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NHKの委託業者による個人情報漏洩に関する質問主意書

参議院 第200回 第86号

提出者
参議院
提出日
2019年12月3日
内閣転送 2019年12月9日
答弁書受領日
2019年12月13日
提出から10日
答弁の項目数
5
質問 1,247字/答弁 1,123字

質問本文

NHK名古屋放送局は、令和元年十一月八日、愛知県内での受信料の集金業務などを委託していた会社の社長が、契約者の個人情報を悪用して特殊詐欺に関与した疑いがあると発表した。被害者は少なくとも三名で、キャッシュカードを盗まれ現金を引き出されるなどの被害を受けたとのことである(以下「本事案」という。)。

同局は、漏洩した個人情報について、「名古屋市と春日井市内の受信契約者の「氏名」、「住所」、「電話番号」、「口座振替用の金融機関名」で、二十三人分」としている。これは善良な市民生活者を不安に陥れる非常に悪質な行為であり、看過出来る事案ではない。

「放送受信者等の個人情報保護に関するガイドライン」第十二条第三項では「受信者情報取扱事業者は、放送受信者等の個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合は、その取扱いを委託された個人データの安全管理が図られるよう、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。」と定められている。

そこで、本事案を踏まえ、以下質問をする。

一 総務大臣は事業の所管大臣として、本事案について個人情報保護委員会への報告を行ったか。

二 前記一について、総務大臣が個人情報保護委員会へ報告を行った場合、その報告の内容を明らかにされたい。また、報告を行っていない場合、その理由を伺いたい。

三 総務大臣は、本事案について個人情報の保護に関する法律第四章第三節に基づき、指導及び助言、立入検査や勧告などの措置を講じたか。

四 前記三について、総務大臣が個人情報の保護に関する法律に基づく措置を講じた場合、その措置の内容を明らかにされたい。また、措置を講じていない場合、その理由を伺いたい。

五 総務大臣が一般財団法人放送セキュリティセンター(SARC)から受けた本事案についての報告のうち、「事案の概要」、「漏洩が発覚した委託先法人名」、「漏洩、滅失又は毀損した情報の内容」、「漏洩、滅失又は毀損した情報に係る本人の数」、「発生原因」、「二次被害(のおそれを含む。)の有無(被害がある場合はその内容)」、「本人への対応」、「再発防止策」の内容について明らかにされたい。

六 NHK名古屋放送局は本事案を受け、「十一月十五日までに全国の委託先法人に対して個人情報の管理状況などについて緊急点検を実施する」としているが、緊急点検の内容とその結果を明らかにされたい。

七 総務大臣は、前記六の緊急点検の内容とその結果を把握しているのか。把握していない場合、今後把握したうえで開示する予定はあるか。

八 個人情報の保護に関する法律が施行された平成十五年から現在まで、NHKが契約・収納業務を委託した法人がNHK受信契約者の個人情報を漏洩した事案の件数と、それぞれの事案の内容について具体的に明らかにされたい。

九 総務大臣は、NHKが契約・収納業務を委託した法人による個人情報漏洩の再発防止策として、具体的にどのような措置を講じていく考えか伺いたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一、二及び五について

御指摘の「本事案」については、令和元年十一月十三日に総務省から個人情報保護委員会事務局宛てに通知している。その「内容」については、日本放送協会(以下「協会」という。)が公表している以上のことを明らかにすることは、今後の対応に支障を来すおそれがあるため、これを明らかにすることは差し控えたい。

三及び四について

御指摘の「本事案」については、協会から一般財団法人放送セキュリティセンターを通じて総務省及び個人情報保護委員会が既に任意に報告を受けていること、また、協会において受信料の契約・収納業務の委託先の選定、監督等の在り方及び協会が保有する個人情報の管理の在り方を検討することとしていること等から、政府としては、現時点において、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第四十条の規定による立入検査等、同法第四十一条の規定による指導及び助言並びに同法第四十二条の規定による勧告及び命令の措置を講じていない。

六及び七について

御指摘の「緊急点検」については、協会において、令和元年十一月十三日から同月十五日までの間、全国の受信料の契約・収納業務の委託先法人に対し、個人情報の管理状況に関する点検を実施し、改善が必要な委託先法人に指導を行ったものと承知しており、当該点検及び指導の内容並びにその結果の開示については、協会において検討すべきものと考えている。

八について

御指摘の「NHKが契約・収納業務を委託した法人がNHK受信契約者の個人情報を漏洩した事案」については、個人情報の保護に関する法律第四章の個人情報取扱事業者の義務等に関する規定が施行された平成十七年四月一日から現在までに九事案あり、そのうち受信料の契約・収納業務の委託先法人の役員又は社員が自ら第三者に提供したものが三事案、盗難によるものが六事案であると協会から聞いている。

九について

御指摘の「NHKが契約・収納業務を委託した法人による個人情報漏洩の再発防止策」については、まずは協会の受信料の契約・収納業務の委託先を監督及び指導する立場にある協会において講じられるべきものと考えており、協会が、受信料の契約・収納業務の委託先の選定、監督等の在り方及び協会が保有する個人情報の管理の在り方について検討することとしているものと承知している。また、放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第七十二条第二項の規定に基づき協会の平成三十年度の業務報告書に付する総務大臣意見において、受信料に係る契約・収納業務等業務全般や協会全体の個人情報保護に関し、抜本的な再発防止策を講じ、寄せられる苦情や意見も踏まえ不断の見直しを更に行っていくことを求めている。

参議院の原文

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