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ケアリーバーの支援の拡充に関する質問主意書
参議院 第204回 第127号趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
児童養護施設や里親家庭等で育った社会的養護の経験者であるケアリーバーに関しては、児童福祉法の制度上、対象が十八歳までで支援に切れ目が生じるのが最大の課題である。厚生労働省は二十二歳の年度末まで児童養護施設や里親家庭等の支援が受けられる社会的養護自立支援事業の充実を図っているが、未だ十分とは評価し得ない。
生まれや育ちで格差が生じることを容認するのは適切ではない。自己責任ではなく、公助や共助により機会の平等や健康で文化的な最低限度の生活が守られなければならないと考える。
以上の認識を前提に以下質問する。
一 児童養護施設には、「措置延長」という制度がある。進学など必要に応じて二十歳まで施設にいられる制度である。ケアリーバーの現状から勘案し、この制度は積極的に活用されるべきと考えるが、この措置延長制度の利用割合を示されたい。
二 社会的養護の経験者は、児童養護施設等の退所に先立ち、社会に出た時のための準備を行っておくことが非常に重要である。具体的には、社会常識、一人暮らしの注意点、ビジネスマナー、金銭感覚、家計のやりくり、日々の食事や健康管理など、身に着けなければならない素養は非常に多岐にわたる。
社会的養護を受けている者が、このような社会一般常識を学ぶ機会を確保するのは重要と考えるが、この点に関する政府の見解を示されたい。
また、この点に関し、現在どのような取組がなされているか、併せて明らかにされたい。
三 前記一及び二に関連し、退所後の支援の重要性もさることながら、支援情報の周知やケアリーバーが自分の意思で相談先や進路を選べる環境整備など、自立後を見据えた事前のサポートも劣らず重要との見解があるが、それに関する政府の見解を示されたい。
四 厚生労働省による調査は児童養護施設の職員や里親に対しても実施されている。直近一年間の交流状況では一回もないが最多の三十一・一%、次いで半年に一回以上が十八・六%だった。退所後に「サポートを受けていない」と答えたケアリーバーの割合は十九・四%に上るとされる。
また、そもそも連絡先が不明で調査票を渡せたのは四十五・一%で、全体の回答率は二割を下回っている。
ケアリーバー支援の前提となるケアリーバーの現況把握においてすら心許ない状況を示していると考えるが、このような状況について政府はどのように評価しているか。
五 厚生労働省も退所後の支援の重要性は認識しているが、退所後支援の軸となる相談支援の専門家「支援コーディネーター」を配置していない児童相談所が、七十三設置自治体の内、三十五・六%であることが明らかになった。必置すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
六 退所後支援について施設については不十分ながらもそれなりの対応がなされているケースが多いが、里親委託に関しては個々の家庭単位という性質もあり、社会的養護終了後の里親委託出身者へのサポートについては大きな懸念が指摘される。
里親委託終了後の支援についてはどのようなスキームが用意されているか。また、里親委託終了後の支援の現状について、政府はどのように評価しているか。
七 「社会的養護の終了後も、長期間社会的養護の経験者と定期的に関わる仕組みを自治体が作ることが必要」との有識者の提言があるが、これに関する政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「措置延長制度の利用割合」の意味するところが必ずしも明らかではないが、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十一条の規定による児童養護施設等への入所措置や里親委託等(以下「入所措置等」という。)の二十歳未満までの延長(以下「措置延長」という。)について、令和元年度末に高等学校等を卒業した児童養護施設に入所していた児童のうち、令和二年五月一日時点において措置延長を活用して引き続き児童養護施設に在所する者の割合は、二十・三パーセントである。
二及び三について
政府としては、入所措置等がなされている児童について、入所措置等の解除前から自立に向けた支援を実施することが重要であると考えており、このため、都道府県等が実施する「社会的養護自立支援事業」において、入所措置等がなされている段階から、地域生活を始める上で必要な知識、社会常識等を学び、生活技能等を習得するための支援や、児童が抱える自立生活への不安や悩み、進路や求職活動等に関する問題等に関する相談支援等を実施しているところであり、引き続き、当該事業が着実に実施されるよう、必要な支援をしてまいりたい。
四について
令和二年度子ども・子育て支援推進調査研究事業「児童養護施設等への入所措置や里親委託等が解除された者の実態把握に関する全国調査」(以下「全国調査」という。)において、入所措置等が解除された者(以下「措置解除者等」という。)に対する継続的な支援の必要性が改めて明らかとなったと認識しており、全国調査の結果を踏まえ、措置解除者等の個々の状況に応じた必要な自立支援の推進に取り組むこととしているところ、当該取組の効果を検証しつつ、引き続き、措置解除者等の実態の把握に努めてまいりたい。
五について
御指摘の「支援コーディネーター」を「必置すべき」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「支援コーディネーター」については、都道府県等が実施する「社会的養護自立支援事業」において、入所措置等の解除後の生活等を考慮した継続支援計画を作成し、当該計画に基づく支援全体を統括するために配置されるものであり、必ずしも全ての児童相談所において配置しなければならないものではないが、引き続き、当該事業が着実に実施されるよう、必要な支援をしてまいりたい。
六について
全国調査において、「自立支援の観点からは、措置解除という一定年齢で支援を終結するのではなく、より長期的に見守り、必要に応じて支援を行う仕組みを構築することが必要」とされているところ、都道府県等が実施する「社会的養護自立支援事業」においては、里親委託が解除された者についても、児童養護施設等への入所措置が解除された者と同様の支援を実施することとしているところであり、引き続き、当該事業等を通じた措置解除者等の自立支援の推進に努めてまいりたい。
七について
御指摘の「「社会的養護の終了後も、長期間社会的養護の経験者と定期的に関わる仕組みを自治体が作ることが必要」との有識者の提言」については承知していないが、政府としても、措置解除者等への継続的な支援について、必要な対応を検討してまいりたい。
この答弁書に出てくる定型句
趣旨が明らかではない ×2承知していない ×1検討してまいりたい ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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