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国立大学法人の会計制度の改善に関する質問主意書
参議院 第168回 第69号検討してまいりたい ×1
質問本文
国立大学は、平成十六年四月に国立大学法人となり、四年近くが経過した。国立大学法人化に伴い会計制度も企業会計に準じるものに変更され、会計監査が義務化されたが、現状において様々な問題が露見しつつある。
そこで、国立大学法人化に伴う会計制度の問題について、以下質問する。
一 国立大学法人の会計については、「国立大学法人会計基準」及び「国立大学法人会計基準注解」により定められた企業会計原則に基づき、財務諸表の作成、利益及び損失の処理、会計監査人による監査などが行われている。
しかしながら、①国立大学法人の財源は、運営交付金、競争的研究資金、民間資金など多様であり、財源の種類ごとに会計処理を行う必要があることから、会計事務が非常に複雑化・煩雑化している、②違う資金を組み合わせて使用する場合や積立金として一旦繰り越した後で使用した場合の会計処理について問題がある、③施設整備は施設整備費補助金、運営事業は運営費交付金等という形で、それぞれ財源が分かれていることにより、施設整備と運営事業を一体的に行うことで業務の効率化を目指すというPFI方式のメリットが減殺されてしまう可能性が生じる、という問題が生じている。これらの三つの問題について、政府はどのように対応するのか明らかにされたい。
二 財務情報開示の区分にも問題がないか。国立大学法人のセグメントにおける財務情報については、その業務内容が多岐にわたる場合、説明責任の観点から、業務ごとのセグメントにかかる財務情報を開示することが求められている。セグメント区分は、「附属病院」を除き、当分の間、各法人が適切と考える区分によることとなっている。しかしながら、国立大学法人間の比較の確保という観点から、適切なセグメント区分の早急な共通化と情報開示が求められると考えるが、政府の認識を示されたい。
三 現在の会計基準は、大学の設置形態によりそれぞれ異なる。そのため、明確な情報開示や公開された情報の比較を行うことができない。我が国の平成十八年度における大学数は、国立大学法人が八十七、公立大学法人が二十三、公立大学が五十三、学校法人が五百六十五、株式会社が六となっている。在学者数でみても、私立大学は全体の約七十五パーセントを占めているだけに、国立大学法人について、私立大学との比較可能性を一段と高めるための会計基準及び公開基準の改訂を進めるべきと考えるが、政府の認識を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
文部科学省としては、国立大学法人の各財源の目的、使途等が異なることを踏まえ、財務に関する説明責任を的確に果たす観点から、国立大学法人の会計処理を各財源の種類ごとに区分して行うこととしているところであるが、これに伴い、複数の財源を同一の業務に充てる場合を含め、国立大学法人の会計処理がある程度複雑なものとなる場合が生じることもやむを得ないものと考えている。
文部科学省としては、国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第三十五条において準用する独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下「準用通則法」という。)第四十四条第三項の規定により、同条第一項に規定する残余(以下「目的積立金」という。)を剰余金の使途に充てる場合の会計処理については、国立大学法人の経営努力によって生じた目的積立金の費消により、当該国立大学法人の当期総利益が減少し、その経営評価が損なわれることがないよう、目的積立金の費消に伴って生じた費用と同額の金額を目的積立金取崩額として、当期総利益に反映するなどとしているところであり、このような会計処理によって、特段の問題が生じているとは考えていない。
また、文部科学省としては、国立大学法人における民間資金等の活用による公共施設等の整備等に関する事業(以下「PFI事業」という。)についても、PFI事業に係る会計処理が施設費と運営費交付金等に区分して行われていることによって、PFI事業自体における施設整備と運営の一体的な取扱いが損なわれているとは考えていない。
二について
文部科学省としては、準用通則法第三十八条第一項に規定する附属明細書において明らかにすべきセグメント情報の在り方については、国立大学法人間の比較可能性の確保の観点から、各国立大学法人における教育研究組織の実態を踏まえつつ、引き続き、検討してまいりたいと考えている。
三について
学校法人については、教育研究活動の持続可能性を担保させる必要があることから、学校法人会計基準(昭和四十六年文部省令第十八号)においては、学校法人の帰属収入から当該学校法人の諸活動の計画に基づき必要な資産を継続的に保持するために維持すべき金額を基本金として控除したものを消費収入とすることとされているが、国立大学法人については、一事業年度における損益が均衡するよう国から運営費交付金の交付等がなされるため、国立大学法人会計基準(平成十六年文部科学省告示第三十七号)においては、学校法人会計基準における基本金のような制度は設けられていないなど、学校法人及び国立大学法人に適用すべき会計基準には、それぞれの法人の基本的な特性等に由来する違いがあり、文部科学省としては、国立大学法人に適用される会計基準について、現時点では、学校法人と国立大学法人の比較可能性を確保する観点からの改訂は考えていない。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。