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高レベル放射性廃棄物の搬出期限に係る責任の所在に関する質問主意書
参議院 第221回 第62号趣旨が明らかではない ×2
質問本文
一 田中眞紀子科学技術庁長官(当時)が北村正哉青森県知事(当時)に提出した「高レベル放射性廃棄物の最終的な処分について」(一九九四年十一月十九日六原第一四八号)において、政府は、「青森県六ヶ所村で建設が進められている返還高レベル放射性廃棄物ガラス固化体に関する廃棄物管理施設(略)において(略)貯蔵管理されるガラス固化体については、管理期間は三十年間から五十年間とされ、管理期間終了時点では、電気事業者が最終的な処分に向けて搬出する」と回答した。現在の政府の認識も同回答のとおりか示されたい。
二 「高レベル放射性廃棄物の二〇四五年四月二十五日搬出期限の約束を守らせるヒアリング集会」が二〇二六年五月二十七日に開催された。同集会では、「搬出について、国は誰に何を指導しているのか。また、指導を受けている機関団体に処分場開始時期の責任があるのか」との質問に対し、経済産業省担当職員が「責任は国とNUMOにある」と回答した。政府の認識は同回答のとおりか示されたい。また、責任を果たすための政府の対応を示されたい。
三 二〇四五年四月二十五日までに最終処分場(以下「処分場」という。)が開始されなければ、事業者は搬出できない。この場合の責任は政府にあるか示されたい。また、責任を果たすための政府の対応を示されたい。
四 処分場の開始時期の遅れにより、六ヶ所村の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターからの搬出期限が守られないことはあってはならない。事業者が約束を守るための条件と環境を整備する責任を政府が果たすべきと考えるが、政府の見解と対応を示されたい。
五 二〇四五年四月二十五日までに処分場の開始が不可能な場合、処分場以外への搬出について政府が事業者と協議・検討すべきと考えるが、政府の見解と対応を示されたい。
六 高市早苗内閣総理大臣は二〇二六年二月二十五日の参議院本会議において、「事業者において地元との搬出期限の約束をしっかり遵守するよう、国としても指導いたします。」と答弁した。岸田文雄内閣総理大臣(当時)も二〇二二年十月六日の参議院本会議において同様に答弁している。また、池辺和弘電気事業連合会会長は二〇二三年八月二十九日の第十三回核燃料サイクル協議会において、青森県に搬入されたガラス固化体の搬出期限を遵守し、そのための取組についても検討する旨発言した。
1 政府の指導、事業者の検討から相当の期間が経過しているにもかかわらず、検討内容は公表されていない。政府の指導に対する事業者の対応状況及び検討内容を示されたい。
2 事業者の今後の対応について、二〇二六年十月末までに検討内容の報告を求めるべきと考えるが政府の見解と対応を示されたい。
3 政府の指導にもかかわらず検討に進展が見られない要因は、処分場の開始が二〇四五年四月二十五日に間に合うか不透明なことにあると考えるが、政府の認識を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
御指摘の「「高レベル放射性廃棄物の最終的な処分について」(一九九四年十一月十九日六原第一四八号)」において回答したとおり、「青森県六ヶ所村で建設が進められている返還高レベル放射性廃棄物ガラス固化体に関する廃棄物管理施設・・・において・・・貯蔵管理されるガラス固化体については、管理期間は三十年間から五十年間とされ、管理期間終了時点では、電気事業者が最終的な処分に向けて搬出する」との認識に変わりはない。
二について
御指摘の「処分場開始時期の責任」については、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成十二年法律第百十七号)第三十四条等の規定に基づき、原子力発電環境整備機構が特定放射性廃棄物の最終処分の実施主体とされており、政府は同機構を監督の上、特定放射性廃棄物の最終処分の実現に向け取り組むこととしている。御指摘の「経済産業省担当職員」はその旨を「回答した」ものである。
三から五までについて
御指摘の「二〇四五年四月二十五日までに最終処分場・・・が開始されなければ、事業者は搬出できない」及び「事業者が約束を守るための条件と環境」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、六ヶ所高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターに貯蔵されているガラス固化体(使用済燃料を溶解した液体から核燃料物質その他の有用物質を分離した残りの液体をガラスにより固型化したものをいう。以下同じ。)については、青森県及び六ヶ所村と日本原燃株式会社(以下「日本原燃」という。)が締結した「六ケ所高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター周辺地域の安全確保及び環境保全に関する協定書」(以下「協定書」という。)において、「「ガラス固化体の一時貯蔵管理」・・・の期間・・・は、それぞれのガラス固化体について、貯蔵管理センターに受け入れた日から三十年間から五十年間とし」、日本原燃は、「管理期間終了時点で、それぞれのガラス固化体を電力会社に搬出させるものとする。」と定められていることから、ガラス固化体の発生者としての基本的な責任を有する、実用発電用原子炉を有する十社の電気事業者(以下「電気事業者」という。)がその搬出の責任を負うものと認識している。政府としては、日本原燃及び電気事業者に対し、協定書の内容を遵守するよう指導していく考えである。
六について
御指摘の「公表されていない」及び「検討に進展が見られない」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、お尋ねの「検討内容」について、令和八年六月十八日に開催した「第九回使用済燃料対策推進協議会」において、電気事業連合会から「青森県に搬入されたガラス固化体の搬出期限を確実に守るため、搬出に向けた施設の設計・改造や、安全かつ貯蔵可能な輸送容器の開発と設計・製造に係る実施項目や進め方について検討して」いるとの報告を受けている。また、政府としては、同協議会において、電気事業者に対し、「青森県に搬入されたガラス固化体の搬出期限を遵守するために必要な取組について、・・・各項目の具体化に向け、検討の加速」を要請したところである。