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環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉過程に関する質問主意書

参議院 第185回 第11号個別の事案 ×1

提出者
参議院
提出日
2013年10月17日
内閣転送 2013年10月21日
答弁書受領日
2013年10月25日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,379字/答弁 824字

質問本文

現在交渉中の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)は、国民生活と日本の国益に重大な影響を与えることが想定される。ついては、TPPの交渉過程について、以下の通り質問する。

一 政府は七月二十三日、マレーシアでの交渉参加に際して、秘密保持契約にサインしたと報じられている。安全保障上の交渉ではなく、国民生活に密接な影響を有するこの種の協定に、これほど厳重な機密保持契約の締結はそもそも適切ではなかったと考えるが、この点に関する政府の認識を明らかにされたい。

二 TPP交渉に関しては、現在、政府による情報統制により、検討の材料さえも国民に提供されず、国民的議論が成立しない状況である。TPP参加表明に関する記者会見において、安倍晋三総理大臣は国民への丁寧な情報提供を約束しているが、現在の状況は、明らかにそれに反しているのではないか。少しでもTPPに関する国民的議論を提起し、真の民意に沿った交渉を行うためにも、TPPに関し、交渉妥結までの間に、形式的な業界団体への説明等にとどまらず、市民参加の説明会や、国民から広く意見を募るパブリック・コメント等を実施すべきと考えるが、この提案に対する政府の方針を示されたい。

三 交渉妥結後、交渉の成果物(合意内容)に関しては、公表されると承知している。しかし、協定発効から四年間、交渉過程の開示も禁じられるとの報道もあるが、それは事実か。

百歩譲って、円滑な交渉のために、交渉中の機密保持はやむを得ないとしても、交渉妥結後四年の長きにわたり、交渉過程を秘密とする理由(根拠)を明らかにされたい。

四 また、交渉妥結後に、開示される情報は、成果物以外、何が対象となっているのか。例えば、現在のように、守秘義務の内容自体も、守秘であり続けるとすれば、TPPに関する国会審議に際しても、不十分にしか情報提供がなされない状況で、議論を行わなければならないことが想定される。国会審議に必要十分な情報が開示されることを確約するべきと考えるが、いかがか。

五 現在に至るTPPの交渉に際して、政権与党の公約であった「TPP交渉参加の判断基準」にある六項目(六つの判断基準)、特に「国民皆保険制度を守る。」、「食の安全安心の基準を守る。」という原則を、日本政府の方針として、交渉相手国それぞれに説明を行ったのか、詳細を明らかにされたい。

六 与党は二〇一二年の衆議院選挙で公約集である「重点政策二〇一二」に「「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する」と明記し、先に行われた参議院選挙に際しても、選挙公約である「J-ファイル」において重ねて「農林水産分野の重要五品目(米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物)等の聖域を確保する」としている。しかしながら、政府・与党は、自らが「聖域」と位置付けた農業の重要五項目の一部品目について関税撤廃を検討する意向を示している。これは、明らかに公約違反と考えるが、その点について政府の認識を示されたい。

また、政府・与党が、聖域としていた農業の重要五項目についてこのような妥協がなされるとすれば、「国民皆保険制度を守る。」、「食の安全安心の基準を守る。」等の聖域とされていた、六つの判断基準の他の項目についても、このような妥協が行われる可能性があるのか、明らかにされたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

自由貿易の推進は我が国の対外通商政策の柱であり、力強い経済成長を実現するために、アジア太平洋地域の活力を取り込むことは我が国の成長戦略にとっても不可欠であることからTPPへの参加を決断し、交渉参加国間で合意された手続をとった中で秘密保護に関する書簡を交換したものである。

二について

TPP協定交渉に関する情報については、外交上のやり取りでもあるため、公開できないものが含まれるが、これまで、安倍内閣総理大臣が自らTPP協定交渉に臨む安倍政権の基本的考え方等について国会や記者会見等の場で説明している。また、お尋ねの市民が参加する団体を含む関係団体や地方公共団体等に対し交渉会合の前後に随時説明会を開くなど、公開できる情報については、状況の進展に応じて、しっかりと国民各層に提供するとともに、交渉に関する意見を募集する機会を設けている。今後とも、できる限り国民への情報提供に努めるとともに、国民の意見等をしっかり踏まえて交渉に臨んでまいりたい。

三について

我が国は、TPP協定交渉に参加するに当たって、交渉参加国間で合意された手続をとった中で秘密保護に関する書簡を交換したが、当該書簡については、TPP協定交渉参加国との信頼関係もあり、詳細についてお答えすることは差し控えたい。

四について

TPP協定交渉参加国が協定に署名した後、協定本体や附属書等が公表されることになると考えられる。TPP協定の国会審議に際しては、今後も丁寧な情報提供に努めてまいりたい。

五及び六について

交渉に係る個別具体的な内容についてお答えすることはできないが、我が国には、美しい田園風景、農村の伝統・文化、国民皆保険制度など世界に誇るべき国柄があり、これらの国柄を断固として守っていく。政府としては、与党と十分連携し、我が国として、守るべきものは守り、攻めるべきものは攻めることにより、国益にかなう最善の結果を追求するという政府の方針に、何ら変更はない。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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