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カジノ解禁の必要性とIR実施法案の制度設計に関する質問主意書

参議院 第196回 第212号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

提出者
参議院
提出日
2018年7月19日
内閣転送 2018年7月20日
答弁書受領日
2018年7月27日
提出から8日
答弁の項目数
4
質問 1,306字/答弁 1,143字

質問本文

平成二十八年十二月、第百九十二回国会において「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(以下「IR推進法」という。)が成立した。政府はIR推進法の規定に基づき、特定複合観光施設区域整備法案(以下「IR実施法案」という。)を提出しているが、カジノ解禁の必要性や是非を始めとして、導入に際する制度設計に関し、多くの疑義が指摘されている。

これに関連し、以下の通り質問する。

一 入場料の水準について、政府の有識者会議における昨年七月の「取りまとめ」では、IR推進法の国会審議を踏まえ、安易な入場抑止を図りつつ、日本人利用客等に過剰な負担とならないよう、金額を定めるべきとされていた。

当初、国内居住者のカジノ入場料を二千円にするとの政府案が報道されていたが、最終的に六千円となった経緯、また、六千円という額の根拠を示されたい。

二 カジノ施設の面積制限について、IR推進法の発議者は、「カジノ単体を認めるのではない」という説明をしている。この説明からすれば、カジノはIRのごく一部である、という位置付けになるのが自然ではないかと考える。一方、IR実施法案におけるカジノ面積制限は、「ゲーミング区域」をIR施設の延床面積の三%とすることのみで、絶対値による上限規制は設けないこととされている。この「ゲーミング区域」を基準とするのは、シンガポールの例を参考にしていると承知しているが、なぜ、カジノ施設の延床面積を規制しないのか。この規制方法は、大規模なカジノが設置されることを可能にするものであり、規制が不十分であると考えるが、政府の見解を示されたい。

三 政府は現在、「EBPM」というエビデンスに基づいた政策立案を進めようとしている。IR推進法では、カジノ解禁の目的として、「観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資する」ことが掲げられているが、これらの目的がカジノ解禁で達成されることを、エビデンスに基づき説明できることが必要と考える。

カジノ解禁を目指すに当たり、エビデンスとして示すべきものの一つとして経済効果が挙げられると考えられるが、衆議院での議論において、経済効果の試算を行っていないことが明らかとなった。経済効果が明らかでない中で、シンガポールでうまくいったからといって、前提条件が異なる日本でもIRをつくれば観光及び地域経済の振興に寄与するとともに、財政の改善に資する、と断定することはできないのではないか。一定のモデルに基づくなどして経済効果を試算し、エビデンスを示す必要があると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

四 日本政府観光局の推計によれば、平成二十九年の海外からの訪日外客数は二千八百六十九万人に達し、過去最高となっている。航空路線の拡充や査証要件の緩和などにより、順調に外国人観光客が増えているのであれば、今、ギャンブル依存症などの弊害が発生するおそれがあり、多くの国民が反対しているカジノを設置しなくてもよいのではないか、と考える。

外国人観光客数が着実に伸びている中で、副作用の大きいカジノ解禁を行う必要性について、政府の考えを示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「入場料の水準」に関しては、特定複合観光施設区域整備推進会議取りまとめ(平成二十九年七月三十一日特定複合観光施設区域整備推進会議)において、「安易な入場抑止を図りつつ、日本人利用客等に過剰な負担とならないよう、金額を定めるべきである」とされており、当初は入場料を二千円としていたが、その後の議論において安易な入場抑止をより重視すべきとの認識に至ったことから、より高い水準として六千円に修正して国会に提出したものである。

二について

お尋ねの「カジノ施設の面積制限」については、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案に対する附帯決議」(平成二十八年十二月十三日参議院内閣委員会)において「特定複合観光施設全体に占めるカジノ施設の規模に上限等を設けるとともに、あくまで一体としての特定複合観光施設区域の整備が主眼であることを明確にすること」とされていることを踏まえ、平成三十年七月二十日に成立した特定複合観光施設区域整備法(平成三十年法律第八十号)第四十一条第一項第七号では、「カジノ施設のカジノ行為区画のうち専らカジノ行為の用に供されるものとしてカジノ管理委員会規則で定める部分の床面積の合計が、カジノ事業の健全な運営を図る見地から適当であると認められるものとして政令で定める面積を超えないこと」をカジノ事業の免許の基準として規定しているところである。

同号において、カジノ施設の規模に関する規制の対象とする部分について、「カジノ施設のカジノ行為区画のうち専らカジノ行為の用に供されるものとしてカジノ管理委員会規則で定める部分の床面積」としたのは、カジノ行為への依存防止等の観点からカジノ施設の規模を適切に制限しつつ、特定複合観光施設による観光及び地域経済の振興の効果を最大限に発揮させるためには、カジノ行為に使用される機器等が設置され、その用に供される部分を直接的に規制の対象とすることが適当であると考えたことによるものである。

三について

お尋ねの「経済効果」については、特定複合観光施設の数、規模及び内容、設置場所及びその周辺地域の状況等に左右されるものであり、これらが明らかでないことから、具体的に試算することは困難である。

四について

お尋ねの「副作用の大きいカジノ解禁」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(平成二十八年法律第百十五号)において、カジノ施設を含む特定複合観光施設区域の整備を推進することが国の責務とされていること等を踏まえ、我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するため、御指摘の特定複合観光施設区域整備法案を第百九十六回国会に提出したものである。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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