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米国産牛肉に関する質問主意書

衆議院 第164回 第352号承知していない ×2

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2006年6月14日
内閣転送 2006年6月16日
答弁書受領日
2006年6月22日
提出から8日
答弁の項目数
8
質問 2,717字/答弁 1,879字

質問本文

平成十七年十二月にBSE感染牛が確認された米国から牛肉の輸入再開が決定された。平成十八年一月に椎骨付き牛肉が米国から輸出され、多くの国民に食の安全を揺るがす問題として脅威を与えたことは記憶に新しい。その中で米国産牛肉に関する輸入再々開も近いとの報道もある。しかしながら、米国産牛肉に対する疑問は解消していない。

従って、次の事項について質問する。

一 対日牛肉輸出証明(EV)プログラムとは具体的にはどんなプログラムであるのかその詳細が企業秘密とされ公表されていないことは安全性を担保するうえできわめて重要であると考えるが見解如何。各施設別のEVプログラムがあることは不自然であり、統一されているべきであると考えるが見解如何。また各施設の具体的かつ詳細な処理工程を含めたEVプログラムについて回答を求める。

二 平成十七年十二月に食品安全委員会が答申した「『米国・カナダの輸出プログラムにより管理された牛肉・内臓を摂取する場合と、我が国の牛に由来する牛肉・内臓を摂取する場合のリスクの同等性』に係る食品健康影響評価について」は個別の肥育牧場や食肉処理施設についての評価かそれとも米国産牛肉全般にかかるBSEリスクを評価したものであるのか見解如何。また、米国産牛肉全般にかかるBSEリスクを評価したものであるとすれば、一部の肥育農場であれ食肉処理施設であろうとも対日輸出プログラムが守られていなければ本答申は成立しなくなると解されるが見解如何。また本答申の中で「今後のリスク評価には、米国およびカナダにおけるサーベイランスを、対象および数、また検査法を含めてさらに強化し、かつ継続することが重要であると考えられる。」とし、さらに「我が国のリスク管理機関による米国とカナダのサーベイランスデータの恒常的把握が必要で、それに基づいたリスクの再評価があり得る」としている。米国のサーベイランスが今後縮小されれば生体牛リスクの総括的評価が今後成り立たなくなる恐れが生じることはないのか見解如何。また本答申の結論への付帯事項の中で「リスク管理機関が(中略)輸入再開の場合は輸出国に対して輸出プログラムの遵守を確保させるための責任を負う」とされている。これに従えば米国内施設における平成十八年一月時点で輸出プログラム遵守違反が認められた責任は我が国のリスク管理機関の責任と理解するが見解如何。

三 平成十八年二月十五日の衆議院予算委員会における松田国務大臣の「輸出プログラムが守られていないということで管理側は輸入をとめられた」と答弁し全食肉処理施設からの輸入を停止した。これは現時点でとか一部の施設に限定した質問ではなく従って当然答弁も個別の施設を想定した答弁ではないはずである。見解如何。

四 平成十八年二月十七日に米国農務省(USDA)が報告した「対日牛肉輸出証明プログラムに関する調査結果・対策報告書」の中でUSDAによる十二箇所の改善点、食品安全検査局(FSIS)による十五箇所の改善点、農務省監査局(OIG)の六つの推奨点が示された。この中で未実施のものについてはそれぞれ期日を決めて完了することとされている。実施済みかどうかの確認、また未実施のものについて実施済みとの報告は既に受けているのか、それぞれ個別の点について具体的な回答を求める。

五 平成十八年一月に米国農務省地域監察官事務局が報告した報告書(報告書番号五〇六〇一の一〇のKC)で指摘されている動植物保健検査局(APHIS)、FSISに対する勧告のうちそれぞれが期限を示して改善をすると回答した。これらのうち期限に達しているものは改善されているのか。行われているのであればその詳細を各勧告に対応する形で回答を求める。特にOIGが監査で訪問した十二施設のうち九施設では「適切な特定危険部位除去手順が守られていたかあるいは適切であったかどうかが判断できなかった」としている。この九施設に対日EVプログラム認定施設が含まれているのか如何。

六 平成十七年八月にFSISが特定危険部位(SRM)除去に関する違反やHACCAP違反について千三十六件の規則遵守違反記録(NR)が報告されている。平成十八年六月現在FSISによるこのようなNRは何件あると承知しているのか。また承知していないとすれば何件あるかという問いを米国側にしているのか如何。対日牛肉輸出証明(EV)プログラム認定施設においてもこの時点でNRが報告されている。これらの施設のうち日本が平成十七年十二月に査察した施設が少なくとも九施設あったと承知している。この査察の中でこれらのNRの指摘の改善について確認をしてきたのか。また確認しているのであればどのような確認であったか具体的な査察報告を回答されたい。すべてのEVプログラム認定施設においてこれらの違反記録の改善がどのように行われたのか米国側から報告を受けているのか。報告を受けているのであればその詳細な報告を各NRに対応する形で回答を求める。

七 四から六で質してきた米国機関側からの「期限を定めて改善する」との報告はいずれも食品供給の現場にBSEを蔓延させないための重要な改善であると考える。然るに政府がこれらの改善点についてもし詳細な確認をしていないのであれば確認をしていない理由を逐一の改善点について回答を求める。

八 行政機関の保有する情報の公開に関する法律によれば行政機関の長は、開示請求があったときは、開示請求にかかる行政文書の原則公開を定めている。本法第五条第二号で規定する国民の生命、健康を保護するため公にすることが必要な情報であるが一方本法第五条第三号で定める他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報である場合、この法律の非公開とすることができる情報となるのか見解如何。平成十七年十二月に日本政府が実施した米国内食肉処理施設への査察報告書についてはすでに農林水産委員会において食品安全委員長が国民の生命、健康を保護するために必要な情報であるとの趣旨の答弁をしている。その一方農林水産省消費安全局長は本法第五条第三号の他国との信頼関係が損なわれると認められることにつき相当の理由がある情報であるため非公開としているとの趣旨の答弁をしている。本情報の公開が米国、ならびにカナダとの信頼関係を損うおそれがあると認める相当の理由如何。また米国・カナダと我が国との信頼関係が多くの自国民の生命、健康より優先される理由如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

対日牛肉輸出証明プログラムとは、米国農務省農業販売促進局が作成した米国から我が国向けに輸出される米国産牛肉に関する条件を記載した文書であり、その全文が公表されている。

二について

食品安全委員会が昨年十二月に取りまとめた「「米国・カナダの輸出プログラムにより管理された牛肉・内臓を摂取する場合と、我が国の牛に由来する牛肉・内臓を摂取する場合のリスクの同等性」に係る食品健康影響評価について」(以下「評価書」という。)は、米国及びカナダの輸出プログラムにより管理された牛肉等全般に係る食品健康影響評価(以下「評価結果」という。)を記したものである。

評価書においては、評価結果は、対日牛肉輸出証明プログラムの遵守を前提としたものであり、この前提が守られなければ、評価結果は異なるものになる旨が記載されている。

評価結果は、それまでに米国が実施したサーベイランスに基づいており、今後米国におけるサーベイランスが縮小されたとしても、評価結果に影響を及ぼすものではない。

また、評価書の結論への付帯事項においては、リスク評価機関とリスク管理機関の責務を明確にする観点から、「リスク管理機関が判断し施策を実行する場合は、その結果を国民に説明すること、輸入再開の場合は輸出国に対して輸出証明プログラムの遵守を確保させるための責任を負う」と記述されているが、この記述は、米国における対日牛肉輸出証明プログラム遵守違反について我が国のリスク管理機関が責任を負うという趣旨ではない。

三について

御指摘の松田国務大臣の答弁の趣旨については、本年六月十五日の衆議院農林水産委員会において稲葉委員長から説明のあったとおりである。

四について

厚生労働省及び農林水産省においては、御指摘の報告書における改善措置及び勧告に対する実施状況について、逐次、米国農務省に確認しているところである。

五について

御指摘の米国農務省監査室による監査報告書に記載されている米国農務省動植物検疫局及び食品安全検査局に対する勧告への対応の詳細は、把握していない。

また、御指摘の九施設には、対日牛肉輸出証明プログラムに基づく認定を受けた施設(以下「対日輸出施設」という。)が含まれていると承知している。

六について

本年六月現在の特定危険部位(以下「SRM」という。)の除去等に関する規則遵守違反記録の件数は、承知していない。また、当該件数については、米国農務省への問い合わせは行っていない。昨年十二月に厚生労働省及び農林水産省が実施した対日輸出施設の査察においては、施設側に対するヒアリング等により規則遵守違反記録に関する改善状況を一部確認したところである。対日輸出施設におけるすべての規則遵守違反記録に関する改善状況については、米国農務省から報告を受けていない。

七について

厚生労働省及び農林水産省においては、対日牛肉輸出証明プログラムが遵守されることを確認するために必要な事項については、米国農務省から報告を求めてきたところである。

八について

行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号。以下「法」という。)に基づき開示請求がなされた場合、対象となる行政文書に記録されている情報が、法第五条第二号ただし書の情報に該当するため同号の不開示情報には該当しない場合であっても、同条第三号の不開示情報に該当するときは、開示請求を受けた行政機関の長は、法第六条に規定する場合を除き、当該行政文書を開示しない決定をすることができる。

農林水産省消費・安全局長は、評価書において、「リスク管理機関から提示された輸出プログラム(全頭からのSRM除去、二十カ月齢以下の牛等)が遵守されるものと仮定した上で、米国・カナダの牛に由来する牛肉等と我が国の全年齢の牛に由来する牛肉等のリスクレベルについて、そのリスクの差は非常に小さい」とされ、昨年十二月に厚生労働省及び農林水産省が行った査察においては、生命及び健康に著しい支障が生じるおそれのある対日牛肉輸出証明プログラムに違反する事例が認められなかったところ、動物検疫に関する情報交換について相手国の情報を同意を得ずに公表しないとの国際慣行があること、米国企業の秘密が含まれている部分について公表した場合には今後厚生労働省及び農林水産省の調査を円滑に進める上で支障が生じるおそれがあること等から、本年六月七日の衆議院農林水産委員会において、当該査察に関する報告書のすべてを公表することについては制約がある旨を述べたものである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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