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イノベーションの日本語訳の見直しに関する質問主意書

参議院 第170回 第17号

提出者
参議院
提出日
2008年9月25日
内閣転送 2008年9月29日
答弁書受領日
2008年10月3日
提出から8日
答弁の項目数
2
質問 882字/答弁 484字

質問本文

「イノベーション」は経済学の大家ジョーセフ・シュンペーターが唱えた概念であるが、わが国では一九六〇年の経済白書で「技術革新」と訳されて以来、その和訳が使われてきた。しかしながら、イノベーションは、シュンペーターの著書「経済発展の理論」においては、新結合(ニュー・コンビネーション)と定義されている。つまり、イノベーションとは新しい技術がなくとも、既存の企業資源を新しく組み合わせ新しい価値を生み出すことを指す。例えば、新しい生産方式にすること、新しい組織を作ること、新しい仕入先を開拓すること、新しい販売先を開拓すること、新しい製品・サービスを生み出すことなどを創出することを指している。

「技術革新」は、「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律(平成十六年六月四日法律第八十一号)」、「知的財産基本法(平成十四年十二月四日法律第百二十二号)」、「産業技術力強化法(平成十二年四月十九日法律第四十四号)」、「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律(平成十一年三月三十一日法律第十八号)」、「産業活力再生特別措置法(平成十一年八月十三日法律第百三十一号)」などで使われている。これらの法律における「技術革新」の使われ方を見ると、多くの場合が技術に限定したものでなくシュンペーターが指摘する広義な新しい取り組み全般を指している。また、政府においては、イノベーションということばをそのまま使い始めており、例えば、総務省設置法に基づく総務省組織規則第三十七条においては、「イノベーション推進官」とイノベーションをそのまま使っている。これらを踏まえ以下質問する。

一 「イノベーション」という長いカタカナは使い難く、明確な日本語化を図るべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

二 中華人民共和国では、イノベーションを「創新」と訳しており、「技術革新」よりも本来の意味に近いと考えるが、政府の見解を示されたい。また、経済的・文化的に中華人民共和国との交流は深化をしつつあり、同じ訳語を使うことは大きな意味があると考えるが、政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

各府省が国会や国民向けに作成する各種文書については、一般になじみの薄いと考えられる外来語・外国語を、他の分かりやすい語に言い換えたり、必要に応じ注記等により語の説明を行うよう努めることとしているところである。

イノベーションという用語については、独立行政法人国立国語研究所が平成十五年十一月に示した「第二回「外来語」言い換え提案」において、言い換え語を「技術革新」とした上で、その意味を「経済や産業などの発展につながる技術や仕組みの革新」と説明し、その他の言い換え語例として、何が革新されるかに応じて「経営革新」・「事業革新」等の語を用いるか、単に「革新」という語を用いることを提案しており、各府省においては、当該提案を参考とすることとされているところである。

二について

イノベーションの訳語として中華人民共和国で用いられる「創新」という語は、我が国の主要な国語辞典にも掲載されていないことから、我が国と中華人民共和国との交流を踏まえたとしても、イノベーションという用語を言い換える場合の表現として、現在のところ、必ずしも一般的とは言えないものと考える。

参議院の原文

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