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束ね法案及び新規制定の法律案に関する第三回質問主意書
参議院 第211回 第53号趣旨が明らかではない ×3
質問本文
私が提出した「束ね法案及び新規制定の法律案に関する再質問主意書」(第二百十一回国会質問第四一号。以下「前回主意書」という。)に対する答弁書(内閣参質二一一第四一号。以下「前回答弁書」という。)を踏まえ、改めて質問する。
一 前回主意書の一において、「令和元年から令和五年までの五年間の常会に提出された又は提出する新規制定の法律案について、既存の法律の規定の特例となる内容を規定しようとするものの件数」を質問したところ、前回答弁書の「一について」では、「「新規制定」の法律案のうち、法律案の題名に「特例」又は「特別措置」が含まれるものの数」が答弁された。新規制定の法律案の題名に「特例」又は「特別措置」が含まれていないものであっても、その内容を見ると、複数の既存の法律の規定について特例を設けようとするものもありうる。また、「「既存の法律の規定の特例となる内容」の意味するところが必ずしも明らかではない」とされたが、例えば、「我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案」(第二百十一回国会閣法第一号)は、「特別会計に関する法律」(平成十九年法律第二十三号)、「独立行政法人国立病院機構法」(平成十四年法律第百九十一号)及び「独立行政法人地域医療機能推進機構法」(平成十七年法律第七十一号)の規定について特例を設けようとしている。この例のような法律案でその題名に「特例」又は「特別措置」が含まれていないもの及び前回答弁書の「一について」で政府が答弁した法律案の題名に「特例」又は「特別措置」が含まれているものは、政府が答弁する束ね法案の件数に含まれるのか明らかにされたい。
二 前記一で例示したような法律案は、複数の既存の法律の規定について特例を設けることによって既存の法律による法的効果とは異なる法的効果を得ようとするものであり、その意味においては、複数の既存の法律の規定を改正する束ね法案と類似することとなる。そのため、前記一で例示したような、複数の既存の法律の規定について特例を設けようとする新規制定の法律案については、束ね法案と同様に、国会審議の形骸化を招来するとともに、国会議員の表決権を侵害しかねず、また、どの法律がどのように改正されるのか等が国民に分かりづらくなり、適切な情報公開とはならないおそれをはらんでいるとも考えられるが、政府の見解を明らかにされたい。
三 政府は、前回答弁書の「二、三及び五について」において、「「近年において束ね法案が相対的に増加している」との認識(中略)は有していない。」と答弁している。しかし、近年において束ね法案が相対的に増加していることは、前回主意書の二で数値を挙げて具体的に示したとおりであり、これは私の質問に対する政府の答弁(内閣参質二一一第二六号)に基づいているのであるから、認識を有していないとの政府の答弁は甚だ疑問である。近年において束ね法案が相対的に増加していること自体は、客観的事実として認めるべきではないか。政府の見解を示されたい。
四 前回主意書の四において、政府が束ね法案の形式で国会に提案してきた結果、私が再三指摘してきた束ね法案の問題点が生じかねないことについて、提案者たる政府としてどのように認識しているのか問うたところ、前回答弁書の「四について」では、「丁寧な説明や内容の周知に努めてきた」との答弁はあったものの、「国会の審議の在り方は、国会で御判断いただくもの」と従来の答弁を再び行っている。国会審議の在り方は国会が判断するのは当然であって、ここで問うているのは、法案の審議を願い出る立場にある政府として、束ね法案という形式であっても国会審議の形骸化を招来することや国会議員の表決権を侵害することはないとの認識の下で、束ね法案の形式で提案しているのかということである。改めて明確に答弁されたい。
五 私が提出した「束ね法案に関する第三回質問主意書」(第百九十回国会質問第七九号)の六において、「各省等の所管である法律の改正を内閣官房の所管で行おうとするのは、内閣の重要施策について、内閣官房・内閣府が政策の方向付けに専念し、各省等が中心となって政策を推進することができるよう、内閣官房等のスリム化を図った「内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能の強化のための国家行政組織法等の一部を改正する法律」(平成二十七年法律第六十六号)の趣旨に逆行する」ことを指摘したところ、これに対する答弁(内閣参質一九〇第七九号)では、同法は、「国の行政機関が、全体としてその機能を最大限発揮できるようにし、内閣の重要政策に関する総合調整等に関する機能を強化することを趣旨とするものであり、各省等の所管する法律の改正に関する事務を内閣官房の所管で行うことがその趣旨に逆行するとは考えていない」との答弁があった。
しかし、その後の状況を見るに、私の質問に対する政府の答弁(内閣参質二一一第二六号)でも片鱗が明らかになったように、各省等の所管する法律の改正に関する事務が依然として内閣官房において数多く行われており、また、内閣官房及び内閣府には法改正により多くの事務が追加されている。「内閣官房及び内閣府の業務の見直しについて」(平成二十七年一月二十七日閣議決定)に基づき見直された内閣官房及び内閣府の業務は、再び、肥大化の過程にあるのではないか。政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「この例のような法律案でその題名に「特例」又は「特別措置」が含まれていないもの」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「新規制定の法律案」であって「題名に「特例」又は「特別措置」が含まれていないもの」及びお尋ねの「前回答弁書の「一について」で政府が答弁した法律案の題名に「特例」又は「特別措置」が含まれているもの」については、前々回答弁書(令和五年三月七日内閣参質二一一第二六号)一及び二についてでお答えした「内閣提出法律案のうち本則において二以上の法律の改正又は廃止(以下「改正等」という。)を行う法律案の数」に含まれていない。
二について
お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、政府としては、「複数の既存の法律の規定について特例を設けよう」とする場合に、法律案の立案の段階で、その「複数の既存の法律の規定について特例を設けよう」とする目的、対象等を踏まえて検討した上で、「新規制定の法律案」として提案することが適当であるという結論に達した場合、そのような形で提案することがある。
政府としては、そうした法律案を含め、いずれの内閣提出法律案についても、国会での審議、ホームページへの掲載等を通じ、丁寧な説明や内容の周知に努めてきたところであり、また、国会の審議の在り方は、国会で御判断いただくものであると考えている。
三について
前回答弁書(令和五年三月二十八日内閣参質二一一第四一号をいう。以下同じ。)二、三及び五についてでお答えしたとおり、「「内閣提出法律案の件数」及び「束ね法案の件数及び内閣提出法律案に占める割合」については、法律の制定又は改正の必要性を勘案した結果及び一つの法律案の本則において二つ以上の法律の改正を行うか否かについて個々の法律案ごとに判断した結果」であり、御指摘の「「近年において束ね法案が相対的に増加している」との認識(中略)は有していない。」との答弁は、「政府は、近年において束ね法案が相対的に増加していることを認識した上で国会に束ね法案を提出してきたのか」とのお尋ねに対して、内閣提出法律案の立案に当たって「束ね法案の件数」や「内閣提出法律案に占める割合」の増減を勘案しているものではないとの趣旨で述べたものである。
四について
お尋ねについて、御指摘の「法案の審議を願い出る立場にある政府」としては、国会審議の在り方は、国会で御判断いただくものであると考えており、また、政府は、法律案に盛られた政策が統一的なものであり、その結果として法律案の趣旨・目的が一つであると認められるとき、あるいは内容的に法律案の条項が相互に関連して一つの体系を形作っていると認められるときは、法律案の立案の段階でこれらの事項を前回答弁書七の3についてにおける「「その他の事情」(「諸般の事情」)」と併せて十分に検討した上で、個々の法律の改正法案として提案するよりも二つ以上の法律の改正を一つの改正法案として提案することが適当であるという結論に達した場合、そのような形で提案することがあるとの立場である。
五について
御指摘の「再び、肥大化の過程にある」の意味するところが必ずしも明らかではないが、内閣官房及び内閣府においては、御指摘の閣議決定等を踏まえ、内閣が取り組もうとする政策課題についてより機動的に対応し、重要政策に関する司令塔機能など本来の役割を十分発揮できるよう、既存の事務の不断の見直しを行い、できるだけ組織を効率的なものとしていく観点から、組織の統合や廃止等の必要な対応を行ってきているところである。また、内閣官房及び内閣府の事務の追加については、内閣官房及び内閣府の基本的性格及び任務を踏まえつつ、それぞれの事務ごとに、内閣官房又は内閣府が所掌する事務との関連性や、内閣総理大臣が政府全体の見地から管理することがふさわしい事務であるかどうか等の観点から、総合的に判断された結果、行われたものである。
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