ことばで探す › 参議院 第192回
我が国の無国籍者の地位及びその取扱いに関する質問主意書
参議院 第192回 第59号お答えすることは困難 ×6趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1
質問本文
二〇一六年六月末の在留外国人統計によれば、総在留外国人のうち無国籍者は六百四十人である。しかし、在留資格がない無国籍者は同統計に含まれていない。国際社会に目を向けると、無国籍認定手続きを確立させ、退去強制先のない無国籍者に在留許可を認めるなど、無国籍者を保護する動きが見られる。また、UNHCRも二〇一四年に無国籍を十年間でなくすためのキャンペーンを開始している。他方、日本社会においては、在留資格がない上に送還の見込みも立たない無国籍者は脆弱な立場に置かれており、このような無国籍者の問題を検討しようにも、その実情は必ずしも明らかではない。以上を踏まえ、以下質問する。
一 出入国管理統計年報によれば、二〇〇六年から二〇一四年までの間に退去強制令書を発付された者のうち無国籍者は合計二十九人であるが、このうち、実際に退去強制令書により送還された者は何人か示されたい。
二 出入国管理統計年報によれば、二〇〇六年から二〇一四年までの間に退去強制令書により送還された者のうち無国籍者は合計十八人であるが、このうち、退去強制令書に記載された送還先に送還された者は何人か示されたい。
三 二〇〇六年から二〇一四年までの間に退去強制令書が発付された無国籍者のうち、現在も日本にとどまっている者がいる場合、その人数と日本にとどまっている理由、当該者の日本における法的地位を明らかにされたい。また、そのような者がいることやその法的地位に対する見解を示されたい。
四 退去強制令書の発付時に特定の国籍を認定し、実際に当該国籍の国に送還しようとしたが、何らかの事情で旅券が交付されず、当該国から受入れを拒否される等により送還できない案件が存在する場合、その件数と当該案件への対応を明らかにされたい。
五 退去強制手続きにおいて、被退去強制者の国籍を無国籍であると判断する基準を示されたい。また、当該基準を記載した文書があれば、その文書名を示されたい。
六 出入国管理及び難民認定法第二十六条第二項は、法務大臣が再入国の許可を与えようとしている外国人が「旅券を所持していない場合で国籍を有しないことその他の事由で旅券を取得することができないときは、法務省令で定めるところにより、再入国許可書を交付させるものとする。」と定め、さらに同条第八項は、「第二項の規定により交付される再入国許可書は、当該再入国許可書に係る再入国の許可に基づき本邦に入国する場合に限り、旅券とみなす。」と定め、本邦から外国へ出国し、再び本邦へ入国する際、再入国許可書を旅券代わりに使用することを認めている。そこで、同条第二項に基づき再入国許可書を交付された者について、二〇一四年及び二〇一五年の人数を年ごとに示されたい。また、その再入国許可書の交付を受けた者の国籍・地域欄について、国籍・地域欄の記載内容(無国籍である旨の記載を含む。)ごとの人数に関する統計がある場合には、国籍・地域ごとの内訳を示されたい。
七 国籍法第八条第四号に基づき、二〇〇六年から本年十一月末日までの間に、簡易帰化が認められた者は何人か示されたい。
八 国籍法第二条第三号に基づき、二〇〇六年から本年十一月末日までの間に、生来的に日本国籍が認められた者は何人か示されたい。また、その父母の出身国又は地域の内訳を示されたい。
九 国籍を証明する客観的資料を所持しない者は、ただちに国籍法第二条第三号及び第八条第四号の「国籍を有しない」者に該当するのか、それとも、他の事情も勘案されるのか明らかにされたい。他の事情が勘案される場合、どのような事情か具体的に示されたい。
十 入国管理局において入国・在留審査手続きや退去強制手続きを担う担当官に対し、各国の国籍法に関する研修を行っているか明らかにされたい。行っている場合、その研修内容を示されたい。
十一 地方法務局において出生届や婚姻届に関する事務を担う担当官、帰化申請手続きを担う担当官に対し、各国の国籍法に関する研修や無国籍者への対応に関する研修を行っているか明らかにされたい。行っている場合、その研修内容を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
平成十八年から平成二十六年までの間に退去強制令書が発付された無国籍者二十九人のうち、これまでに送還された者は、二十一人である。
二について
平成十八年から平成二十六年までの間に退去強制令書により送還された無国籍者十八人は、全て、退去強制令書に記載された送還先に送還されている。
三について
平成十八年から平成二十六年までの間に退去強制令書が発付された無国籍者のうち、現在も本邦に在留している者は、八人であり、これらの八人は、在留特別許可又は仮放免許可を受けた者である。これらの八人の「日本にとどまっている理由」については、個人の特定につながる情報が含まれているため、お答えすることは差し控えたい。
後段のお尋ねについては、お尋ねの「そのような者がいることやその法的地位に対する見解を示されたい」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。
四について
お尋ねの「何らかの事情で旅券が交付されず、当該国から受入れを拒否される等により送還できない案件」の件数については、その件数の統計をとっておらず、お答えすることは困難であるが、そのような事案が生じた場合は、一般的には、当該国政府に対して引き続き協力要請を行うこととなる。
五について
お尋ねの「当該基準を記載した文書」は存在しないが、実務上、退去強制手続において、容疑者が旅券(上陸審査時に有効であったがその後失効したものを含む。)その他身分事項を証する書類を有する場合はこれに基づき、それ以外の場合は容疑者の親の国籍、当該親の本国の国籍関係法令等に基づき、当該容疑者について特定の国籍を保持しているという事実を確認することができない場合に無国籍と判断することとしている。
六について
お尋ねの「再入国許可書を交付された者」の人数及びその「国籍・地域ごとの内訳」については、統計をとっておらず、お答えすることは困難であるが、平成二十六年及び平成二十七年における再入国許可書の交付件数(再交付件数を含む。以下同じ。)は、平成二十六年が千八百五十一件、平成二十七年が千七百四十一件である。
また、再入国許可書の国籍・地域別の交付件数は、「韓国」、「朝鮮」、「中国」、「台湾」、「米国」、「インドシナ三国」、「無国籍」及び「その他」に分類して集計しているところ、その内訳は、平成二十六年が、「韓国」三百八十二件、「朝鮮」三百七十六件、「中国」二件、「台湾」十五件、「米国」零件、「インドシナ三国」三百十八件、「無国籍」一件、「その他」七百五十七件、平成二十七年が、「韓国」三百八十四件、「朝鮮」三百四十七件、「中国」三件、「台湾」二十三件、「米国」一件、「インドシナ三国」二百十四件、「無国籍」七件、「その他」七百六十二件である。
七について
お尋ねの人数については、統計をとっておらず、お答えすることは困難である。
八について
お尋ねの人数及び「その父母の出身国又は地域の内訳」については、統計をとっておらず、お答えすることは困難である。
九について
国籍法(昭和二十五年法律第百四十七号)第二条第三号及び第八条第四号の「国籍を有しない」に該当するか否かの判断については、国籍を証明する客観的資料を所持していないことのみならず、個別の事案における具体的な事情を踏まえた上で総合的に行っているものであり、どのような事情を考慮するかについて一概にお答えすることは困難である。
十について
入国管理局の職員が受講する我が国の国籍法に関する研修において、諸外国の国籍法の考え方等についても説明している。
十一について
法務局において、法務局及び地方法務局の戸籍・国籍事務担当職員を対象に、渉外戸籍事件の処理及び帰化事件の調査を行うに当たり必要な知識を習得させる目的で、無国籍者に関する我が国の制度を含め日本の国籍及び外国の国籍の得喪に関する制度についての研修を実施している。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×6趣旨が明らかではない ×1個別の事案 ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。