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「難民該当性判断の手引」に関する質問主意書

参議院 第211回 第136号趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1

提出者
参議院
提出日
2023年6月20日
内閣転送 2023年6月21日
答弁書受領日
2023年6月30日
提出から10日
答弁の項目数
3
質問 919字/答弁 844字

質問本文

一 我が国の難民認定者数が少ない大きな原因は、現行の出入国管理及び難民認定法上、難民の定義として「難民条約の適用を受ける難民」とあるだけで難民認定の基準が存在しないため、難民認定が恣意的・不透明に行われていることにある。出入国在留管理庁は、難民認定制度に関する専門部会から難民該当性に関する規範的要素を一般化・明確化すべきとの提言を受け、本年三月「難民該当性判断の手引」を策定・公表した。この手引は、難民条約上の迫害理由の一つである「特定の社会的集団の構成員であること」の内容として、性的マイノリティであることやジェンダーによる差別的取扱いを明記するなど、新しい内容も含まれるが、齋藤法務大臣は、手引を公表した日の記者会見で、認定率の上昇や難民の認定範囲の拡大には否定的な見解を示した。

この「難民該当性判断の手引」は、今までの難民認定の基準を変えるものなのか否か、また、これによって難民に認定されやすくなるのか。政府の見解を示されたい。

二 「難民該当性判断の手引」によると、「迫害」とは、「生命、身体又は自由の侵害又は抑圧及びその他の人権の重大な侵害を意味」するとあり、生命や身体の自由以外の「その他の人権」に対する侵害を含んでいるが、従来より、我が国では迫害を生命と身体の自由に限定する傾向が強いとの指摘がある。そして、手引の迫害についての記述の続きには、「主に、通常人において受忍し得ない苦痛をもたらす攻撃ないし圧迫であって、生命又は身体の自由の侵害又は抑圧をいうと考えられる」とあり、生命や身体の自由を中心に考えていると言わざるを得ない。「その他の人権の重大な侵害」としては、生活手段の剥奪や精神に対する暴力等が例示されているのみであるが、難民認定申請者の参考となるような具体例をもっと挙げるべきではないか。この点について政府の見解を示されたい。

三 「難民該当性判断の手引」は、法律の根拠に基づいて作られたものではなく、出入国在留管理庁がこれまでの実務や裁判例を明文化したものに過ぎない。難民認定判断の透明性確保のためには、難民認定の基準を法律上規定する必要があると考えるが、これに対する政府の見解を示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

御指摘の「今までの難民認定の基準」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「難民該当性判断の手引」(令和五年三月二十三日付け入管庁入第六百五十四号出入国在留管理庁長官通知)は、我が国の実務上の先例や裁判例を踏まえ、また、諸外国の実務等も参考にしつつ、難民に該当するか否かの判断において考慮すべきポイントを整理するなどしたものであり、これまでの難民に該当するか否かの判断を変えるものではなく、難民認定数を増加させることを意図しているものではないが、難民に該当するか否かの判断において考慮すべきポイントが整理され公表されたことにより、これを踏まえた難民認定申請(出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第六十一条の二第一項の難民の認定の申請をいう。以下同じ。)が行われることは予想されるところであり、その結果として、迅速な難民認定につながる可能性はあるものと考えている。

二について

「難民該当性判断の手引」は、御指摘の「その他の人権の重大な侵害」に関する具体例も含め、我が国の実務上の先例や裁判例を踏まえ、また、諸外国の実務等も参考にしつつ策定したものであり、「難民該当性判断の手引」の内容は今後も更新され得るものであるところ、御指摘の点も含め、その内容について、今後検討してまいりたい。

三について

難民認定申請があった場合は、難民認定申請の内容により個別に審査し、難民の地位に関する条約(昭和五十六年条約第二十一号。以下「難民条約」という。)第一条の規定又は難民の地位に関する議定書(昭和五十七年条約第一号)第一条の規定により難民条約の適用を受ける者を、難民と認定することとなるところ、その際に確認することとなる各国の情勢や難民認定申請をした者の事情は多様であり、変化し得るものであることから、そもそも一律かつ定型的に判断できる程度に明確かつ具体的な基準を定めることは困難であり、御指摘の「難民認定の基準を法律上規定する」ことは適当ではないと考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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