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今後の我が国の経済連携の進め方に関する質問主意書
衆議院 第179回 第117号趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
野田総理は、過日のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に合わせて、我が国が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加に向けて関係国との協議に入ることを表明した。従来から、我が国は海外諸国・地域との経済連携を進めてきたが、TPPについては、センシティブ品目の取り扱いなど内容が必ずしも明らかではなく、国民へのより丁寧な説明の努力の必要があるとの立場から、今次首脳会議に合わせての表明には反対するものである。野田内閣は、TPPはアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想の実現に資するものとの立場から、今般の表明に至ったものと思料するが、TPPが真にその役割を果たせるのか、また、内閣がTPPの取り扱いに精力を傾ける結果、その他の経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)の交渉に遅れが出るのでは、と懸念するものである。ついては、今後の我が国の経済連携の着実な推進を願いつつ、以下十二項目にわたり質問する。
一 韓米FTAのように、我が国として、日米二国間のEPA又はFTA締結を米国に打診したことはないのか、また、あったとすれば、米国の反応はどうであったのか、過去の経緯を伺う。
二 アジア太平洋地域において、経済的に重要な地位を占める中国、韓国及びインドネシアがTPPに参加する意思があるのか、内閣において把握されている現状を伺う。
三 内閣として、中国、韓国及びインドネシアに対し、TPP参加を呼びかける考えの有無及びその理由を伺う。
四 東日本大震災の発生により、中断している「開国フォーラム」は、国民へのより丁寧な説明の観点から継続開催すべきと思うが、内閣における今後の取り扱いを伺う。
五 内閣府におけるTPPの経済効果の試算結果(二・七兆円)は、先に経済産業省(十・五兆円)と農林水産省(七・九兆円)がそれぞれ発表している試算結果の差額(二・六兆円)とほぼ一致しているようにも見えるが、内閣府の試算の根拠及び両省の試算との関連性の有無を確認する。
六 日豪EPAの交渉の現状を伺う。TPPへの取り組みにかかわらず、鋭意協定締結に努力すべきものと思うが、内閣の方針を伺う。
七 TPPへの取り組みと、TPP参加国との個別のEPA又はFTAの推進とは両立しうるものであり、個々の協定についても、積極的に交渉すべきものと思うが、内閣の方針を伺う。
八 報道によれば、米国通商代表部のカーク代表は、TPP交渉参加を巡る我が国との事前協議において、米国産牛肉の輸入規制撤廃、自動車市場の規制改善及び日本郵政の優遇措置見直しを重点三分野として話し合う意向を示しているとのことであるが、内閣の把握しているところを伺う。
九 八の三分野のそれぞれについて、野田内閣の基本的な協議方針を伺う。特に、日本郵政の優遇措置見直しについて、現在、内閣から提案されている郵政改革法案に影響はないのか、伺う。
十 野田総理は、十一月十七日の衆議院本会議におけるAPEC首脳会議出席報告に係る質疑において、「いずれにせよ国益を実現する」旨、繰り返して答弁したが、この場合に内閣として「国益」と考える具体的内容を伺う。
十一 十の「いずれにせよ」という表現が野田総理の答弁に目立つが、この言い回しは、その前段で述べた内容を打ち消す意味があり、答弁が曖昧になることを懸念するものである。内閣の見解を伺う。
十二 内閣として、今般のTPPに関する表明を踏まえ、今後の我が国の経済連携の進め方について、具体的な方針を示すべきと思うが、いかがか。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「打診」の意味するところが必ずしも明らかではないが、日米二国間の経済連携協定(以下「EPA」という。)又は自由貿易協定の締結を、我が国が米国に提案したことはない。
二及び三について
お尋ねの中国、韓国及びインドネシアの「意思」について政府としてお答えする立場にないが、いずれの国も、これまでに、環太平洋パートナーシップ(以下「TPP」という。)協定に参加する意思を表明したことはないものと承知している。
TPP協定は、我が国として重視しているアジア太平洋自由貿易圏(以下「FTAAP」という。)を包括的な自由貿易協定として追求していく上で一つの基礎となるものであると考えているが、政府としては、まずはTPP協定の交渉参加に向けて関係国との協議に入ることとしている。
四について
御指摘の「開国フォーラム」に関しては、今後も同じ形式で継続的に開催するか否かは検討中であるが、政府としては、経済連携に関する政府の考え方、TPP協定に関する情報等について、国民への説明や情報提供にしっかりと取り組んでいく考えである。
五について
内閣官房、農林水産省及び経済産業省が発表している試算は、いずれもそれぞれ一定の前提に基づき行ったものであり、EPAについての国民各層の議論の材料として提示したものである。このうち内閣官房の試算は、世界貿易機関を始め広く関係機関が活用している一般均衡モデル(いわゆるGTAPモデル)を使用したものであり、農林水産省及び経済産業省が発表した試算とは、前提、方法とも異なるため、直接の関連性はない。
六及び七について
政府としては、二国間のEPAは、相手国との経済関係を基礎として、両国の経済連携を強化する取組である一方、TPP協定は、こうした二国間の要素を含みつつ、アジア太平洋地域における二十一世紀型の貿易・投資ルールの形成を目指す取組であり、我が国として重視しているFTAAPを包括的な自由貿易協定として追求していく上で一つの基礎となるものであると考えている。このような認識の下、TPP協定については、交渉参加に向けて関係国との協議に入ることとしている。また、二国間の経済連携関係について、「包括的経済連携に関する基本方針」(平成二十二年十一月九日閣議決定)、「政策推進の全体像」(平成二十三年八月十五日閣議決定)等に基づき、経済的観点、さらには外交戦略上の観点から総合的に判断の上、積極的に推進することとしている。現在交渉中であるオーストラリアとのEPA交渉については、その推進に向けた取組を強化することとしており、本年十一月十九日に行われた日豪首脳会談を受け、次回交渉会合を同年十二月二十日及び二十一日に開催する予定である。
八及び九について
政府としては、御指摘の「意向」は、承知していない。なお、TPP協定交渉参加に向けて、米国を含む関係国との協議に入ることとしたところであり、今後、各国が我が国に求めるものについて更なる情報収集に努め、十分な国民的議論を経た上で、国益の視点に立って、TPPについての結論を得ていくこととしている。
十について
御指摘の答弁における「国益」としては、野田内閣総理大臣が平成二十三年十一月十一日の記者会見において言及した世界に誇る日本の医療制度、日本の伝統文化、美しい農村等を守り抜くとともに、アジア太平洋地域の成長力を取り入れていくことなどを念頭に置いている。
十一について
御指摘の表現により「答弁が曖昧になる」との御懸念は必ずしも当たらないと考えるが、今後ともできるだけ明瞭な答弁を行っていく考えである。
十二について
我が国の経済連携の進め方については、これまでも「包括的経済連携に関する基本方針」、「政策推進の全体像」等において明らかにしてきたところであり、本年末までに策定することとしている「日本再生の基本戦略」においても、改めてその方針を示す考えである。
この答弁書に出てくる定型句
趣旨が明らかではない ×1承知していない ×1検討してまいりたい ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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