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外国人のこどもが在留特別許可の許否判断の際に成績表の提出を求められていることに関する質問主意書
参議院 第212回 第114号
質問本文
令和五年八月四日、齋藤健法務大臣は記者会見において、在留資格のない外国人のこどものうち、我が国で出生して学校教育を受けており、引き続き我が国で生活することを真に希望していると認められるこどもについては、家族一体として日本社会との結び付きを検討した上で、在留特別許可をしたいと表明した。
この記者会見での発言を踏まえて、現在、出入国在留管理庁は該当する外国人について在留特別許可の許否判断を行っている。
在留特別許可の許否判断については、個々の状況に応じてされるもので、親に看過し難い消極事情があるような場合には、在留特別許可を出せない場合もあるとしている。
在留特別許可の許否判断に当たって、対象となる外国人のこどもの中で出入国在留管理庁より学校の成績表の提出を求められている者がいるが、在学していることの証明が必要であるならば他に証明する手段はあると考える。
成績表の提出を求められるこどもの立場に立つと成績の優劣によって許否の判断が分かれるのではないかという不安を与えることになることに加えて、そもそも、成績表を他人に見せることに対してこどもの心理的な抵抗は大きいと考える。
以上踏まえて、以下質問する。
一 日本で生まれ育った在留資格のない外国人のこどもに対する在留特別許可の許否判断の際に、成績表の提出が求められている例があるが、成績表を必要とする理由を明らかにされたい。
二 成績表が提出された場合、学校における成績の優劣が許否の判断材料となり得るのかについて政府の見解を明らかにされたい。
三 在留特別許可の許否判断に当たって、在学証明として成績表の提出を求めているのであれば、他に在学を証明できる手段はあるので、成績表以外のものによって在学しているか否かを確認すべきだと考えるが政府の見解を伺う。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の齋藤法務大臣(当時)の発言は、退去強制令書の発付を受けたにもかかわらず、本邦からの退去を拒んでいる未成年者のうち、出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律(令和五年法律第五十六号)の施行までに我が国で出生して小学校、中学校又は高等学校で教育を受けた者を対象としたものであり、小学校、中学校又は高等学校で教育を受けたことを確認する必要があるため、出席状況等が記載された資料として、御指摘の「成績表」の提出を求めることがある。
二について
在留特別許可の許否の判断は、個々の外国人ごとに諸般の事情を総合的に勘案して行うものであるが、御指摘の「学校における成績」が劣っていることを理由として、在留特別許可をしないと判断することはない。
三について
御指摘の「成績表以外のものによって在学している」ことを確認できる場合であっても、一についてで述べたとおり、小学校、中学校又は高等学校で教育を受けたことを確認する必要があるため、単に「在学している」ことだけを確認できる資料では不十分であるとして、出席状況等が記載された資料である御指摘の「成績表」の提出を求めることが必要なときがあると考えている。