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出入国在留管理政策と家族結合権に関する質問主意書

衆議院 第217回 第235号お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×4個別の事案 ×1

提出者
れいわ新選組
提出日
2025年6月9日
内閣転送 2025年6月16日
答弁書受領日
2025年6月20日
提出から11日
答弁の項目数
7
質問 1,383字/答弁 1,398字

質問本文

従前から、外国籍者の出入国在留管理政策においては、退去強制事由に該当する事情があっても在日家族がいることを考慮して在留特別許可を付与すること、上陸禁止事由に該当する事情があっても在日家族がいることを考慮して上陸を特別に許可すること、告示された在留資格に該当しなくても在日家族(外国籍、日本国籍を問わない。)が扶養目的で本国の家族を呼び寄せることを許可すること、といった柔軟な対応がとられてきたと承知している。

以下、政府に対し質問する。

一 政府において、憲法第三章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶことを前提に政策決定しているという理解に間違いはないか。

二 憲法第九十八条第二項は「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」と規定しており、日本が締結し、公布された条約等は国内法としての効力を持つとされているところ、市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約)第二十三条第一項で定める「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位であり、社会及び国による保護を受ける権利を有する」という規定は、日本国内の政策においても共有されていると理解してよいか。

三 令和五年法律第五十六号による改正後の出入国管理及び難民認定法(以下、「入管法」という。)第五十条第五項には、在留特別許可の判断に当たって家族関係を考慮することが明記されることとなった。入管法の前記改正前と改正後において、在留特別許可に際して「家族関係」を考慮する比重は上がったのか下がったのか、それとも従前の取扱いと変わらないのか。

四 子が親と切り離されない環境で心身の発達を遂げること、配偶者同士が日々直接的な交流を図ること、老親が孤立せずに家族に見守られながら最期を遂げることは、個人の尊厳及び幸福追求権を定めた日本国憲法下において、最大限に尊重すべきではないか。

五 国際法規上は、日本も批准する自由権規約等によっていわゆる家族結合権が保障されていると解されているところ、出入国在留管理政策において、家族結合権は考慮対象とされていると理解してよいか。なお、日本国籍者と外国籍者によって、家族結合権の重要性は変わり得るのか、それとも権利の重要性は同様であるが国益保持等の見地から諸事情を考慮した結果差異が生じるものなのか、それとも日本国籍者であっても外国籍者であっても家族結合権の保護の在り方に区別はないのか、という点もそれぞれ併せて回答されたい。

六 二〇二三年八月四日に出入国在留管理庁が発表した「送還忌避者のうち本邦で出生した子どもの在留特別許可に関する対応方針について」では、子どもが「本邦で出生して」いることを条件として、家族一体として在留特別許可をして在留資格を与えるとしている。この対応方針に基づき、同じ両親の子どもでありながら、幼少期に来日した子どもと日本で出生した子どもを区別して在留資格を与えた事例はあるか。あるのであれば、そうした対応は、家族結合権を侵害するものにならないのか。

七 前記の出入国在留管理政策における家族関係を考慮した柔軟な取扱いについて、現在もその基準・内容・範囲等に変更はないものと理解してよいか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

昭和五十三年十月四日最高裁判所大法廷判決において「憲法第三章の諸規定による基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶものと解すべきであ」るとされているところ、御指摘の「外国籍者の出入国在留管理政策」は、同判決を踏まえて決定している。

二について

お尋ねの「規定は、日本国内の政策においても共有されている」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難であるが、いずれにせよ、我が国は、市民的及び政治的権利に関する国際規約(昭和五十四年条約第七号。以下「自由権規約」という。)の締約国として、これを誠実に遵守している。

三について

在留特別許可の許否の判断は、従前から、個々の外国人ごとに、家族関係を含めた諸般の事情を総合的に勘案して行っているところ、出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律(令和五年法律第五十六号)による改正後の出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第五十条第五項は、在留特別許可の許否の判断に当たり考慮すべき事情を法律上明確にしたものであり、在留特別許可に関する従来の判断の在り方を変えたものではない。

四について

お尋ねの趣旨及び「子が親と切り離されない環境で心身の発達を遂げること、配偶者同士が日々直接的な交流を図ること、老親が孤立せずに家族に見守られながら最期を遂げること」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難であるが、憲法第十三条は、「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」と規定しており、政府としては、生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利を、公共の福祉に反しない限り、国政上尊重すべきと考えている。

五について

前段のお尋ねについては、「出入国在留管理政策において、家族結合権は考慮対象とされている」の意味するところが必ずしも明らかではないが、出入国在留管理庁においては、従前から、我が国が締結した自由権規約等の規定を踏まえ、施策の実施に努めているところである。

後段のお尋ねについては、その趣旨が明らかではないため、お答えすることは困難である。

六について

お尋ねについては、個別の事案に関することであるため、お答えすることは差し控えたい。

七について

お尋ねの「前記の出入国在留管理政策における家族関係を考慮した柔軟な取扱い」の意味するところが必ずしも明らかではないが、仮に御指摘の「退去強制事由に該当する事情があっても在日家族がいることを考慮して在留特別許可を付与すること、上陸禁止事由に該当する事情があっても在日家族がいることを考慮して上陸を特別に許可すること、告示された在留資格に該当しなくても在日家族(外国籍、日本国籍を問わない。)が扶養目的で本国の家族を呼び寄せることを許可すること、といった柔軟な対応」についてのお尋ねであれば、在留特別許可及び「上陸を特別に許可すること」の許否の判断については、引き続き、個々の外国人ごとに、家族関係を含めた諸般の事情を総合的に勘案して行うこととなる。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3趣旨が明らかではない ×4個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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