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在日米軍再編に伴う関係自治体への特別交付金等に関する質問主意書
参議院 第164回 第34号
質問本文
政府は、「在日米軍再編に伴う在沖縄米海兵隊のグアム移転関連経費等に関する質問主意書」に対する本年二月二十四日付の答弁書(以下「答弁書」という。)の中で、「第三海兵機動展開部隊司令部のグアムへの移転等をなるべく早期に実現するため、アメリカ合衆国と協力して、資金的その他の措置を検討していきたいと考えている」ことを明らかにした。しかし、「現時点では、具体的な措置について何ら決定されていない」し、「また、日米間の協議の詳細な内容については、アメリカ合衆国との関係もあり、お答えすることは差し控えたい。」と答えた。
一方、報道によると、北原巖男防衛施設庁長官は、去る三月四・五日に沖縄を訪問し、稲嶺惠一沖縄県知事等と相次いで会談し、在沖縄米海兵隊の削減幅を千人上積みし、八千人を削減することに加え、嘉手納基地より南の基地の大部分の返還、嘉手納基地のF15戦闘機の一部訓練を本土移転することなどに向けて全力を尽くしていると説明したという。これに先立ち、在沖縄米海兵隊削減人数の上積みと、在沖縄米海兵隊のグアムへの移転費用の上積みと積算根拠等について報道がなされている。さらに、二月二十一日付『琉球新報』では、米軍再編に伴う基地等移転先の関係自治体への説得材料にするため、防衛庁が原子力発電所受入先への交付金をモデルにした特別交付金の創設を検討し、在沖縄米海兵隊のグアム移転費分担の根拠法とともに、特別交付金に関する特別措置法案を今国会に提出することを検討しているとも報じられている。
このように、在日米軍再編に係る日米間の協議あるいは関係自治体と政府間の協議が進んでいることが逐次報道等で明らかにされている状況のもとで、「答弁書」にあるような日米間での協議中を理由とした答弁の差し控え等は国民の知る権利を奪うもので許されることではない。
よって、次のとおり質問する。
一 「答弁書」において「第三海兵機動展開部隊司令部のグアムへの移転等をなるべく早期に実現するため、アメリカ合衆国と協力して、資金的その他の措置を検討していきたいと考えている」と述べている。これは、日本側としては「その資金の分担をしなければならない」と考えていると解してよいか。もしそうだとすれば、そのことは、海外における外国軍隊の軍事施設の建設費用を我が国が負担できるということになるが、その根拠法を示されたい。
二 日米間の協議において、米国側から現時点で示されている在沖縄米海兵隊のグアムへの移転費用の総額及び我が国の負担額をそれぞれ明らかにされたい。
三 北原防衛施設庁長官は去る三月四日の稲嶺沖縄県知事との会談において、在沖縄米海兵隊の削減数について現在言われている七千人を八千人にしてもよいとの趣旨の提案をしている。その削減数は米国側との合意のうえで示したものなのか明らかにされたい。
四 日本側の意思によって在沖縄米海兵隊の削減数を上積みすることができるとすれば、普天間飛行場の三千人足らずの兵員を八千人の中に含めてグアム等へ移転することも可能ではないかと思われる。そうすれば、地元住民の反対を無理やり押し切って代替施設を造る必要は全くない。これまで、米国側に対してそのような要求を行ったことはあるのか。まだないとすれば、今後、そのような要求を行う考えはあるのか。
五 政府は、米軍普天間飛行場の移設に伴う公有水面の使用権限を知事から国に移す特別措置法の導入を検討していると報じられているが、それは事実か明らかにされたい。
六 米軍基地建設の移転の進ちょくを条件に、自治体に支払う新たな交付金の創設を検討しているとの報道は事実か。事実だとすれば、その予算項目及び金額をそれぞれ明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
政府としては、我が国に駐留するアメリカ合衆国軍隊(以下「在日米軍」という。)の抑止力維持と地元の負担軽減の観点から、第三海兵機動展開部隊司令部のグアムへの移転等をなるべく早期に実現するため、アメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)と協力して、資金的その他の措置を検討していきたいと考えているが、現時点では、具体的な措置について何ら決定されていない。
また、在日米軍の兵力態勢の再編(以下「米軍再編」という。)に係る我が国と合衆国との間の協議(以下「合衆国との協議」という。)の詳細な内容については、合衆国との関係もあり、お答えすることは差し控えたい。
三について
平成十七年十月二十九日に開催された日米安全保障協議委員会で発表された文書(以下「発表文書」という。)において、「沖縄における再編は、約七千名の海兵隊将校及び兵員、並びにその家族の沖縄外への移転を含む」と記載されているところであるが、防衛施設庁長官は、御指摘の沖縄県知事との会談において、合衆国との協議でグアム等に移転する海兵隊将校及び兵員の数を約八千名とする可能性が議論されたことを説明したものであり、これを約八千名とすることについては、現時点において決定されたものではない。
四について
普天間飛行場の代替施設(以下「代替施設」という。)については、合衆国との協議において、沖縄県の住民が同飛行場の早期返還を強く要望し、いかなる代替施設であっても沖縄県外での設置を希望していることを念頭に置きつつ、在日米軍の抑止力を維持することができるような選択肢について検討したところである。
その結果、発表文書において、代替施設を「キャンプ・シュワブの海岸線の区域とこれに近接する大浦湾の水域を結ぶL字型」に設置するとの案につき合意したものである。
政府としては、これに基づき、一日も早い同飛行場の返還に向けて全力を尽くす考えであり、沖縄県外での代替施設の設置を要求する考えはない。
五について
政府としては、発表文書において示された代替施設の設置を含む米軍再編に関し、関係する地方公共団体等の理解と協力が得られるよう、その内容等について全力を挙げて説明しているところである。
こうした状況において、政府としては、御指摘のような「特別措置法の導入」を検討している事実はない。
六について
政府としては、従来から基地周辺対策等を行ってきており、米軍再編に関連していかなる施策を行う必要があるかについては、関係する地方公共団体等からの要望等を踏まえて検討する必要があると考えているが、具体的な施策について申し上げる段階にない。
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