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法科大学院修了生の半数以上が新司法試験に合格できない状況に関する質問主意書

参議院 第170回 第15号承知していない ×1検討してまいりたい ×1

提出者
参議院
提出日
2008年9月25日
内閣転送 2008年9月29日
答弁書受領日
2008年10月3日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 1,160字/答弁 672字

質問本文

平成十三年六月十二日の司法制度改革審議会意見書において「法科大学院では、その課程を修了した者のうち相当程度(例えば約七~八割)の者が新司法試験に合格できるよう、充実した教育を行うべきである。」とされていた。この法科大学院修了生の七~八割が新司法試験に合格できるとの期待から多くの社会人が仕事を辞め、法科大学院に入学している。

しかしながら、新司法試験合格者は当初の想定よりも少なく、また、当初の想定よりも法科大学院への入学者数が多く認められたことにより、実際の新司法試験合格者の比率は、二〇〇六年は五割を下回り、二〇〇七年は約四割、本年は約三割となった。また、試験に不合格となっても三回まで新司法試験を受験できることから、ある試算では今後合格率が二割程度になるとされている。

このような中、社会人の法科大学院修了生が新司法試験に合格できず、複数回の試験を受けるだけの資産的な余裕がないため、司法試験をあきらめる例が実際に私の周りでも散見されるようになっている。

また、法科大学院関係者からは「才能ある人材を引き付けるには余りにもリスクが大きく、新たな法曹養成制度の中核と位置付けられた法科大学院制度を崩壊させかねない。」との声明がなされている。

このような現状は、社会人修了生の人生設計を大きく狂わせるばかりでなく、改革審意見書における「多様なバックグラウンドを有する人材を多数法曹に受け入れるため、法科大学院には学部段階での専門分野を問わず広く受け入れ、また、社会人等にも広く門戸を開放する必要がある。」との多様化の理念からも大きく外れ、法科大学院の制度そのものを崩壊させることになるのではないかと考える。

これを踏まえて以下質問する。

一 法科大学院修了生の新司法試験合格率を改善するためのなんらかの対策を行うべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 法科大学院の学生が新司法試験受験のための学校に通っているという状況が生じていると聞くが、政府はその現状を把握しているのか。また、把握していないとすれば、今後調査するつもりはあるのか、政府の見解を示されたい。

三 法科大学院の入学者のうち、社会経験がある入学者の比率の推移を示されたい。社会人入学者の数は大きく落ちているのではないかと思われるが、このような状況は法曹家の多様化を図るという当初の意図から大きくずれているのではないか。政府に是正を行う考えはないのか、見解を示されたい。

四 また、新司法試験合格後、資格を習得しても就職先を見つけるのが困難な状況にあるため、政府は、弁護士が独立しやすいような制度を整備すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。さらに、企業内のインハウスローヤーへの就職支援を行うべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、法科大学院が、入学定員の見直し、入学者の選抜方法の改善、教育内容の充実、厳格な成績評価及び修了の認定等を行うことにより、法科大学院修了者の質の向上を図るよう促し、司法制度改革推進計画(平成十四年三月十九日閣議決定)における「法科大学院を含む新たな法曹養成制度の整備の状況等を見定めながら、平成二十二年ころには司法試験の合格者数を年間三千人程度とすることを目指す。」との施策を実現するよう努めてまいりたい。

二について

お尋ねの状況については把握していないが、今後、その把握に努めてまいりたい。

三について

法科大学院の入学者のうち、実務等の経験を有する者の占める割合は、平成十六年度においては四十八・四パーセント、平成十七年度においては三十七・七パーセント、平成十八年度においては三十三・三パーセント、平成十九年度においては三十二・一パーセント、平成二十年度においては二十九・八パーセントである。

法科大学院に多様な知識又は経験を有する者を入学させるため、専門職大学院に関し必要な事項について定める件(平成十五年文部科学省告示第五十三号)において、「法科大学院は、入学者のうちに法学を履修する課程以外の課程を履修した者又は実務等の経験を有する者の占める割合が三割以上となるよう努めるものとする。」としており、今後もその実現に努めてまいりたい。

四について

弁護士は、社会の法曹に対する多様な需要にこたえて、活動領域を拡大することが期待されており、政府としても、そのために必要な方策については、適切に検討してまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

承知していない ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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