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両親が偽造パスポートで我が国に入国したフィリピン人一家への政府の対応に関する質問主意書
衆議院 第171回 第216号個別の事案 ×1
質問本文
十数年前、偽造パスポートで日本に入国したフィリピン人夫婦に対して、東京入国管理局は本年二月二十七日、一家で帰国するか、長女だけが日本に残るのかを三月九日までに決めなければ、三人を入管施設に収容して強制送還する旨伝えた。それを受けて、同フィリピン人一家は、同月十三日、在留特別許可を受けられる長女は日本に残し、両親はフィリピンに帰国する意思を同入国管理局に伝えた。右を踏まえ、質問する。
一 在留特別許可につき説明されたい。
二 在留特別許可は、ある人物が自身の国籍がある国で生活することが極めて困難な場合など、人道的観点からの配慮がなされ、付与されるものであると承知するが、例えば当該人物の両親等、生活を共にする最も近い親族に対しても、子息のみを日本に残して母国に帰国した場合、親元を離れた子息が日本で生活することの苦労を鑑み、同様の配慮がなされ、在留特別許可が付与されたという事例はこれまであるか。
三 例えば今回在留特別許可を受けたカルデロン・のり子さんの両親は、母国フィリピンで生活する上で言語上での困難はないと思われるが、長女のり子さんはまだ中学一年生であり、のり子さん一人だけが日本に残され、生活していくことは、今後大変な苦労を伴うと考える。政府、特に法務省の見解如何。
四 のり子さんの両親が偽造パスポートで日本に入国するという違法行為を行ったことは事実であり、その点は法律に照らして然るべき処罰がなされるべきであると考える。しかし、政府として、せめてのり子さんが義務教育期間に該当する中学校を卒業するまで、のり子さんの両親に対しても在留特別許可を付与するという人道的配慮は取れなかったのか。森英介法務大臣は「今回の結論は、長女の希望を最大限考慮して総合的に判断したものだ。今後、長女が近親や周囲の方々に温かく見守られ、安定した生活を送ることを期待しています」とのコメントを発表しているが、のり子さんの希望を最大限考慮して総合的に判断したというのなら、せめてのり子さんが義務教育を終えるまで両親に日本滞在を許可するという判断は下せなかったのか。森大臣の見解如何。
五 帰国後、通常は日本への再入国が五年間禁じられるのり子さんの両親に対して、森大臣は一年ほど過ぎれば、親子の面会のために限り、特別に入国を認める姿勢を示していると、本年三月十四日付の新聞で報道されているが、右報道は事実か。森大臣として、右の様な考えを有しているか。
六 のり子さんの両親に対しては、人道的観点から、フィリピンに帰国後一年と言わず、できる限り速やかに日本への再入国を認めるべきではないのか。森大臣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一について
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号。以下「入管法」という。)第五十条に規定するいわゆる在留特別許可は、入管法第二十四条に規定する退去強制事由に該当する外国人について、入管法第四十九条第一項に定める異議の申出に理由がないと認める場合でも、法務大臣の裁決の特例によって、当該外国人に与えられる在留の許可をいう。
二について
在留を特別に許可するか否かについては、個々の事案ごとに、在留を希望する理由、家族状況、生活状況、素行、内外の諸情勢、人道的な配慮の必要性、更には我が国における不法滞在者に与える影響等、諸般の事情を総合的に勘案して判断しているところ、子について、本国での社会生活、教育面等で相当の困難が伴うと認められるなどして在留を特別に許可することとなった場合に、当該子の監護・養育の観点から、その親に対しても在留を特別に許可した例はある。
三及び四について
御指摘のフィリピン人一家の三人に対しては、既に平成十八年十一月二十日に退去強制令書が発付されており、加えて、これらの三人が提起した退去強制令書発付処分取消訴訟においても国側の処分は適法である旨の判断がなされ確定しているものであって、本来、これらの三人は自国すなわちフィリピンに帰国しなければならないのが原則である。しかしながら、御指摘の長女については、両親から、正規に在留する叔母の監護・養育の下で引き続き学業を継続させたいとの申出があり、長女もこれを強く希望し、右の叔母の適切な監護意思等が確認できたことなどから、在留を特別に許可したものである。
五及び六について
御指摘のフィリピン人一家の両親は、入管法の規定により、父については退去強制後五年を経過するまで、母については無期限に、それぞれ上陸拒否事由に該当することとなるところ、森法務大臣は、記者会見等において、当該両親が、長女を訪問する目的で我が国での短期間の滞在を希望するのであれば、退去強制から一年を経過した後又は一年を待たずして、上陸を特別に許可する考えを表明したところである。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。