Kurage 質問主意書アシスト

ことばで探す › 参議院 第169回

教育および福祉分野における民間企業への公的支援の考え方に関する質問主意書

参議院 第169回 第49号

提出者
参議院
提出日
2008年2月21日
内閣転送 2008年2月25日
答弁書受領日
2008年2月29日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,009字/答弁 983字

質問本文

税金使用の無駄をなくし、より効率化を図り、サービスの質を向上するためには、公共サービス分野においても、民間企業を含めたサービス主体の自主的な努力を引き出すことが必要だと考えるが、教育・福祉分野においては、憲法第八十九条「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」の解釈により株式会社等民間企業に対する公的助成は認められていない。このため、公的サービスと民間のサービスの競争条件が公正になっていない。

例えば教育分野では、文部科学省所管の「学校教育法」の規制に服する法人であっても、学校法人ではなく、株式会社が経営する学校は、「公の支配」に属さないとして、私学助成を受けられないというようになっている。

そこで、以下質問する。

一 憲法第八十九条について、政府の解釈を明らかにされたい。

二 教育機関の経営主体の違いのみによって競争条件に差異が生じているのは問題ではないかと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

三 教育分野における学校法人と民間法人の事業環境の公正を図るため、「憲法第八十九条」の解釈について、憲法第二十六条「教育を受ける権利と受けさせる義務」との関連も含め、更なる検討を行うべきであると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

四 日本私立学校振興・共済事業団が、全国の大学・短大法人六百六十五のうち九十八を「経営困難状態」(イエローゾーン)にあり、さらにそのうち十五を「いつつぶれてもおかしくない」レベルと判定している。社会の公器である学校法人は個々の大学・短大だけでなく、それらを経営する主体として自らの財務情報などを株式会社と同等に公開すべきであると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

五 教育分野においては、学校法人等を基本とした機関補助が行われているが、特定の機関に限定した補助方式では、利用者のニーズに応じた補助は行いにくく、また、補助を受ける機関は補助交付先のニーズに対応し、利用者つまり学生のニーズへの対応や運営効率化がおろそかになる可能性があると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

六 教育分野の補助機能は、機関補助から利用者補助(バウチャー制度)への転換を図るべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

憲法第八十九条は、公の支配に属しない教育の事業に対する公金の支出を禁止している。ここにいう「公の支配」に属するとは、私立学校その他の私立の事業については、その会計、人事等につき、国又は地方公共団体の特別の監督関係の下に置かれていることを意味するものと解される。

二及び三について

文部科学省としては、学校設置会社(構造改革特別区域法(平成十四年法律第百八十九号)第十二条第二項に規定する学校設置会社をいう。以下同じ。)については、株式や社債の発行により市場からの資金調達が比較的容易であること、私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)の規定による法人の設立運営上の制約がないこと等から、学校設置会社に対する私学助成が行われていないことのみをもって、学校設置会社が学校法人に比べて不利な競争条件や不公正な事業環境の下に置かれているとは一概に言えないものと考えており、憲法第二十六条との関係も含め、御指摘はいずれも当たらないものと考える。

四について

株式会社については、株主等の保護の観点から、会社法(平成十七年法律第八十六号)等において、必要な財務情報を広く一般に公開することとされているが、学校法人については、株式会社における株式のように投資の対象となる持分がないことから、私立学校法第四十七条第二項の規定により、学生生徒等納付金の納付者たる在学生、保護者等の利害関係人から請求があった場合には、財務情報を閲覧に供することとされているものである。

しかしながら、文部科学省としては、各学校法人において、法人としての説明責任を積極的に果たす観点から、財務情報の一般公開を行うよう促しているところである。

五について

文部科学省としては、私学助成を受けている学校法人においても学生のニーズへの対応、運営の効率化等が適切に図られているものと考えており、私学助成が学校法人に対して行われていることが、学生のニーズへの対応、運営の効率化等を妨げる原因となっているとは考えていない。

六について

文部科学省としては、諸外国における教育バウチャー制度の実施例が少なく、実施形態が様々であることに加えて、制度の導入による教育効果も十分に検証されておらず、評価も分かれていることから、我が国に教育バウチャー制度を導入することについては、慎重な検討が必要であると考える。

参議院の原文

似た質問主意書

件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

提出 2010年3月15日 浅尾 慶一郎(みんなの党) 答弁 2010年3月23日
提出 2010年12月3日 小熊 慎司 答弁 2010年12月14日
参議院 第176回 第199号
提出 2008年12月22日 岡本 充功(民主党・無所属クラブ) 答弁 2009年1月9日
提出 1999年8月12日 山本孝史 答弁 1999年10月19日
衆議院 第145回 第48号お答えすることは困難 ×3

この論点で次の質問を書くなら

アシストで並べる