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私立幼稚園への支援拡充に関する質問主意書

参議院 第196回 第14号趣旨が明らかではない ×1

提出者
参議院
提出日
2018年2月9日
内閣転送 2018年2月14日
答弁書受領日
2018年2月20日
提出から11日
答弁の項目数
4
質問 1,543字/答弁 1,133字

質問本文

政府は、一億総活躍社会の実現等に向け、仕事と家庭の両立を図るべく、待機児童対策を行っている。平成二十九年十二月に閣議決定した「新しい経済政策パッケージ」においては、待機児童解消策として「子育て安心プラン」を前倒しし、二〇二〇年度末までに三十二万人分の受け皿整備を行うこと、保育士の確保や処遇改善に取り組むこととしている。

このように国・都道府県・市区町村においては保育に係る予算が拡充されており、その結果、幼児教育に対する支援との格差が拡大しているのではないかと懸念される。建学の精神に基づき幼児教育を担ってきた私立幼稚園に対する支援を拡充すべきとの問題意識を踏まえ、以下のとおり質問する。

一 横浜などの都市部を中心に、駅周辺の保育所が不足気味である一方、郊外の保育所には余裕があるという事例もあると承知している。郊外を含め既存の保育所の入所率を百パーセントとすることは待機児童解消に有効であるが、利便性などを優先して高額な予算を付けて駅周辺の保育所が新設されている状況にある。郊外の保育所入所を促進すれば、施設新設や保育士確保に係る経費も少なくて済むと考えるが、政府の見解を伺う。

二 保育所の新増設が進む中で保育士の人材確保が課題となっているが、幼稚園教諭の人材不足もまた深刻な状況である。すでに、保育士資格と幼稚園教諭の免許状を併有する学生が、保育所と幼稚園で取り合いになっており、保育士の処遇改善が進むことで、私立幼稚園の人材確保は益々厳しくなっている。そのため、私立幼稚園では人材確保のために教諭の賃上げを行っているが、これにより経営が圧迫されている状況がある。政府はこうした状況を把握しているのか。

三 政府は、保育士の就業継続支援として、保育士の宿舎を借り上げるための費用の全部又は一部を支援する保育士宿舎借り上げ支援事業を実施している。一定の条件の下、最大で月八万二千円の家賃補助を行うというものであるが、同事業は幼稚園教諭の人材確保を更に困難なものにしている。私立幼稚園教諭に対しても、住宅支援策を実施するなどの処遇改善が必要であると考えるが、政府の見解を伺いたい。

四 安倍総理は、施政方針演説において保育士の処遇改善を力強く語っているが、幼稚園教諭の処遇改善については全く念頭にないのではないかとの危惧の念を抱かずにはいられない。待機児童対策の一翼を担っている私立幼稚園教諭についても、公平性の観点から、保育士に相当する処遇改善に向けた支援が必要であると考える。政府は、平成三十年度予算において、私立幼稚園教諭の処遇改善に向けてどのような措置を講じているのか、保育士と対比しつつ説明されたい。

五 新しい経済政策パッケージでは、三歳から五歳までの全ての子供たちの幼児教育を無償化するとしているが、幼稚園の預かり保育の無償化への対応は判然としない。幼稚園の預かり保育が無償化の対象外となれば、無償化の対象となる保育所等に入所希望者が殺到し、待機児童が増えることにもなりかねず、待機児童対策に逆行すると考える。私立幼稚園の預かり保育を無償化の対象にすべきであると考えるが、政府の見解はいかがか。

六 新しい経済政策パッケージの二兆円規模の財源については、消費税増収分から約一兆七千億円を、残りの三千億円については「事業主拠出金」を充てるとされている。事業主拠出金による増額分は企業主導型保育事業と零歳から二歳児相当分の保育の運営費に活用することとされている。事業主拠出金には私立幼稚園や認可外保育所等からの拠出金も含まれるにもかかわらず、私立幼稚園や認可外保育所等が増額分の使途の対象とならないことは釈然としない。事業主拠出金の使途の根拠を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「郊外の保育所」の活用については、地域の保育ニーズに応じた保育の提供体制の確保に有効であると考えており、既存施設の効率的な利用により、御指摘の「施設新設や保育士確保に係る経費」の抑制にも一定の効果があると考えている。政府としては、市町村(特別区を含む。以下同じ。)が送迎バス等の活用により、児童が自宅から遠距離にある保育所等を利用することを可能にする事業を実施する際、その実施に要する費用の一部の補助をしているところであり、こうした取組を通じて、地域の保育ニーズに応じた市町村による保育の提供が進むよう引き続き支援してまいりたい。

二から四までについて

お尋ねの「こうした状況」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、私立の幼稚園の経営状況は、平成二十九年に内閣府が実施した「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」等により把握している。

その上で、保育士の給与については、平成二十九年度から、子ども・子育て支援新制度の下で、新たに年額二パーセント相当の処遇改善を行うとともに、保育士としての技能・経験を積んだ職員について月額四万円等の追加的な処遇改善を行う等の取組を行っており、平成三十年度予算においてもこれらに要する経費を計上しているところ、私立の幼稚園のうち特定教育・保育施設(子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)第二十七条第一項に規定する特定教育・保育施設をいう。以下同じ。)である幼稚園に勤務する教諭等の給与については、保育士の給与と同様に、平成二十九年度から右に述べた取組を行い、平成三十年度予算においてもこれらに要する経費を計上し、私立の幼稚園のうち特定教育・保育施設ではない幼稚園に勤務する教諭等の給与については、平成二十九年度から私立高等学校等経常費助成費補助金により処遇改善に対する支援を行う等の取組を行っており、平成三十年度予算においてもこれらに要する経費を計上しているところである。

五について

お尋ねについては、新しい経済政策パッケージ(平成二十九年十二月八日閣議決定)において、「幼稚園、保育所、認定こども園以外の無償化措置の対象範囲等については、専門家の声も反映する検討の場を設け、現場及び関係者の声に丁寧に耳を傾けつつ、保育の必要性及び公平性の観点から、来年夏までに結論を出す」としている。

六について

お尋ねの事業主拠出金の増額は、待機児童の解消を目指して平成二十九年六月二日に公表した「子育て安心プラン」の実現に資するためのものであり、その使途については、同プランの実施に必要となる御指摘の「企業主導型保育事業と零歳から二歳児相当分の保育の運営費」に充てることとしている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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