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分譲マンションの高圧一括受電導入における諸問題に関する質問主意書
参議院 第186回 第143号趣旨が明らかではない ×1承知していない ×2個別の事案 ×1
質問本文
現在、首都圏を中心に全国的に分譲マンションの高圧一括受電の導入が進み、それに伴うトラブルも頻発している。高圧一括受電とは、民間の電力会社が東京電力を始めとする九電力会社から単価の安い高圧電力契約を結び、変圧してマンション住民に供給するというもので、それに伴いマンション共用部の電気料金を安くするというものである。
九電力会社から供給される電力ではないため、民間電力会社が設置する受電設備は、自らの保安確保及び波及停電事故防止のため、技術基準遵守義務等の規制を受け、導入時の長時間の停電と数年に一回の数時間の停電を伴う点検が義務化されている。そのため、マンション住民は、導入時と数年に一回の停電リスクを負うことになる。この停電リスクは、計画停電を経験したマンション住民にとってみれば、決して見過ごすことができないものである。在宅医療が広がり、人工呼吸器を装着している患者には、数時間の停電でも命に関わるものである。また、自宅でIT関連の仕事をしている人にとっては、業務妨害にもなる。そのため、分譲マンション住民の中には、高圧一括受電を望まない住民が存在する。しかし、現状は、マンション管理組合総会で、過半数の賛成があれば、高圧一括受電が導入される。一方で、この高圧一括受電は、民間の電力会社と全てのマンション住民との電気利用契約が締結されないと発足しない。そのため、停電リスクを嫌い、契約締結を拒否しているマンション住民に対して、電力会社職員による契約締結の強要や果ては訴訟を提起するなどの脅迫行為が頻発している。このような事態は、是正されなければならない。ついては、以下質問する。
一 政府は、高圧一括受電を業としている民間電力会社の実態を把握しているのか。
二 管理組合総会での高圧一括受電導入の議決は、住民の民間電力会社との契約行為に対してもその議決の効力が及ぶのか。
三 高圧一括受電を業としている民間電力会社の中には、契約締結を拒否しているマンション住民に対して、「区分所有法上の共同利益に反する行為として訴訟も辞さない」との文書で脅迫をして、契約締結を迫る悪質な会社が存在している。この会社は、管理組合の理事会で、他のマンションでも自らこのような脅迫行為の効果があったと語っており、被害は広範囲に及んでいると思われる。このような違法な行為を是正するべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
四 政府は、高圧一括受電マンションにおける停電リスクについて、民間電力会社に対して、点検時及び導入時の電源車の配置を義務付け、マンション住民の希望に応じて、停電リスクを回避させる考えはないか。
五 政府は、高圧一括受電マンションにおける無停電点検の可能性を検討していると承知しているが、その検討状況と無停電点検の導入の可能性について、明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
いわゆるマンション高圧一括受電サービスを提供する事業(以下「受電サービス業」という。)については、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号。以下「法」という。)上、経済産業大臣による事業の許可等を受けなければならない電気事業には当たらないことから、受電サービス業を行う者の具体的な事業内容等については把握していないが、受電サービス業を行う者は、契約自由の原則の下で、顧客にサービスを提供しているものと承知している。
二について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、一般論として、区分所有者集会の決議事項が、共用部分の変更又は共用部分の管理に関する事項に該当するとしても、それが専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならないとされており、当該所有者の承諾を得ない決議は効力を生じないが、御指摘の「高圧一括受電導入」が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすか否かについては、個別具体的な事例に即して判断すべきものであると考えている。
三について
現時点において、政府として、受電サービス業を行う者による御指摘のような行為について把握していない。
四及び五について
受電サービス業を行う者が、法における事業用電気工作物を設置する者に当たる場合であって、電気事業法施行規則(平成七年通商産業省令第七十七号)第五十二条第二項に基づき保安管理業務を委託する場合においては、経済産業省としては、当該受電サービス業を行う者に対し、その設置する事業用電気工作物について、原則として、定期的に、停電させた状態での点検(以下「停電点検」という。)を行うことを求めている。停電点検に関しては、平成二十六年三月十日の産業構造審議会保安分科会電力安全小委員会において、遮断器等の設備は停電させても各住戸は停電させずに点検を行うために受電サービス業を行う者が取り得る方法として、移動用電源の活用等の方法があることについて審議されたが、受電サービス業を行う者に対し、御指摘の「点検時及び導入時の電源車の配置」を義務付けることは考えていない。
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