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PFOS流出の原因究明及び環境補足協定に基づく立入調査の実効性に関する質問主意書
参議院 第210回 第66号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1
質問本文
一 人体に有害と言われる有機フッ素化合物「PFOS」の検出が、各地の米軍基地周辺で相次いでいる。汚染源となり得る工場等が周辺に存在しない地域もあり、米軍基地がPFOS汚染源ではないかと限りなく推定されるとする声が強い。
米側は基地周辺でのPFOS検出との因果関係を認めようとしないが、否定の根拠も示さなければ、調査の内容も公表していない。米軍基地が汚染源である可能性を完全には否定できない以上、その可能性も含めた原因究明が必要と考えるが政府の認識を伺う。また、その可能性も折り込んだ原因究明の方法としてどのようなことが想定されるのか具体的に示されたい。
二 沖縄県では、市民団体の調査の結果、PFOSの血中濃度については宜野湾市や嘉手納町、金武町など全ての地域で環境省が昨年実施した全国調査の平均値を上回り、最も高かった北谷町では全国の三・一倍となった。
市民団体は、県民の健康を守るために今回の調査結果をもって、基地周辺住民に対する大規模かつ詳細な血中濃度調査の実施を求め、今後も国や県に要請を続けるとしているが、国はこの要請に対してどのように回答するか。
三 先述した原因究明方法の一つとして、日米地位協定の「環境補足協定」で認められた地元自治体による立入調査が想定される。この環境補足協定は有害物質の流出など在日米軍基地に起因する環境汚染事故をめぐり、二〇一五年に締結された。今回のPFOS流出に際しても、神奈川県に所在する在日米軍厚木基地内への立入調査が本年十月六日に実施され、神奈川県内では環境補足協定に基づく初めての立入調査となった。
しかし、その進め方は米軍の裁量に委ねられている。すなわち、環境補足協定に関する日米の合意では立入りについて、「合衆国軍隊の(中略)運用を妨げない方法によってのみ行うことができる」とされ、実施できた調査項目は希望した一部に過ぎなかった。そのため実態が解明できない名ばかりの調査で不十分との声が上がっている。
自治体が希望した調査項目の一部を米軍側が拒否する場合、政府は米軍側にその理由を説明するよう働きかけるべきではないか。
四 環境補足協定では、米側の調査の受入れ義務までは明記されていない。そのため厚木基地と異なり、立入調査を認めないケースも出ている。まさにこのような事態で立入調査できないとすれば、環境補足協定そして地元自治体の立入調査の実効性が問われるのではないかと考えるが、政府の認識を伺う。
五 立入調査による検査結果を公表する際にも環境補足協定に基づく日米間の協議が必要となるとされる。過去には沖縄県が立入調査を実施したものの、結果の判明から公表まで五か月程度かかった事例もあるという。健康に関連する調査は、結果の公表の遅れが健康被害の発生や拡大に影響を与える可能性もある。立入調査の結果の公表は原則として結果が判明次第行うべきと考えるが政府の見解を示されたい。また、結果が判明してもすぐに公表しないケースがあるのはどのような理由によるものか明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
ペルフルオロ(オクタン―一―スルホン酸)(以下「PFOS」という。)については、様々な用途で使用されてきたところであり、現時点において、在日米軍施設及び区域の周辺におけるPFOSの検出と米軍の活動との因果関係は明らかではないが、現在、PFOSに関する最新の科学的知見の収集等に努めているところであり、お尋ねについて予断をもってお答えすることは困難である。
二について
お尋ねについては、PFOSの血中濃度と健康影響との関係を評価するための科学的知見は十分でなく、また、現時点で、沖縄県においてPFOSに関連した健康影響が生じているとの情報はないものと承知しており、まずは、PFOSに関する最新の科学的知見の収集等に努めてまいりたい。
なお、環境省が昨年度実施した「化学物質の人へのばく露量モニタリング調査(パイロット調査)」は、日本人のPFOSの血中濃度の平均的な値を把握する調査設計とはしていないことから、当該調査と御指摘の「市民団体の調査」におけるPFOSの血中濃度の高低を比較することは適当でない。
三及び四について
お尋ねの意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「立入り」については、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定を補足する日本国における合衆国軍隊に関連する環境の管理の分野における協力に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(平成二十七年外務省告示第三百五十一号)第四条において、日米両国は、「特定された日本国の当局が次に掲げる場合における施設及び区域への適切な立入りを行うことができるよう合同委員会が手続を定め、及び維持することに合意」しており、同条(a)において「環境に影響を及ぼす事故(すなわち、漏出)が現に発生した場合」を挙げている。さらに、平成二十七年九月二十八日に開催された、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号)第二十五条1の規定に基づき設置された合同委員会(以下「日米合同委員会」という。)において、「環境に影響を及ぼす事故(すなわち、漏出)が現に発生した場合」における立入手続の詳細について、「日本国政府、都道府県又は市町村の関係当局は、地方防衛局又は防衛事務所を通じて、現地米軍司令官を介して在日米軍司令官又はその指名する者に対し、漏出への対処に当たる合衆国軍隊の措置について、日本国政府、都道府県又は市町村の関係当局が現地視察を行うことを認めるよう申請することができる。在日米軍司令官又はその指名する者は、地域社会との友好関係を維持し、及び環境の管理のための協力を強化することを希望して、申請に対して全ての妥当な考慮を払う。在日米軍司令官又はその指名する者は、回答を行うに当たり、申請を認めることが軍の運用を妨げるか、部隊防護を危うくするか、又は施設及び区域の運営を妨げるか否かについて考慮し、実行可能な限り速やかに回答する。申請が認められる場合には、当該視察は、漏出への対処に当たる合衆国軍隊の措置又はその他の運用を妨げない方法によってのみ行うことができる。」と合意されている。政府としては、こうした枠組みが地元の方々の関心に応えられるように運用されていくことが重要であると考えており、在日米軍施設及び区域の内外での環境対策が実効的なものとなるよう、引き続き取り組んでいく考えである。
五について
日米両政府は、平成二十七年九月二十八日に開催された日米合同委員会において、「これらの視察の実施及びサンプルの採取のための方法及び手続並びにサンプル調査の際に用いられる基準及びその結果の共有については、環境分科委員会を含む合同委員会の枠組みを通じて両国政府の関係当局が取り扱う。」と合意している。政府としては、当該合意に従い、日米合同委員会の枠組みを通じて、公表時期を含め、視察の結果の共有について米国政府とやり取りを行っているが、日米間のやり取りの詳細について明らかにすることは、米国との関係もあり、差し控えたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。