る児童デイサービスの提供体制が整備されていないことから、居宅生活支援費の支給の決定を行わなかったとしても、法に違反するものではないと考えているが、利用可能な十八歳未満までの障害児を対象とした児童デイサービスを行う提供体制が実際に整備されている場合に、児童デイサービスに係る居宅生活支援費の支給について、市町村の裁量で一律に年齢制限を加えることは、法律上認められないと考えている。
七について
お尋ねの児童デイサービスに係る居宅生活支援費の支給を小学校卒業時に打ち切っている市町村及び十八歳になるまで支給している市町村については、承知していない。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。