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米国の「へたり牛(ダウナー・カウ)」の対日輸出に関する質問主意書
参議院 第169回 第95号
質問本文
米国農務省は、本年二月十七日、歩行困難で食用が禁止されている「へたり牛(ダウナー・カウ)」を食肉処理していたカリフォルニア州のウエストランド・ホールマーク食肉加工社に、〇六年一月以降に出荷した牛肉製品約六万五千トンの自主回収を命じた。米国では、〇三年十二月にBSEの発症が確認され、翌一月以降、「へたり牛」のと畜の全面禁止措置が取られてきたが、食肉業界の圧力により、〇七年七月には「獣医の再診により一定の牛の食用と畜を認める」と規則が緩和された。そのため、全米でウエストランド・ホールマーク社と同様の検査を免脱するようなケースが横行しているのではないかと懸念されている。我が国の農林水産省は本年二月十八日、同施設は「対日輸出施設ではないので、安心して結構です」と発表したが、今回の問題は、と畜前検査の不備という輸入条件以前のことであり、全米の他の施設と対日輸出施設で同じと畜前検査体制を採用しているということから、日本国民が特定危険部位を除去した「へたり牛」の輸入牛肉を食べさせられている可能性は否定できない。
他方、BSE問題の国内対策として、厚生労働省はホームページで「当該経過措置が終了した後に、各地方自治体において、二十ヶ月齢以下の牛に対するBSE検査の扱いについて齟齬が生じることは、却って消費者の不安と生産・流通の現場における混乱が生じるおそれがあることから、全地方自治体において二十ヶ月齢以下の牛に対するBSE検査が平成二十年七月末をもって一斉に終了することが重要であります。」と述べており、二十ヶ月齢以下の牛のBSE全頭検査について、地方自治体が自主的に行う場合の国庫補助を、本年八月以降打ち切る方針を示している。しかし、現在までのところ、全頭検査の打ち切りを表明した自治体はなく、現状では、結果として、単に計約二億円の検査費用を自治体に押し付けただけである。
この問題は、「国民の目線、安全・安心」を掲げる福田内閣の根幹に関わる問題であると考える。そこで、以下質問する。
一 福田総理が「国民の目線、安全・安心」を基本方針として掲げるならば、事件の根本原因である「と畜前の段階でのルール改悪」を軽視せず、緊急に米国産牛肉の輸入を停止し、輸入条件を見直すべきではないか。
二 「三十ヶ月齢以下」にまで輸入条件を緩和するようなことがあってはならないと考えるが、いかがか。
三 前記の厚生労働省のホームページの記述は、福田総理の基本方針である「国民の目線、安全・安心」にかなうものと考えているか。
四 政府は、自治体による二十ヶ月齢以下の国産牛のBSE全頭検査に対する国庫補助を継続すべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の平成十九年七月の米国の国内規則については、歩行困難牛をと殺する場合の従来の方針を明確化したものであって、御指摘のように規則の緩和を行ったものではなく、また、米国産牛肉については、米国の国内規制及び対日輸出プログラムを遵守して処理されたもののみの輸入を認めてきているところであることから、その輸入禁止等の措置を講ずる必要はないものと考える。
二について
政府としては、米国産牛肉の輸入条件について、米国側から、国際獣疫事務局の基準を踏まえた見直しの要請があったことを受け、日米の実務担当者等による技術的会合を開催してきたところであり、その見直しについては、同会合の結果を踏まえ対応することとしているが、仮に輸入条件の見直しを行う場合には、食の安全と消費者の信頼確保を前提として、食品安全委員会に対し食品健康影響評価(食品安全基本法(平成十五年法律第四十八号)第十一条第一項に規定する食品健康影響評価をいう。以下同じ。)を求めるなど、科学的知見に基づいて適切に対応することとしている。
三について
御指摘の厚生労働省のホームページの記述は「平成二十年度におけるBSE検査に係る国庫補助について」(平成十九年八月三十一日付け食安発第〇八三一〇〇一号厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知)の一部であるが、同通知は、BSE検査に係る国庫補助の経過措置の終了後、各自治体における二十か月齢以下の牛のBSE検査の取扱いについて齟齬が生じることは、かえって消費者の不安が生じるおそれがあることから、当該経過措置の趣旨について消費者等に周知を図るように都道府県に依頼したものである。この通知の趣旨は、消費者の立場に立った行政という福田内閣の基本方針に合致しているものと考える。
四について
厚生労働省においては、平成十七年五月の食品安全委員会の科学的知見に基づく食品健康影響評価の結果を踏まえ、同年八月、と畜場におけるBSE検査の対象を従来の全月齢の牛から二十一か月齢以上の牛のみとする見直しを行い、その際、消費者の不安感を払拭し、生産・流通の現場の混乱を回避する観点から、地方公共団体が自主的に行う二十か月齢以下の牛のBSE検査についても最長三年間の国庫補助を継続する経過措置を講じたところである。このBSE検査対象の見直しの趣旨については、三年間の経過措置の間に消費者等に対する十分な周知に努めてきたところであり、当初の予定どおり、平成二十年七月をもって当該国庫補助の経過措置を終了することとしている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。