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困窮状況にある結核医療にかかる診療報酬改定に関する質問主意書

参議院 第173回 第30号検討してまいりたい ×4

提出者
参議院
提出日
2009年11月11日
内閣転送 2009年11月16日
答弁書受領日
2009年11月20日
提出から9日
答弁の項目数
5
質問 1,723字/答弁 848字

質問本文

結核は、過去の病気ではなく、平成二十年の新登録結核患者数は二万四千七百六十人と依然としてわが国最大の感染症である。また、最近の結核患者の様相は変化しており、多剤耐性結核患者、高齢等の理由で糖尿病等の合併症対応が必要な患者、住所不定者やホームレスの問題等、高度かつ複雑な医療を必要とする患者が増加しているにもかかわらず、提供している医療に対する診療報酬上の評価が十分になされているとは言いがたい状況にある。

つまり、日本結核病学会等の調査によれば、結核医療を行っている多くの病院で入院患者一人一日当たり六千円から一万円に及ぶ支出超過となっており、これは病床一床当たりに換算すると年間約二百万円以上の赤字となることを意味している。このような結核医療の困窮状況から、医師・看護師離れが進み、近年、多くの結核病棟が閉鎖又は休止に追い込まれ、山形、山梨、三重、奈良、山口、佐賀、大分の七県では結核患者が入院できる病院が一ヵ所となっている。八十五歳以上の結核患者がこの二十年間で二倍以上となっている中で家族との面会が困難となることは、認知症が悪化する、家族に看取られずに亡くなるといったことに繋がりかねないと懸念されている。もはや、結核病棟の閉鎖を防ぎ、結核医療提供体制を確保・維持することは急務であり、そのためには、診療報酬の適正化は待ったなしの段階に来ていると考えられる。

そこで、平成二十二年度の診療報酬改定に関して、以下のとおり質問する。

一 結核病棟の入院基本料は看護配置が同じでも平均在院日数要件が異なるため、現在、一般病棟入院基本料より六十八~百四十三点低い評価となっているが、高度かつ複雑な医療を必要とする患者が増加していることに鑑み、これを一般病棟と同等の評価に引き上げることが必要ではないか。また、二類感染症患者入院診療加算(三百点)の対象患者に多剤耐性患者だけではなく、一般結核患者も含めるべきではないか。

二 結核患者の入退院については、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における結核患者の入退院及び就業制限の取扱いについて(平成十九年九月七日健感発第〇九〇七〇〇一号)」に定める基準に基づくこととされているが、現在、結核患者の平均在院日数は七十日前後である。従って、現在の結核病棟入院基本料の平均在院日数要件(十対一及び七対一は二十五日)については実質上意味のないものとなっているため、当該要件を廃止すべきではないか。

三 現在、結核病棟入院基本料を算定する病棟の一看護単位と、一般病棟入院基本料を算定する病棟の一看護単位を一つにする「ユニット化」が可能とされているが、その普及を進めるために、一般病棟入院基本料を算定する病棟以外との組み合わせも可能にすることが必要ではないか。また、当該病棟の平均在院日数及び看護必要度を算出するに当たり、結核患者を除いて算出できることとすべきではないか。

四 結核の入院医療は、感染源隔離の側面から、外来から病棟にかけ院内感染対策を厳重に行う必要があり、病棟ないし病室の陰圧換気やナースステーションの陽圧換気などは運転に係る電気代に加えて、高価なHEPAフィルターを定期的に交換しなければならず、一般病院よりも多額の感染管理の設備経費が不可避なことから陰圧室での感染症管理加算料として入院患者一人一日当たり三百点の新設が必要ではないか。

五 個々の患者へ毎回直接服薬を確認し、退院後の治療完遂を支援する地域連携は、感染源を減らし、罹患率を下げ、多剤耐性菌を作らせないための重要な技術であり、平成十七年四月の結核予防法改正時に、DOTSにおける医師や保健所の責務に対する法的根拠が設けられたところである。このことから結核治療の主体が外来に移り、入院医療費は削減されるものの、反面、治療中断・治療完遂率低下が懸念されるところとなり、難治化・再蔓延防止のため、院内DOTSやDOTSカンファランスの充実を目指した結核地域連携診療計画が極めて重要となっている。このような背景から、結核地域連携診療計画管理料、退院時指導料及び外来DOTS管理指導料の新設が必要ではないか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の結核病棟入院基本料については、結核病棟において提供される医療は一般病棟において提供される医療とは異なるものであることから、一般病棟入院基本料と異なる点数を設定しているものであるが、今後とも、関係者の御意見を伺いながら、適正に評価してまいりたい。なお、二類感染症患者入院診療加算については、多剤耐性結核の患者だけでなく、すべての結核患者を対象としている。

二について

お尋ねの点については、今後、関係者の御意見を伺いながら検討してまいりたい。

三について

御指摘の「ユニット化」については、既に一般病棟入院基本料を算定する病棟のほか、障害者施設等入院基本料及び専門病院入院基本料を算定する病棟も対象としている。

また、平均在院日数に関する要件や看護の必要度に関する要件は当該病棟全体(「ユニット化」が認められている場合は、当該「ユニット化」された病棟全体)の状況を評価するために設定しているものであり、これらの要件に該当するか否かについては、当該病棟に入院している患者全員を対象として判断することを原則としている。お尋ねの「結核患者を除いて算出できること」とするか否かについては、今後、関係者の御意見を伺いながら検討してまいりたい。

四について

結核患者を入院させた場合における院内感染防止対策に要する費用については、既に結核病棟入院基本料において評価しているとともに、二類感染症の患者を個室に入院させるなど院内感染防止対策に積極的に取り組んでいる医療機関について、二類感染症患者療養環境特別加算を設けているところである。さらに、御指摘のような診療報酬加算の新設が必要かどうかについては、今後、関係者の御意見を伺いながら検討してまいりたい。

五について

お尋ねの点については、今後、関係者の御意見を伺いながら検討してまいりたい。

なお、直接服薬確認療法も含めた保険医療機関における結核患者への服薬指導については、既に初再診料や特定疾患療養管理料において評価しているところである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×4

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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