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「ガザ地区における人道状況の改善と速やかな停戦の実現を求める決議」を受けた政府の対応に関する質問主意書
参議院 第213回 第186号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×2
質問本文
これまで政府はイスラエルがガザ地区で行っている軍事行動について「今般のイスラエルによる行動については、事実関係の十分な把握が困難であり、我が国として、確定的に評価することが困難」との旨の見解を繰り返し述べている。
そのような中で、令和六年六月十三日に衆議院で「ガザ地区における人道状況の改善と速やかな停戦の実現を求める決議」、令和六年六月十四日には参議院で「ガザ地区における人道状況の改善と速やかな停戦の実現を求める決議」が採択された。
政府はこれまでイスラエルのガザ地区への攻撃はハマス等のテロ攻撃に対し、自国及び自国民を守る権利を行使しているものだとの見解を示している。
しかし、イスラエル側の犠牲者約千二百人に対し、パレスチナ自治政府保健省が公表しているパレスチナ人犠牲者は約三万七千人と明らかに自衛の範囲を逸脱している。
以上を踏まえて、以下質問する。
一 衆議院、参議院で採択された「ガザ地区における人道状況の改善と速やかな停戦の実現を求める決議」を受けて、改めて、国会で決議されたことも含めてイスラエルに対して停戦を求める考えはあるのか政府の見解を明らかにされたい。
二 衆議院、参議院の決議では「人質の解放が実現するよう、そして人道支援活動が可能な環境が持続的に確保されるよう」停戦を求めているが、子どもや女性を含む民間人の犠牲者数を考えるとイスラエルによる軍事行動は自衛の範囲をこえたジェノサイドである。人質の解放や人道支援活動を可能とする停戦では根本的な解決にならないことを考えると、あらゆる軍事行動を恒久的に終結することを求める必要があると考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
三 今般のイスラエルの軍事行動により発生している紛争におけるイスラエル側の犠牲者数が約千二百人に対してパレスチナ人の犠牲者が約三万七千人と公表されているが、政府が把握している犠牲者数と一致しているのか明らかにされたい。
四 上記のように犠牲者数で三十倍の開きがあるが、このような差があってもイスラエルが行っている軍事行動は自衛の範囲で許容されると考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。また、犠牲者数でどの程度の差が開いたときに過剰防衛だと考えるのか政府の見解を明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
お尋ねの「あらゆる軍事行動を恒久的に終結」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国政府としては、ガザ地区における危機的な人道状況を深刻に懸念しており、御指摘の「ガザ地区における人道状況の改善と速やかな停戦の実現を求める決議」に示されたように、令和六年五月三十一日の記者会見において、上川外務大臣が「人質の解放が実現するよう、そして、人道支援活動が可能な環境が持続的に確保されるよう、即時の停戦を求めるとともに、それが持続可能な停戦につながることを強く期待している」と述べたとおりの立場であり、イスラエル政府に対して、こうした我が国の立場を伝えてきている。
三について
お尋ねについては、例えば、国際連合人道問題調整事務所の発表によれば、ハマス等によるイスラエルに対するテロ攻撃が発生した令和五年十月から令和六年六月九日までにおいて、イスラエル人の死者は千二百人以上であり、パレスチナ人の死者は三万七千人以上であると承知している。
四について
今般のイスラエルによる行動については、事実関係の十分な把握が困難であり、我が国として、「自衛の範囲で許容されると考えているのか」とのお尋ねについて確定的に評価することは困難であり、また、御指摘の「過剰防衛」の具体的に意味するところが明らかではないため、「過剰防衛だと考えるのか」とのお尋ねについてお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、当事者による全ての行動は、いかなる場合でも、国際人道法を含む国際法に基づいて行われなければならないものであると考えている。