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向精神薬の子どもへの投与に関する質問主意書
参議院 第183回 第103号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
麻薬と同じような構造式を持つものもある危険な向精神薬が子どもたちにも投与され、その命と健康が脅かされている。私は二〇〇九年五月十四日に「発達障害の子どもたちへの投薬に関する質問主意書」を提出し、政府に実態の把握や対応を求めてきた。しかし残念なことに向精神薬の不適切な投与による子どもの被害はNHKをはじめとする報道機関でも度々取り上げられるなどむしろ深刻化していると考える。
そこで、以下のとおり質問する。
一 先に述べた質問主意書に対する答弁書(内閣参質一七一第一六三号)の中で政府は「発達障害の原因は未解明である」とし、また注意欠陥多動性障害(以下「ADHD」という。)の治療としてコンサータ錠など向精神薬を投与することについて「ADHDの原因が未解明であるため、現時点で効能又は効果が生ずる機序を説明することは困難である」と答弁しているが、この政府の見解は現在でも変わらないか。また見解が変わったとすればどのような理由か示されたい。
二 NHKは二〇一二年六月十三日放送のクローズアップ現代で「『薬漬け』になりたくない~向精神薬をのむ子ども~」と題し、この問題を取り上げた。この中で、国立精神・神経医療研究センターが、どんな薬を何歳からどれだけの量を与えていたかを、全国の精神科・小児科医を対象に調査したところ、薬物の開始年齢は小学校低学年までが七割を超え、また発達障害の症状がある小学校低学年までの子どもに対し、向精神薬を処方している専門医が全国で七割に達しているとしている。この報道の内容は事実か。また、同センターの調査の目的と概要を示されたい。
三 前記二のように危険な向精神薬が子どもに投与されている実態について政府としてどのような問題意識を持っているのか。
四 前記二の問題について、更なる調査と早急な対策が必要と考えるが、政府の見解を示されたい。
五 厚生労働省は本年三月二十九日に「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」(SSRI)など六種類の抗うつ剤について「小児等への投与は慎重に」と関係団体に通知し、医薬品の添付文書の改訂を要請した。しかし、この添付文書は医師や薬剤師向けで患者にまでいきわたらないのが実態と考える。生命、健康に関わる重要な注意喚起部分についても患者自身がホームページで調べない限り、その情報のすべてを知ることはできない。また、最近患者に手渡される「薬剤情報提供書」においても十分な情報が提供されていないと考える。
先の厚労省の通知も医療関係者には伝えるよう要請されているが、患者や家族にまでは知らせるようには要請されていない。薬事法の趣旨に則り、分かりやすい表記で添付文書の重要事項が患者等に伝わるようにすべきと考えるが、政府の考え方を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、先の答弁書(平成二十一年五月二十二日内閣参質一七一第一六三号)三についてでお答えした「発達障害の原因は未解明であるが、一部の発達障害について、遺伝子及び環境要因との関連を示唆する研究結果があるものと承知している。」との見解及び「コンサータ錠については、承認申請の際に提出された資料において、ADHDの患者の行動に改善が見られたとの報告があったところであるが、ADHDの原因が未解明であるため、現時点で効能又は効果が生ずる機序を説明することは困難である。」との見解に変わりはない。
二について
お尋ねの報道については、平成二十二年度から平成二十四年度にかけて独立行政法人国立精神・神経医療研究センターが行った「発達障害の診断および治療法開発に関する臨床研究」の分担研究である「自閉性症状の薬物治療を進めるための臨床研究の確立」(以下「分担研究」という。)において、小児の自閉性障害に付随する精神神経症状に対する薬物療法の実態調査等を目的として、発達障害を専門に診療している小児神経専門医及び日本児童青年精神医学会(現在の一般社団法人日本児童青年精神医学会)の認定医を対象に行ったアンケート調査に関するものと承知しており、分担研究の報告書によると、当該アンケート調査に回答のあった医師のうち、自閉性障害児に対して向精神薬等による薬物療法を行っていた者は七十三パーセントであり、そのうち小学校低学年までに薬物療法を開始していた者は七十五パーセントである。
三及び四について
政府としては、発達障害及び精神疾患を有する小児の患者の治療に当たっては、当該小児の患者の病状、生活環境等を把握した上で、向精神薬についてはその必要性等を適切に判断した上で投与する等、治療方法を適切に選択すべきものと考えている。
また、二十歳未満の者に対する向精神薬の処方実態については、平成二十五年度厚生労働科学研究費補助金による「向精神薬の処方実態に関する研究」において調査を行うこととしており、その結果を踏まえ、必要な対応について検討してまいりたい。
五について
医療用医薬品の添付文書については、当該医療用医薬品の適正な使用のために必要な情報を医師、薬剤師等の医薬関係者に対して提供するものとして作成するものであり、その内容については、医薬関係者から患者及びその家族(以下「患者等」という。)に対して説明が行われることが基本であるが、厚生労働省においては、医療用医薬品の製造販売業者に対して、医薬関係者による説明に資するよう、医薬関係者が患者等に対して説明を行う場合に使用する資材(以下「資材」という。)の作成を必要に応じて指導するとともに、特に患者等に対して注意喚起すべき適正な使用のために必要な情報を有する医療用医薬品については、当該医療用医薬品の添付文書の内容を高校生程度の者が理解できる用語を使用して分かりやすく説明した「患者向医薬品ガイド」(以下「ガイド」という。)を作成し、患者等がインターネットを介して直接入手できるようにすることを指導している。
御指摘の抗うつ剤の添付文書の改訂の要請については、その内容を同省のホームページに掲載することにより、広く国民に対して周知を図ったほか、当該抗うつ剤の製造販売業者に対して、医薬関係者から患者等に対して適切な説明が行われるよう、添付文書の改訂を踏まえた資材の改訂等を指導するとともに、ガイドの改訂についても指導したところである。
同省としては、こうした取組を通じて、御指摘の抗うつ剤を含め、医療用医薬品の適正な使用のために必要な情報が患者等に対して分かりやすく伝えられるよう、努めてまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。