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時間外労働の上限規制の実効性を担保するための「労働時間の適正な把握」に関する質問主意書
参議院 第196回 第158号個別の事案 ×1
質問本文
「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(以下「働き方改革関連法」という。)に定められた時間外労働の上限規制の実効性を確保するためには、使用者が労働時間を適正に把握する必要がある。三六協定で定める労働時間の延長時間を法律による上限の時間に合わせても、使用者が労働時間を適正に把握し、実際の労働時間が当該協定で定めた延長時間を超えないようにしなければ、時間外労働の上限規制を行う意味がなくなる。また、時間外の労働時間を使用者側に自己申告する場合に、過少申告をさせるようなことがあってはならない。
一 過労死や過労自殺が認定された事案の中には、使用者が把握している労働時間と労働基準監督署が認定した労働時間との間に乖離があったケースが見られる。労働時間を適正に把握するためには、使用者の現認や客観的な方法により把握しなければならないと法令で規定するだけでは足りず、使用者が労働時間の適正な把握を怠った場合には当該使用者に罰則を適用することにより、労働時間の適正な把握がより確実に実施されるようにするべきではないか。働き方改革関連法において、なぜ当該罰則規定を設けることとしなかったのか、説明されたい。
二 厚生労働省は平成二十九年一月二十日に「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を策定した。このガイドラインに、労働時間を客観的な方法により把握することを使用者に義務付ける規定を設けるとともに、使用者により労働時間が客観的に把握されない場合には労働紛争時の労働時間の証明責任は使用者にある旨定めれば、労働時間の適正な把握に資するのではないか。これに対する見解を伺う。
三 労働時間の記録については、労使双方の共有情報であり、労働者が求めればいつでも開示されるものであるべきと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一から三までについて
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)においては、第三十二条において労働時間の限度を設けるとともに、第三十七条において時間外労働等についての割増賃金の支払を義務付けており、使用者が労働時間を適切に把握していなかったこと等により、これらの規定に違反した場合には、第百十九条において、六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処することとされている。また、同法第百八条及び第百九条においては、使用者は、賃金計算の基礎となる事項を賃金台帳に記入し、保存しなければならないとされており、使用者が賃金台帳に労働時間数を記入していない、故意に虚偽の労働時間数を記入した、労働時間の記録に関する書類について保存していない等の場合には、同法第百二十条において、三十万円以下の罰金に処することとされている。このため、労働時間の把握自体については、罰則を設けていない。
その上で、御指摘のガイドラインにおいては、使用者は労働時間を適正に把握するなど労働時間を適切に管理する責務を有していることや、使用者が労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、記録する方法として、使用者の現認による確認のほか、タイムカードやパソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認することが原則であることなどを規定しており、労働時間の適正な把握に資するものとなっていると考える。
また、御指摘の「労働紛争時の労働時間の証明責任」については、個別の事案に応じて裁判所において判断されるものである。
さらに、労働基準法第百八条及び第百九条の規定による労働時間に係る記録、保存については、監督機関による労働時間等の把握、使用者による適正な賃金支払等の観点から義務付けられているものであり、御指摘の労働時間の記録の開示については、個々の労使間で決定されるものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。