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日本年金機構の年金相談の改善に関する質問主意書
参議院 第181回 第45号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1
質問本文
横浜市在住の八十六歳の方から日本年金機構(以下「機構」という。)が行っている年金相談に関する相談を受けた。相談内容についての主な経過状況は次のとおりである。
年金受給の可否について年金相談窓口で相談したところ、担当者より年金受給資格が発生すると言われた。約二十年間を要してようやく受給権を有していることが判明したことになる。直ちに年金請求手続きをすることとなったが、それから約二週間後、年金事務所から、回答が誤っており年金受給資格は発生しないとの訂正の連絡を受けた。この相談者の被った精神的ダメージが如何ばかりであったかは想像するに難くない。また、訂正連絡の際の説明は、その後の対処として脱退手当金の受給または受給資格期間の短縮に基づいて発生する受給権のいずれかを選択することが可能となるとの提示にとどまり、どちらかを選択する上で必須である脱退手当金の金額及び受給権発生後の年金額について情報を得たのは、約一か月半も経過した後であった。
実際に起きたこの事例は、現在の機構の年金相談や事務処理についての一つの典型的な事例を示しており、機構の事務処理体制の適正化は一刻の猶予も許されないと考える。
そこで、以下のとおり質問する。
一 機構では、公的年金業務の事務処理誤り及び業務上発生した事件・事故について、「事務処理誤り等について」として、各月分を一括して取りまとめて公表しているが、平成二十四年度において、これまでに公表した四月分から九月分までの半年間分で、事務処理誤り等の件数は合計で何件になるか示されたい。また、同公表資料において、原因別件数については、確認不足、適用・認識誤り、届書等の放置、その他の四分類で集計しているが、半年間分の合計数はそれぞれ何件になるか、全体に占める割合とともに示されたい。さらに、届書等の放置において、放置した最長期間につき、政府の承知するところを示されたい。
二 機構の「来訪相談窓口管理運営マニュアル」(平成二十二年六月三十日制定、平成二十四年八月一日一部改正)によれば、年金相談窓口業務担当者に望まれる相談業務スキルとして、年金相談窓口各区分における担当者の年金相談業務経験(相談業務スキル)の目安が規定されている。老齢年金は一年以上、老齢年金(請求書事前送付分)は三か月以上、その他年金(障害・遺族年金)は三年以上、諸変更は一年以上、簡易な届出は二か月以上とされている。年金相談窓口各区分のそれぞれについて、正規職員、有期雇用職員(准職員、特定業務契約職員)等の職員種別による配置人数及びその割合につき、政府の承知するところを示されたい。また、「日本年金機構平成二十四年度計画」(平成二十四年三月三十日付厚生労働省発年〇三三〇第一七号認可。以下「平成二十四年度計画」という。)では、「平成二十四年度においては、常設相談窓口ブースの二割程度の正規職員化を目指す。」(九頁)とされている。現在の正規職員の配置率を示されたい。さらに、年金相談窓口の担当者のスキルに応じた適切な受付体制となっているかどうか、政府の見解を明らかにされたい。
三 平成二十四年度計画では、「年金相談担当者のブロック本部内及び事務所内研修の実施並びに現場でのOJTの展開、年金相談マニュアルの充実、研修講師養成研修の実施、窓口装置の操作研修の充実を図り、研修講師、相談員のレベルの統一化・向上を図るとともに、円滑かつ効率的に対応できる相談体制を整備する。」(十一頁)とあるが、現在の進捗状況を示されたい。また、毎月公表している「事務処理誤り等について」においては、四月分から九月分までの半年間で、最小が四月分の百七十件、最大が九月の二百十六件となっており、毎月二百件前後の事務処理誤りが依然として報告されているが、研修の成果について、政府の見解を示されたい。
四 厚生労働省が平成二十四年七月二十三日に取りまとめた「日本年金機構の平成二十三年度の業務実績の評価結果」によれば、「事務処理誤りについて、『総合再発防止策』に基づき関連するシステム開発などの各種取組の推進」を含む「内部統制システムの構築に関する事項」については、機構と厚生労働省はそれぞれ「日本年金機構平成二十三年度計画」(平成二十三年五月十六日付厚生労働省発年〇五一六第二号認可)をやや下回っていると評価している。前年度の評価である「日本年金機構の平成二十二年度の業務実績の評価結果」においても、機構と厚生労働省は「平成二十二年度計画」をやや下回っているとの評価をしており、二か年度にわたり計画を達成できていないとの評価結果となっているが、野田内閣は、この評価結果に対してどのように考えているのか明らかにされたい。また、平成二十年七月二十九日閣議決定の「日本年金機構の当面の業務運営に関する基本計画」では、組織づくりの理念として、「とりわけ、業務が正確に遂行されることが、国民にとって最大の関心事であり、これを重視する。」とされている。年金制度に対する国民の更なる信頼を得るためにも、同様の項目内容について三か年度にわたり計画を達成できないことは許されず、平成二十四年度計画の各項目内容を達成することは極めて重要である。野田内閣として、平成二十四年度計画の達成のために、機構に対して具体的にどのような指導を行っているのか明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
日本年金機構(以下「機構」という。)における公的年金業務の事務処理誤り並びに業務上発生した事件及び事故(以下「事務処理誤り等」という。)について、機構が平成二十四年四月から九月までの間に公表したものの件数は、合計で千百六十三件であり、原因別の件数及び合計の件数に占める原因別の件数の割合は、それぞれ確認不足によるものが七百二十二件で六十二・一パーセント、適用・認識誤りによるものが百七十件で十四・六パーセント、届書等の放置によるものが五十九件で五・一パーセント、その他が二百十二件で十八・二パーセントであると承知している。また、機構がこの間に公表した届書等の放置による事務処理誤り等のうち、放置の期間が最長のものの期間は、五年六か月であると承知している。
二について
お尋ねの年金相談窓口の区分ごとの正規職員、有期雇用職員等の職種別の配置人員数及び全配置人員数に占める職種別の配置人員数の割合は、把握していない。また、お尋ねの常設の年金相談窓口ブースにおける全配置人員数に占める正規職員の配置人員数の割合は、平成二十四年四月一日時点で二十一パーセントであると承知している。
機構においては、来訪者の相談内容の難易度が高い場合には年金相談の業務スキルの高い正規職員が対応する等の取組を実施しており、適切な受付体制の確保に努めていると考えている。
三について
機構における年金相談に関する研修の平成二十四年度の実施状況については、機構本部において五回の研修を、ブロック本部において百三十一回の研修を、年金事務所において六千二百三十九回の研修を、それぞれ実施することとする研修計画等に基づき、着実に実施していると承知している。
事務処理誤り等の発生には様々な要因があるため、事務処理誤り等の件数をもって、機構における研修の成果について一概に評価することは困難であるが、政府としては、事務処理誤り等の再発を防止するためには、職員の資質の向上が不可欠であり、機構において継続的に研修を実施することが重要であると考えている。
四について
御指摘の平成二十二年度及び平成二十三年度の機構の業務実績の評価結果に鑑みると、機構において事務処理誤り等の再発防止策の取組を徹底するとともに、リスク管理及びコンプライアンスの確保のための取組をより一層進めることが必要であると考えている。
また、厚生労働省としては、機構の年度計画の認可や業務実績の評価を通じて機構に対する指導を行っているところであり、機構において事務処理誤り等の分析及び再発防止策の取組、リスク管理及びコンプライアンスの確保のための研修、年金事務所等に対する内部監査等を着実に実施することにより、御指摘の「平成二十四年度計画」が達成されるよう、引き続き、指導を行っていきたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。