ことばで探す › 参議院 第219回
原子力防災に係る緊急時対応の了承取消し等に関する質問主意書
参議院 第219回 第67号趣旨が明らかではない ×2
質問本文
私は令和七年三月十七日の参議院予算委員会において、「実効性ある避難計画は原発政策の最低限の前提条件だと国民に約束いただけないでしょうか。」と質疑した。これに対し、石破茂内閣総理大臣(当時)は、「避難計画が実効性を持たなければ原発の稼働というものはあってはならないものだということはよく承知をいたしております。」と答弁し、実効性ある避難計画が原発稼働の前提であることを認めた。
以上を踏まえて、以下質問する。
一 石破内閣総理大臣(当時)の答弁が示す実効性ある避難計画とは、原子力防災会議で了承された各地域の緊急時対応と同一という趣旨か示されたい。異なる場合、同答弁で示した実効性ある避難計画の定義を示されたい。
二 各地域の緊急時対応を原子力防災会議が了承する手続の根拠法令を示されたい。また、同了承の法的効力の有無を示されたい。
三 原子力防災会議で了承済みの緊急時対応について、後に実効性がない又は乏しいことが判明し、了承を取り消された事例があるか示されたい。事例がない場合、緊急時対応に関する過去の政府答弁において繰り返されてきた「不断の見直し」とは、了承を取り消さずに実効性の改善を進めていくという趣旨か。実効性がないことを指摘された緊急時対応について、了承を取り消さないまま内容を改善すればよいとする根拠法令と併せて示されたい。
四 原子力防災会議で了承済みの緊急時対応について、実効性がない又は乏しいことが判明した場合、了承の取消しが必要と考えるが、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、令和七年三月十九日の参議院予算委員会において、石破内閣総理大臣(当時)が「原子力防災会議に至るプロセスで了承されました地域の避難計画を含みます緊急時対応がない中で原発の再稼働が進むということは実態としてあり得ないと考えておる」と答弁しているとおりである。
二について
前段のお尋ねについては、災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第三十四条第一項の規定に基づき中央防災会議が作成する防災基本計画(以下「防災基本計画」という。)において、「国〔内閣府、関係省庁〕、地方公共団体等は、各地域の地域原子力防災協議会において、避難計画を含むその地域の緊急時における対応(以下本編において「緊急時対応」という。)が、原子力災害対策指針等に照らし、具体的かつ合理的なものであることを確認するものとする。内閣府は、原子力防災会議の了承を求めるため、同協議会における確認結果を原子力防災会議に報告するものとする。」とされているとおりである。
後段のお尋ねについては、「法的効力」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、原子力防災会議において了承された御指摘の「各地域の緊急時対応」は、適切に運用されるものと承知している。
三及び四について
お尋ねの「原子力防災会議で了承済みの緊急時対応」について、「了承を取り消された事例」は存在しない。また、お尋ねの「不断の見直し」の「趣旨」については、防災基本計画において、「国〔内閣府、関係省庁〕、地方公共団体等は、地域原子力防災協議会において確認した緊急時対応に基づき訓練を行い、訓練結果から反省点を抽出し、その反省点を踏まえて当該地域における緊急時対応の改善を図るために必要な措置を講じ、継続的に地域の防災体制の充実を図る」といった「趣旨」である。また、御指摘の「了承を取り消さないまま内容を改善すればよいとする根拠法令」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、御指摘の「緊急時対応」は、その時点において、原子力災害対策指針(令和六年原子力規制委員会告示第八号)等に照らして具体的かつ合理的であることが地域原子力防災協議会において確認され、その上で、原子力防災会議において了承されたものであり、「実効性」については、継続的な研修や訓練等を通じて、住民を含めた関係者の災害対応能力や理解度の維持向上に努めること等により、継続的に維持向上させていくものと考えている。