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航空自衛隊次期主力戦闘機F104Jの生産価格に関する質問主意書

参議院 第34回 第1号

提出者
参議院
提出日
1960年3月4日
内閣転送 1960年3月5日
答弁書受領日
1960年3月11日
提出から7日
答弁の項目数
0
質問 524字/答弁 2,051字

質問本文

政府は、昨年十一月六日の国防会議において航空自衛隊次期主力戦闘機として、ロツキードF104Jを採用し、昭和三十五年度から昭和四十年度までに国産することを決定したが、同機の生産価格については、従来幾多の疑点がいだかれている。よつて左記の点について質問する。

一、防衛庁は、昭和三十三年八月ロツキード社の提案したF104Cの一機当り七十九万ドルの価格表の資料を基礎として、F・C・Sを全天候のエアロ13に改め、合理的な国産化諸条件を考慮に入れて算出した同機の生産価格を昨年六月十五日の国防会議に提出している。その価格は、単価百七万四千ドルとなつているが、本単価の積算の基礎につき明細書をそえて、詳細に説明されたい。

二、政府は、去る一月、F104Jの一機当りの国産単価を百十二万ドル(予備部品購入費二〇%を含まず。)と決定したが、本単価は、前記同様、合理的な国産化諸条件を考慮に入れて算出されたものであるか、また本単価の積算の基礎につき明細書をそえて、詳細に説明されたい。

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参議院の原文・経過

政府答弁書

(1)別表第1のとおりである。

(2)112万ドルの単価は、もとより、合理的な国産化諸条件を考慮して算出されている。その積算の基礎については別表第2のとおりである。

別表第1

F104C200機生産の単価79万ドル(ロッキード社見積り)及び107,4万ドル(国防会議提出資料)との対比表並びにその説明

ロッキード見積り(注1)

国防会議資料

ドル

ドル

部分品及び材料(注2)

615,540

766,247

破損、損耗(注3)

12,310

15,324

輸送費

2,972

2,972

技術者及び技術援助

30,370

30,370

経営、エンジニアリング及び製造のノウハウ技術並びにプロセス

40,000

40,000

工具及び材料(注4)

23,505

30,980

生産、労務(注5)

61,245

66,403

米国支給工具

2,140

2,140

技術資料複製

535

535

企画サービス

1,338

1,338

(開発費)(注6)

-

25,000

(日本側技術費一般管理費利益)(注7)

-

92,806

計

789,955

1,074,115

(注1)

ロッキード見積りとあるのは、33年8月同社が防衛庁に提出した「ロッキードF104Cスターファイター生産計画並びに価格見積書」(同年国会の資料要求に応じ、日本訳を国会に提出した)の「スケジュール7機数変動の際の価格概要」200機の場合の数字であつて、項目の名称は同日本訳による。ただし、( )内の項目は同見積書にはない。

(注2)

対比表の数字の相違の理由は下記のとおりである。

(イ)機体の材料部品の国産化率及び国産化の際の値上率の見方が、ロッキード資料ではそれぞれ約21%及び1.6倍、国防会議資料では、それぞれ25.5%及び1.9倍であること。

(ロ)エンジン及びとう載通信機器等につき、ロッキード資料では全部国産しない前提であるが、国防会議資料ではノックダウン機分以外は全部国産の前提をとつていること。

(ハ)FCSはロッキード資料ではASG-14改であるが、国防会議資料ではAero-13改としていること。

(注3)

おのおの上記数字の2%

(注4)

ロッキード資料においては、冶工具の維持工数の見方が過少なのでこれを修正した。

(注5)

製作の際の慣熟曲線をロッキード資料は、82%としているのに対し、国防会議資料では、日本側の実情に即して84%とした。

(注6)

F104CのFCS(ASG-14改)を全天候性のAero-13改にした場合の設計開発費をロッキード社が一応500万ドルと推定したので、これを200機に割りかけて新たに計上した。

(注7)

国産会社の技術費として約500万ドルを計上し、かつ、国産会社の一般管理費、利益をコストに対して計上した。

別表第2

F104J180機、F104DJ20機の平均単価112万ドルの説明

1 今回35年度予算案に計上したF104J及びDJの単価見積りは下記のとおりである。

F104J

1,128,595

ドル

F104DJ

1,047,027

〃

平均

1,120,438

〃

2 このうち、F104DJは機数少数のため全機米国で生産し、日本では解体輸送後の再組立のみを行なう。

3 F104J 1,128,595ドルの積算根拠は下記のとおりである。

固定費(注1)

80,484

ドル

冶工具費(注2)

31,079

〃

機体製作費(注3)

471,571

〃

官給品費(注4)

466,898

〃

その他(注5)

78,553

〃

計

1,128,595

〃

(注1)

別表第1に導ける下記の項目を含む。

イ 技術者及び技術援助

ロ 経営、エンジニアリング及び製造のノウハウ、技術並びにプロセス

ハ 米国支給工具

ニ 技術資料複製

ホ 企画サービス

へ 開発費

(注2)

日本側で製作する冶工具及びその維持費

(注3)

次の項目を含む。

イ 20機のノックダウン機(全機ロッキードで製作)

ロ 160機のハードコア(ハードコアとは日本で技術的に製作困難な機体部分で、全機ロッキード社で製作したものを購入する。)

ハ ノックダウン機の組立及び160機の部品製作及び組立作業費

ニ 機体の材料部品費(全体の約40%を国産するものとして計算した。)

(注4)

次の項目を含む。

イ エンジン(ノックダウン機とう載分を除き他の160機は国産するものとして計算した。)

ロ FCS(ナサール型)

ハ とう載通信機器等(ノックダウンとう載分を除き他の160機とう載分はそのうち約半分を国産するものとして計算した。)

(注5)

次の項目を含む。

イ 輸送費

ロ 日本側技術費

ハ 一般管理費、利益

(備考)この注に説明したもの以外の計算諸元(たとえば国産化の際の値上率、加工費レート、利益等)は、いずれも別表第1に説明した107,4万ドルの計算の際よりは厳格に見積つてある。

参議院の原文

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