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国際約束上の児童ポルノの定義に関する質問主意書
参議院 第190回 第67号趣旨が明らかではない ×2
質問本文
二〇一六年三月、児童買春や児童ポルノについて、国連女子差別撤廃委員会により対日勧告が行われ、国連特別報告者が国連人権理事会に報告を提出する見込みとなっている。
これらを控え、国際約束上の児童ポルノの定義と日本の負う義務について政府の立場を確認するため、以下質問する。
一 日本が締結済みの国際約束のうち、児童ポルノを定義するものは、「児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書」、「サイバー犯罪に関する条約」の二つであると認識しているが間違いないか。それ以外に存在する場合には、その名称を列挙されたい。
二 前記一で回答された児童ポルノを定義する国際約束において、児童ポルノの定義に「実在しない児童」について描写されたものを含むものは存在するのか、政府の認識を明らかにされたい。
三 日本が締結済みの国際約束における児童ポルノの定義に「実在しない児童」について描写されたものが含まれないのであれば、日本として、「実在しない児童」について描写されたものについて、児童ポルノとして制限を課す国際約束上の義務を負っていないと考えるが、政府の立場を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
我が国が締結している国際約束において、御指摘の児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書(平成十七年条約第二号。以下「児童の売買等に関する児童の権利条約選択議定書」という。)及びサイバー犯罪に関する条約(平成二十四年条約第七号。以下「サイバー犯罪条約」という。)のほかに「児童ポルノ」について定義しているものはないと承知している。
二について
お尋ねの「実在しない児童」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、児童の売買等に関する児童の権利条約選択議定書第二条(c)は、「児童ポルノ」とは、現実の若しくは擬似のあからさまな性的な行為を行う児童のあらゆる表現(手段のいかんを問わない。)又は主として性的な目的のための児童の身体の性的な部位のあらゆる表現をいうと定義しており、同条(c)に規定される「児童」は、実在する児童であると解され、同条(c)に定義される「児童ポルノ」には、およそ実在しない児童を描写したものは含まれないと解される。
一方、サイバー犯罪条約第九条2bは、性的にあからさまな行為を行う未成年者であると外見上認められる者を、同条2cは、性的にあからさまな行為を行う未成年者を表現する写実的影像を、それぞれ視覚的に描写するポルノを「児童ポルノ」として定義しており、描写されている児童が実在するか否かを問わず規制の対象としていることから、サイバー犯罪条約に規定する「児童ポルノ」には、およそ実在しない児童を描写したものを含むと解される。
三について
お尋ねの「児童ポルノとして制限を課す国際約束上の義務」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、二についてで述べたとおり、児童の売買等に関する児童の権利条約選択議定書に関して、我が国は、およそ実在しない児童を描写した児童ポルノについて、児童の売買等に関する児童の権利条約選択議定書に規定する義務を負うものではない。
また、我が国は、サイバー犯罪条約に関して、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成十一年法律第五十二号。以下「児童ポルノ禁止法」という。)第七条の犯罪に該当する行為以外の行為については、サイバー犯罪条約第九条1d及びe並びに2b及びcの規定を適用しない権利を留保している。児童ポルノ禁止法における「児童ポルノ」の定義については、児童ポルノ禁止法第二条第三項に規定されているところ、先の答弁書(平成二十七年二月十三日内閣参質一八九第一六号)一についてで述べたとおり、およそ実在しない児童を描写したものであれば、この「児童ポルノ」には該当しないと解される。したがって、我が国は、およそ実在しない児童を描写した児童ポルノについて、サイバー犯罪条約に規定する義務を負うものではない。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。