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法科大学院の評価及び見直しに関する質問主意書
参議院 第171回 第221号
質問本文
平成十六年度から「法科大学院」が始まったが、現状において数多くの課題があると考える。
法科大学院は現在七十四校がある。しかしながら志願倍率は当初に比べ落ちており、また、入学者が募集定員を下回っている。
政府は、法科大学院修了者の七、八割が司法試験に合格すると想定していたようであるが、文部科学省が法科大学院の設置基準で二年コースの設置を認める、教員の三分の一については法学部との二重登録を認める、フルタイムの教官でなくとも専任として認めるなどの基準緩和措置を行ったことにより、想定以上に法科大学院が設置されたといわれている。このため法科大学院を修了しても司法試験に合格できない者のほうが圧倒的に多くなっている。また、法科大学院によっては司法試験合格者がいないところもあるような状況になっている。このような状況を踏まえ、以下質問する。
一 今まで法科大学院に対して使った私学助成金などの税金の総額はいくらか。そのうち司法試験合格者を出せなかった法科大学院にいくらの助成を行ったか。総額を示されたい。また、法科大学院への私学助成金の分配を見直すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
二 法曹制度、法科大学院の見直しに当たっては、社会ニーズをきちんと把握すべきではないか。中央教育審議会では学術界や法曹界の人々が多数を占めており、法科大学院の顧客である学生の意見を吸い上げる体制になく、実際に今まで法科大学院で学び、または学んだ学生の意見を吸い上げて公式な資料として整理したこともないのではないか。特に法科大学院を修了し、司法試験をあきらめた学生の意見を聴取すべきではないかと考えるが、政府の見解を示されたい。
三 法科大学院側では、平成十八年末にはすでに入学者定員と新司法試験合格者のギャップが明らかとなったにもかかわらず、自主的に定員削減を行う努力をしなかった。昨年秋から文部科学省と法務省の行政指導が行われ、次第に定員削減を決定する法科大学院が増えているが、定員削減の総数は合格率七割、八割を近未来に実現するには程遠いレベルにとどまっているし、多数の不合格者を出しているにもかかわらず、予定なし・検討中と答えているものもある。定員削減を確実に実現し、将来にわたって定員を適正水準に維持する方策を考えるべきではないか。
四 法科大学院の認証評価機関は三つあるが、現状を踏まえて認証評価基準自体の見直しを行うことを要求すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
五 平成二十三年度から予備試験が予定されている。しかし、百単位近い総合的な学習をしなければならない法科大学院生に比べ九科目に合格すれば受験資格が得られる予備試験とでは著しく不均衡が生じると考えるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
文部科学省において、平成十六年度から平成二十年度までの間に支援対象を法科大学院に特定して交付した補助金は、私立大学等経常費補助金が総額二百六億二千八百四十三万円、専門職大学院等における高度専門職業人養成教育の推進に対する補助金が総額四十五億千七百七十六万円である。これらのうち、平成二十一年三月までに司法試験合格者を出していない法科大学院に交付した補助金の総額は、私立大学等経常費補助金の二億三百七十四万円である。
また、法科大学院への補助金の配分の在り方については、法曹養成制度全体の状況を見定めながら対応してまいりたい。
二について
法科大学院の見直しに当たっては、中央教育審議会大学分科会法科大学院特別委員会において、平成二十一年四月十七日に「法科大学院教育の質の向上のための改善方策について(報告)」(以下「報告」という。)が取りまとめられたところであり、その審議の過程で、法科大学院修了者を含めた幅広い関係者から意見聴取が行われた。文部科学省としては、今後とも、法務省、法科大学院協会等と連携しつつ、法科大学院に対する社会のニーズの把握に努めてまいりたい。
三について
文部科学省としては、報告において、法科大学院の入学定員の適正化に向けた見直しを行うよう提言がなされたことを踏まえ、法科大学院を置く大学に対して通知を発出して、法科大学院教育の質の向上の観点からの検討を要請しており、各法科大学院において検討が行われているものと承知している。今後とも、各法科大学院における主体的な入学定員の見直しを促してまいりたい。
四について
法科大学院の認証評価の在り方については、報告において、「質の評価に軸足を置いた評価基準・方法などへの改善が求められる」と提言がなされ、文部科学省としては、これを踏まえて、三つの認証評価機関に対し、大学評価基準の見直しを促している。
五について
司法試験予備試験の科目等は、法科大学院修了者と同等の学識及びその応用能力並びに法律に関する実務の基礎的素養を有するかどうかを判定するという同試験の目的に照らして適切であり、御指摘は当たらないものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。